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CLASSICA News and Topics


Q:ガーディナーの次のベートーヴェンは?(解答制限時間1秒)

 一昨年年末のベートーヴェンの交響曲全集がウルトラ評価高めなガーディナー、お次のベートーヴェンと来たら、もうコレ。ピアノ協奏曲第5番「皇帝」、で、おまけは合唱幻想曲。フォルテピアニストはおなじみロバート・レヴィン先生。アルヒーフにガーディナー&レヴィン、オワゾリールにはルービン&ホグウッド、EMIにはノリントン&タンてな3大フォルテピアノ奏者(って言い方はないな)の悩める選択肢だな、ベートーヴェンに限定すると。(02/19)

ウィーン・フィルのドキュメンタリー番組

 テレビ東京系「ナビゲーター96」の3月1日(金)予定分は「ウィーン・フィルの音色の秘密」(仮題)なんだそうである。1月のウィーン・フィルの定期演奏会のゲネプロを収録したそうで、アバドが指揮、独奏者にピリス(アルゲリッチがキャンセルしてピリスになったんだっけか)。一般視聴者向けのテレビなので内容的にはどんなものだか何とも言えないが、とりあえずゲネプロをちらっとでも見たいと思ったら他に手はなさそう。ただし、30分番組なので過大な期待は禁物かも。(96/02/05)

ドミンゴの一番見つかりにくそうな新録音

 こういう手もアリですか、バレンボイム指揮シカゴ響のベルリオーズ/幻想交響曲。3/10のテルデックの新譜にはドミンゴの名が。なんと、併録のおまけがベルリオーズ編曲の「ラ・マルセイエーズ」で、ドミンゴが歌っている。合唱まで付く。ベルリオーズ・ファンならともかく、ドミンゴ追っかけ系の方々は見過ごしてしまうと追っかけの名誉にかかわるので(笑)要注意。(02/05)

レパートリー的に気になり系のピアニスト

 新譜関係でちょっと目をひくのが、まずオッリ・ムストネン。レパートリーがなかなか偏っていて、今までもショスタコーヴィチやらアルカンやらベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲のピアノ編曲版やらと来ていたわけだが、次回はプロコフィエフの「束の間の幻影」とヒンデミットの「ルードゥス・トナリス」ということで、良さげ。「ルードゥス・トナリス」ってのは「音の戯れ」の意。副題に「対位法、調性およびピアノ奏法の研究」とまあ堅いわけだが、フーガをメインに間奏曲等でつながれて「平均律」のヒンデミット版と言っていいかも。いつもの通りロンドンから(3/25)。もう一つ、元祖お騒がせ系ピアニスト、イーヴォ・ポゴレリチはムソルグスキーの「展覧会の絵」で、近頃録音多めなこの曲に大進撃。こちらはドイツ・グラモフォン。(96/02/05)

ウィンドウズでカラヤン観るヤツ

 世の中、LDの次はDVDになるんだろうなと勝手に予測高まる中、なんと思いがけないところから「ビデオCD」のクラシック・ソフトが。すでにLDでも出ている「カラヤン・レガシー」の中から5点がビデオCDで発売されるという話(ソニー、3/21)。うーん、思いっきり予想外。ビデオCDってのは音楽ファンには認知度激低だけど、秋葉原関係じゃ確かにソフトを見かけたような気もするという微妙なメディア。MPEGだっけか。圧縮して画質はVHS並み(らしい)なんだけど、コンパクトになるっての。私の場合だったら(古めの98ユーザー)MPEGボードを入れれば見れるんだよね、たしか。ってことはウィンドウズでカラヤンの「ニューイヤー・コンサート」やらベルリン・フィル100周年の「エロイカ」見れたりするわけか(笑)。あるいはセガ・サターンな人だったら拡張するとビデオCD見れるそうなので(違ってたら教えてね)ヴァーチャファイターに飽きたらカラヤン観るって手もあり。ぶっ飛んでますな、これは。ビデオCDの専用プレーヤーってのもあるにはあるけど、主流派としてはパソコンのオーディオ端子からアンプに通すってことなのでせうか? だとしたら偉大。(96/1/20)

ホセ・カレーラスの新譜は

 カレーラスの世界同時発売の新譜で「パッション」ってのがある(ワーナー、2/10)。この内容がなかなか意表突きめ。なんと古今東西の名曲・名旋律に歌詞を付けて歌ってしまうという驚愕のカバー・アルバムなのだ。予定として上がってる曲目を見ると、バッハ〜グノーの「アヴェ・マリア」とかリストの「愛の夢」ってのは普通として、ブラームスの3番より「ブラームスはお好き?」(当然3楽章だな)とかベートーヴェン/ピアノ・ソナタ「悲愴」より「愛と誠」(笑。1楽章か?)、アルビノーニ/アダージョによる「記憶の大河」なんてのまである。ちなみに歌詞は「野生のエルザ」のドン・ブラック(って言われても知らんが)。というわけで、名曲に歌詞を付けるといっても、ベートーヴェンの8番1楽章のおしまいを「あ〜、くたびれた」って歌ったり、「第9」のスケルツォに「ク〜ラリネット、チョンボ、チョンボ」とかフシ付けたりする宴会芸ノリとは違うので、カレーラス・ファンは安心して可。(1/20)

ウルトラマンが「スキャットマン」をカバーだっ!

 って「スキャットウルトラマン」というビデオなんですけど、ウソじゃありません。大ヒット中のスキャットマンジョンの「スキャットマン」をウルトラマンがオリジナル映像付きでカバーだそうで(笑)。そこまで無茶しますか。M78星雲から2/21発売(BMGビクター)。口、動かないと思うんですけど。(1/20)

たまにはレアめな廉価盤でも

 新年から2月ってのはなんとなく新譜関係枯れぎみな日々なんだが、日頃あまり注意して見てない国内盤の廉価盤なんかもいいかな、と。で、それも超大御所の超名曲すらりだとワクワク度イマイチなので、適度なラインとしておもしろそなのが、ワーナーのエスプリDUO2000シリーズの第2弾。2枚組で2000円の価格破壊ぶりもさることながら、確かこれって薄いケースに入ってるやつだよね。その辺の収納効率大吉。2月10日発売ってことで、自分の買い物メモ代わりにここを使うと(ありかそんなの)、まずERATOのフランス近代モノでプーランクの鍵盤楽器のための協奏曲集。弦楽とティンパニの協奏曲とか田園のコンセールとか2台ピアノ協奏曲とかで、アラン、コープマン、コラールって辺り。それからランパルのフランス近代フルート作品集ってのもプーランク、ピエルネのソナタやらジョリヴェ、イベールの協奏曲やら持ってない曲そろえられる系で中吉。ガーディナーのマスネって手もあり。あと一般的には、サン=サーンスのお薦め曲ヴァイオリン・ソナタ1番2番なんかが入ってるオリヴィエ・シャリエの近代ヴァイオリン・ソナタ集がいいけど半分持ってるのでパス。それから古楽器系では、トン・コープマン大放出気味で平均律やらバッハ/クラヴィーア(チェンバロ)協奏曲やら過剰に大漁。私の場合はヘンデルのオルガン協奏曲集を遅まってゲットか。(1/11)

ブリュッヘン、次はシュベ2&3

 昨年末にグルベンキアン合唱団とともにオモシロめな「第9」を来日公演で聴かせてくれたブリュッヘンと18世紀オーケストラ、次はシューベルトの2番&3番(2/25)。うーん、ここまで出すってことは全集になるんでしょうか。猫背系。例によって国内先行なのが○○○。(1/11)

ビデオで学ぶのか、インターネット

 なんだかコンビニの風景も一変してきたってのか、Windows95の予約受付したり、雑誌コーナーにASAHIパソコン置いてあったりするわけだが、某所ではインターネット入門ビデオが。「伊藤穣一のインターネット入門」みたいな名前(記憶あやふや)だったと思う。で、レコード会社の資料を見ていたらもう一つ見つけました、この種のビデオ。タイトルが大胆にも「30分でOK!つながったね、インターネット」(ワーナーミュージック、1/25)。主人公がOLで、海外に転勤中のボーイフレンドと連絡を取り合うために、インターネットに挑戦するってストーリー仕立てらしい(笑)。いやあ、遠く離れたボーイフレンドとTV電話するためにCU-SeeMeにまで手を出すんだから、立派ですね。でも、30分って強気すぎかも。3時間でも十分強気だと思う。(1/11)

祝レコーディング復帰。ピーター・ゼルキン

 って言っても別に全然録音がなかったわけじゃない。が、今回古巣RCAに本格的復活を果たすのだ。3回目の録音となる(ソロ・デビュー盤もこの曲だった)バッハ/ゴルトベルク変奏曲、そしてナッセン、リーバーソン、ベリオらのピーターに捧げられた現代音楽集の一枚がまずその第1弾。その後、ベートーヴェン「熱情」やら新ウィーン楽派やらストラヴィンスキーのピアノ協奏曲やら予定されているそうな。おお、新たな伝説の始まりなのか。(12/29)

日フィルのホームページが近々登場するそうだっ

 インターネットに接続したはじめの頃、Yahoo等のナヴィゲーター・ページとか、音楽関連リンク・ページとかに繋いでみると、一つ気付く愕然たる事実。オーケストラとかオペラハウスとか、そういうもののホームページって日本にはないのかってこと。いや、学生オーケストラとか市民オーケストラのページは結構豊富にある。が、プロが一つもない。何もチケットがe-cashで買えるとか、オンラインでコンサートが聴けるとか、そんな凝ったものじゃなくてもいい、せめて先々の公演情報と登場するアーティスト紹介くらいあってもいいじゃないか……。
 が、ようやく日本フィルのページができる。日本のプロ・オケ初ですね、知る限りは。まだ正式オープンしていないが、OKが出次第、CLASSICAのリンク集にも加えるつもり。実は、こういう情報は各団体のページが出揃ってくると意味が強まる。自分とこの情報は自分で提供するってのが一番、軽快、柔軟。(12/29)

想像つかんな、こりゃ。アーノンクールとベルリン・フィル

 古楽器系指揮者がモダン・オケ振ったりとか、モダンの指揮者が古楽器オケを振ったりとかってのは、もう珍しくも何ともないんだが、アーノンクールとベルリン・フィルってのはちょっと意外。ヨーロッパ室内管だったら全然驚かないんだけどねえという、この初レコーディング、曲はシューベルト/交響曲第4番「悲劇的」とシューマン/交響曲第4番(どっちも短調だね)。メンデルスゾーンの序曲「美しいメルジーネの物語」のおまけつき。選曲もいいし、こりゃ見かけたら即ゲットだなと思いつつ日本盤先行発売というのがアレな感じで(笑) でも2.4Kだから許すかも。Teldecから、コドモはお年玉な1/25。(12/14)

復活の日は来るのでせうか。アルゲリッチ

 せっかくステージ立ってもピアノ・デュオとか室内楽ばっかりと言われていたアルゲリッチも、よく考えてみりゃここのとこ協奏曲の録音は結構多い。それどころか、95年はなんとン年ぶりだかのソロ・リサイタルをついに日本で開いちゃったし、と言っても別府限定の話なんであんまり伝わっていないようだけど(笑)。で、昨年末にアバド/ベルリン・フィルと共演したチャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番のライヴがDG(国内盤)から出るようで(1/25)。アルゲリッチのチャイコフスキーって言うと、前の旦那のデュトワのとコンドラシンのとがあったから、これで3回目っすね。コンドラシンとの昔な思い出で満足できる私は買わんと思うが、ファンだったら復活ぶりを確かめるしか。(12/14)

アフタースキーじゃ甘い。フェロモンだっ

 ここのすぐ下に書いた「オムニバスCD」ネタなんだけど、96年はさらにパワーアップするらしくて、「フェロモン・クラシック」(笑)ってのがロンドンから出るぞ。キャッチコピーは「今、クラシック音楽が一番セクシー」(爆)。そうですか、ここまでやりますか。大作曲家が書いた官能のメロディな一枚らしい。そこで、「アフタースキー・クラシック」や「フェロモン・クラシック」に負けない、デラ凄いオムニバスCD企画を大募集だっ! 傑作はこのページで発表するばかりか、なんと、私がレコード会社の話のわかりそうな(笑)宣伝担当者と会ったときにホントに提案してみるのだ(って悪ノリ気味>自分)。聴いていると暗鬱としてくる名曲を集めた「ポア・クラシック」とか、爆発的に盛り上がるフランス音楽の名曲を収めた「ムルロア環礁クラシック」とか、そんなんじゃ「フェロモン」には勝ち目なしだっ。(12/14)

シブ知か、それともバカパク? オムニバスCD天国だっ

 いやあ、各社知恵をしぼってますという「オムニバス」ものCD。「アダージョ・カラヤン」のような正統派だけじゃなく、個性派アイテムに注目して、95年発売のシリーズを中心にインパクトのあるネーミングを並べてみよう。
 まずは「爆裂!ヘヴィー・クラシックス」。これは分かりやすくオーケストラ作品からフォルテシモの部分のみを集めたもの。「南仏プロヴァンスの音楽12ヶ月」はベストセラー本にあやかっての、プロヴァンスのフォルクローレ集。キーワードあやかりものとしては「クラシックの達人」とか「クラシックの鉄人シリーズ」なんてのもあった。「妹よ/恋人たちのラフマニノフ」はテレビ・ドラマ系。
 「マタニティ・ミュージック」「母と子の名曲アルバム」のような母子ともに元気ですモノ、メンソレータムのマークが印象的だった「音楽のくすり」のような音楽療法モノはすでに定番。30代のマーケットを狙ったのは「ウルトラマン世代のためのクラシック入門」で、当然シューマンのピアノ協奏曲なんかが使われている(セブンっすね)。
 今年最大の特徴はポピュラー・ミュージック同様の超メジャー・ヒット曲を集めたもので「HITS1CLASSICS」「NOW Classic」「MAX Classic」など。何となくいい雰囲気なんだけどよくわからんというカタカナ抽象系としては「センシュアル・シリーズ」とか「クラシカル・ムーズ」。不条理系は「笑ってハレルヤ」(よくわからん)。恋愛モノ(笑)は「ショパンと待ち合わせ」「甘いキスの予感」なんて巻があったりする)、「作曲家の恋とクラシック/有名作曲家の恋文とその音楽」。この冬は「アフタースキー・クラシック」(設定に無理がないか?)。で、シメはやっぱり映画「ベートーヴェン〜不滅の恋」モノ。サントラ盤はソニーだったが、それ以外各社一斉にベートーヴェン名曲集が出るわ出るわ。
 ま、こういったCDがあってこそ、絶対に採算採れないようなオペラや現代曲、古楽も出てくるのだと、改めて感心アンド感謝。(12/06)

クライバーの映像、廉価に

 ここのところLDの過去の名盤が続々と廉価化しつつあるが、生ける伝説カルロス・クライバーも例外にあらず。コンセルトヘボウ管とのベートーヴェン/第4番&第7番、ウィーン・フィルとのブラームス/交響曲第2番&モーツァルト/交響曲第36番「リンツ」、92年のニュー・イヤー・コンサートの3枚のLDが1枚3800円という価格で再発売される。グルグルとカッコよさげ。(フィリップス、1/25)(12/06)

来年は、まずガルバレク&ヒリヤード・アンサンブルが良さげ

 ヒリヤード・アンサンブルがサックスのヤン・ガルバレクとともに来日する(1月末より)。となればアレだ。ECMレーベルでCDでも話題を呼んだ「オフィチウム」。ヒリヤード・アンサンブルが中世・ルネサンス期の聖歌を歌い(グレゴリオ聖歌も)、そこにサクソフォンのソロが自在に絡んでくるという、まったく音楽史的に正統的ではない、あの音楽だ。いやー、もう美しすぎ。来日公演では「オフィチウム」収録曲の他、ペルトやトルミスといったエストニアな作曲家もとりあげるようで静的抒情の一夜か。唯一心配があるとすると、「オフィチウム」のような音楽がザ・シンフォニーホールとか東京芸術劇場に相応しいかどうかってこと。もともとあのアルバムはECMのプロデューサー、マンフレート・アイヒャーがアイスランドの荒涼たる風景で思い付いたのが実現のきっかけ。「北の」感覚を存分に味わうにはガラガラの大ホールで聴かなきゃってのは自己矛盾だな(笑)(11/30)

ある日、LP男が

 地下鉄内でLP男を見た。そのオヤジは某レコード屋の袋からおもむろに懐かしのLPレコードを取り出した。封を開け、帯をちらりと一瞥すると、それをビリビリと破り捨てた(大胆なり)。曲はJ・S・バッハのブランデンブルク協奏曲、マリナー指揮アカデミー室内楽団。それから内袋を取り出して、90度回転させて再び紙ジャケットにしまった(内袋と紙ジャケットの開いている口が同じ方向になっていたのを、中のディスクがこぼれないように向きを変えたようだ)。隣に座っていたオヤジ2はそのオヤジ1が相当気になるらしく、ちらちらと視線を送っていた。希少盤や未CD化LPではなく、ごくごく平凡なディスクをわざわざLPで買ったそのオヤジは、アナログディスク伝説が今もなお生き続けていることを雄弁に示していた……。(11/30)

昔とった杵柄か。マゼールのヴァイオリン

 指揮者ロリン・マゼールがヴァイオリン奏者として、それもちゃんとしたソリストとしてCDを近くリリースする(BMGビクター、国内12/16)。「愛の悲しみ」(もちろんクライスラーの)と題された小品集で、他にハイフェッツ編曲のガーシュウィン「ボーギーとベス」からの抜粋など。もともとこの人、大学在学中からピッツバーグ交響楽団のヴァイオリン奏者だったし、弦楽四重奏団なんかも結成したという経歴の持ち主。しかし、ニューイヤーコンサートでチョロっと弾いたり、「四季」で部分的にレコーディングしたりはしたが、ちゃんとしたソロ・アルバムは初めてだろう。人間、還暦を越えると昔やってたことに帰ってみたくなるものなのか。(11/30)
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