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バックナンバー 98/99


クラシック野郎は電気音楽の夢を見るか? DTMスーパー・クラシックス

 MIDIとサンプリング音源ってものを目の前にすれば、クラシック音楽ファンなら誰だって夢想するもんだろう、こいつがあれば自前の電子のオーケストラを作って、好きな音楽を自分の好きなような解釈で鳴らしてやろうと。
 しかし実際にはその無想を現実にするまでのプロセスには様々な困難が待ち受けているはず。スコアを打ち込む根気がない、音源がイマイチで「らしくない」、音楽的な表情付けを作るのが大変だ……。じゃ、マスターMIDI使いがクラシックをやったら、どこまでの音楽らしい表現、本物っぽい音を作ることができるのか。先に一つの答えを知っておくことで、勇気を与えられるかもしれない。
 つうわけで、NiftyServeのFMIDICLAフォーラムの有志が作品を寄せたCDが「DTMスーパー・クラシックス」(キングレコード KICC247)。MIDIによるワーグナー/「マイスタージンガー」前奏曲とかアイヴズ/交響曲第4番第2楽章とかメシアン/「幼児イエズスに注ぐ20のまなざし」第10曲なんかが並んでいるという、果敢な音楽CDなのだ。オーケストラ曲ばかりではない。定番バッハのトッカータとフーガもあれば、スクリャービンのピアノ・ソナタ「黒ミサ」、パガニーニ/カプリース第24番なんかもある。
 作品の出来は聴いて確かめるべし。ワタシ的には、古典的な感想かもしんないけど、音楽の表情付けや、木管楽器&ピアノの生々しい音色なんかには感動を、ストリングスの音色には「まだまだここまでか」という現状認識を覚えたってところ。しかしこれほど好奇心を刺激するディスクはそうそうない。ぞくぞくしながら聴かせてもらいました。(99/03/01)

ローマ法王がCDデビュー!

 ちょっと前にスポーツ新聞なんかでも話題になってた西暦2000年記念ローマ法王ヨハネ・パウロ2世のCDデビュー、ソニークラシカルからの発売だそうで→ABBÀ PATER。ちゃんとサイト上にRealAudioファイルが置いてあって試聴も可なところが太っ腹。聴き始めると「なんじゃ、このオヤジ、音楽をバックに説教垂れてるだけで歌ってないじゃねーか」と思われるかもしれないが、ちゃんと後半で歌ってくれとります。国内盤は3月リリース。すごいっすよ、2000年に一度の大型新人なんだから(笑)(99/03/01)

ベリオが街にやってくる。コンポージアム1999

 東京オペラシティが主催する同時代音楽フェスティヴァル「コンポージアム1999」が今年も開催される。期間は5月5日〜10日。
 「コンポージアム」では、毎回「武満徹作曲賞」の審査員を兼ねてテーマとなる作曲家が招かれているが、今回招聘されるのはルチアーノ・ベリオ。ということでベリオ自身の指揮による都響との自作自演(「クラリネット、ヴィオラとオーケストラのためのアルテルナティム」、ブラームス〜ベリオ/クラリネットとオーケストラのための作品120-1他)、室内楽作品演奏会(セクエンツァIX、X、XI、フォークソングズ他)など、多彩なプログラムが用意されている。今年は武満徹作曲賞演奏会も無事に(笑)ベリオによる譜面審査を通過した5作品が演奏されることになっている。
 興味のある方は東京オペラシティのサイトで演奏会詳細をゲットするしか(コンポージアム:3月1日時点で情報はまだ掲載されていない)。最近アンサンブル・アンテルコンタンポランによるセクエンツァ集のCDがリリースされたが、DGがこういったディスクを出すことからも感じさせられるように、ベリオってのは生きる現代の古典であり、同時代の古典音楽をライヴで体験する機会は求めて足を運ばなければ得られない。(99/03/01)

ラフマニノフ・プレイズ・ラフマニノフ!

 「NASAの技術を用いて復刻」。深夜のテレフォンショッピング・フリークにはこたえられないフレーズだが(笑)、ホントにNASAのジェット推進研究所の技術を使ってるらしい。というのは今度リリースされるCD「ラフマニノフ・プレイズ・ラフマニノフ」(ポリグラム 2/1)。つまりピアニストとしても大変なヴィルトゥオーゾであったラフマニノフが、ロール・ピアノに残した演奏を精密に復刻したというのだ。コンピュータを最大限に活用したであろうその復刻の技術的なプロセスは解説書に期待するとして、微妙なタッチやらペダリングまでを復元したとまでいうんだから、歴史的大家の自作自演デジタル録音を聴いてみたくなるではないか。こういったロール・ピアノからの復刻モノってのは決して少なくなく、昔からいろんな形であったと思うんだが、なんといっても「NASAの技術」だ(笑)。もう、この売り文句だけでも感動してしまうのはワタシだけではあるまい。(99/01/21)

ピアソラの映像→バンドネオン協奏曲他

 ピアソラの市販されてる映像っていうと、ちょっと前に「アストル・ピアソラ/ライヴ1984」があったけど、新たに1本登場。「ライヴwithオーケストラ1985」(ワーナーヴィジョン、2/15、VHS&DVD)。バンドネオン協奏曲、バンドネオンとギターのための協奏曲を、ピアソラ本人がピンカス・スタインバーグ指揮のケルン放送交響楽団と共演してるのだ(ギターはアルヴァロ・ピエッリ)。放送用に収録したものらしくて、スタジオ録画(NHK-BSでも放送されたことがあるらしいが、ワタシは未見)。2つの協奏曲に加えて、オーケストラ伴奏版アディオス・ノニーノも入っている。トータルで47分と収録時間はやや短めだが、バンドネオンって楽器もピアソラっていうアーティストも視覚的なカッコよさ、おもしろさ大なので期待するしか。(99/01/21)

リヒテルの映像、2タイトル

 不世出の大ピアニスト、スヴャトスラフ・リヒテルの映像タイトルを2点。まず一つめはすでに発売されてる「エニグマ(謎) 甦る巨人」(LD、VHS:ワーナーヴィジョン)。こちらは以前What's New!でも書いたけど、超傑作ヘヴィー級音楽ドキュメント150分2部構成。グールドのゴルトベルク変奏曲などの映像を制作したブルーノ・モンサンジョンの手になるもので、最晩年のリヒテルのインタヴューを軸に(これがまた実に率直に何でも語ってくれるんだ)、珍しい映像山盛り(しかもただ入れるのではなく、内容に沿ったものを厳選している)、恐ろしく密度の濃いドキュメンタリー。旧ソ連の共産主義体制の中での芸術家のあり方と、音楽の伝道師はどう生きてきたかを語る歴史的証言。お、重いっす。
 もう一つは、「リヒテル70年代ライヴ」(VHSのみ、全3巻:DML、1/25発売)。こちらは50代のリヒテルのコンサートを収めたもの。3巻からなり、vol1はベートーヴェンのソナタ第7、9、12番、vol2はショパンの夕べ、vol3はベートーヴェン、シューマン、ドビュッシー、ラフマニノフの作品。まだ中身は見てないから何とも言えないんだが、通常の照明で暗譜して弾いているそうなので、例の暗がりで楽譜を見ながら弾くっていう晩年のスタイルとは違った光景を見れるのがミソ。 (98/11/27)

ブーレーズの「レポン」、リリース近づく

  ついにと言うか、ようやくと言うか、ピエール・ブーレーズの「レポン」のCDがリリースされる。ブーレーズ指揮アンサンブル・アンテルコンタンポランの演奏でカプリングは「二重の影の対話」(ドイツ・グラモフォン、国内盤は1月6日)。思い出しますなあ、同じ曲目・顔合わせによる、95年のピエール・ブーレーズ・フェスティバル@東京ベイNKホール。ワーク・イン・プログレスによって成長した「レポン」は、十分な知識を持たないワタシごときにはウネウネする文脈なき音塊としか捉えられなかったという……(汗)。ま、しかしそれはナマの話。再読、いや再聴可能なディスクでは全然違って聞こえる可能性大あり。今日数少ないメジャーレーベルからリリースされる前衛な有名作品なので確かめてみるべし。あなた的に、金字塔なのか、墓標なのか? (98/11/27)

こんなところにフルトヴェングラーの映像が

 オーストリアのAEIOUってサイトのこちらのページに、フルトヴェングラーが1950年にウィーン・フィルを振った時の映像が置いてあるではないですか。曲はベートーヴェンの第九のおしまいのところ。と言っても、ほんとに数十秒だけのほんのわずかではあるんだが、それでもネットワークの中にぽんとこんなものが置かれているだけでもちょっと感動。しかしさすがに映像、モノクロで短時間であってもサイズは巨大で、MPEGで5.1メガ、Quicktimeで7.0メガ。高速回線、あるいはテレホーの方はダウンロードしてみては(ストリームにあらず、念のため)。
 ちなみにここのVideo Albumには1932年にザルツブルク音楽祭を訪れたクレメンス・クラウスとR・シュトラウスが車に乗り込むシーンなんてのもあったりして、油断ならんサイトなのだ(こっちは輪をかけて短くて8秒ほど)。(98/10/12)

Music Boulevard、国内盤も販売

 もうサイトを見てご存知の方も多いかもしれないが、オンラインCDショップのMusic Boulevardが新星堂と提携、これまでの輸入盤に加えて国内盤も取り扱うことになった。で、これ形態としてはどういうことかというと、輸入盤(サイトでは「ドル製品」と呼んでます)は従来通りアメリカから送られてくるが、国内盤は日本の新星堂を通して送られる方式。もちろん国内盤は定価販売。一つのショップの中に輸入盤コーナーと国内盤コーナーの2つがお店が入っているようなものだと思えばいい。ショッピングカートも購入手続きも別々なので、最初はちょっととまどうかもしれないが、選択の幅が広がるのは大歓迎。
 ※10月12日の時点ではクラシックのコーナーはまだ国内盤のサーチ機能が用意されておらず、おすすめアルバム数点以外はまだ販売されていないので、もうちょっと待たなければいけない模様。(98/10/12)

CDプレーヤーの普及率って知ってるかい?

 「ニュース」とちょっと古い話でナンだが、社団法人日本電子機械工業会ってところで、本年3月時点での「主要民生用電子機器の普及率」なんてものが公開されているのを発見。たとえばビデオデッキの世帯普及率は76.8%、パソコンは25.2%、ビデオカメラは35.0%(そんなにあるのか)なんてデータがグラフ化されている。ではCDプレーヤーの普及率ってどれくらいか? これ、ワタシ的にはちょっと意外だったんだが59.9%。ちょっと少なくないか。10世帯中、CDプレーヤーがあるのは6世帯だけってこと? うーむ、世の中そんなもんなのか(CDプレーヤーの定義は見当たらなかったが、CDラジカセなんかも含めての数字だよねえ)。なんだか悔しい。
 逆に思ったよりも多いのはワープロの42.0%。パソコンの25.2%と合わせて考えてみれば(両方持ってる世帯もあるにせよ)ニッポンの家庭の多くには電子文書環境(なんじゃそりゃ)があるってことなんすね。年賀状文化のおかげかも。(98/10/12)

三大テナーのCDは9月2日

 「ああ、ワールドカップの興奮と感動の日々が終わってしまって寂しいよ」というポスト・ワールドカップ脱力症に悩まされる近頃だが、決勝戦前夜に催されたパヴァロッティ、ドミンゴ、カレーラスの3大テナーの公演が早くも9月2日にCDで国内リリースされる(ポリグラム POCL1840)。レヴァイン指揮パリ管との共演。
 ところで公演の模様はNHK-BSで17日に放映されたようである。ワタシはBS環境がないので知らなかったんだけど、テレビでも大会終了後に録画でしか観れないんすね、三大テナーって。人類最大規模の決勝戦を前に、通常では考えられないスター歌手(それもテノールが3人という特殊さ)が揃って歌うという祝祭的な性格を持っていたはずの公演が、もはや「ワールドカップ」というコンテクストをまったく意識させる必要がないところまで一般化&巨大化してるってことなんだろうな。ちなみに三大テナーには3tenors98.comってサイトもあり。(98/07/21)

ジョルディ・サヴァールの新レーベル

 サヴァールのCDって言うとAuvidis/Astreeレーベルだが、ALIA VOXというベルギーのレーベルをサヴァール自ら設立、まずは新録音2点が登場する模様。いずれも17世紀スペインの作品発掘といったテーマで、一つはホアン・カバニリェスの「バターリャ、ティエントとパサカリェ」(AV9801)でサヴァール指揮エスペリオンXXの演奏、もう一点は世俗歌曲の作曲家兼テノール歌手として活躍したホセ・マリンの歌曲集(AV9802)で、歌はモンセラート・フィゲーラス。近く輸入番屋さんに並ぶはず。ちなみにブックレットは6ヵ国語で書かれてるそうなんだが、その内の2つはカタルーニャ語とカスティーリャ語なんだそうで。(98/07/21)

小澤征爾&サイトウ・キネンの新譜は

 ↑8月23日に2点国内先行でリリースされるそうっす。昨年の松本でモダン楽器+バロック弓問題等で賛否両論が飛び交ったJ・S・バッハ/マタイ受難曲(ポリグラム PHCP11110/12)と、ヨーロッパ・ツアーの最後にウィーン・ムジークフェラインで収録したベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」&「エグモント」序曲(同 PHCP11109)という2点。レパートリー的にも話題的にも最強系。(98/07/21)

悲運の女流ヴァイオリニストと精神科医の対話「デュエットのあとに」

 えー、今回はお芝居の情報を一つ。6月17日〜30日(除く22日)、新宿・紀伊國屋ホールで催される「デュエットのあとに」。って、なんでそれがここに出てくるかっていうと劇作家トム・ケンピンスキーによるこの話がこういうものだから。天才と称えられる女流ヴァイオリニスト、ステファニーが、ある日突然、多発性硬化性に罹る。演奏活動を断念し、音楽を失う一方で、夫である作曲家との愛が崩れ始める。ステファニーは、演奏家としての彼女を敬愛する精神科医フェルドマンと出会い、難病に立ち向かう意思と勇気をフェルドマンとの対話から見つけ出そうとする……。つうわけで、ディテールは違うが、モデルとなっているのがチェリストのジャクリーヌ・デュ・プレ(で、当然旦那のほうがバレンボイムってことになる)なのだ。トム・ケンピンスキー自身、長年重度の広場恐怖症に苦しんでおり、自らの障害克服の体験をデュ・プレの病と重ね合わせていると言う。
 「デュエットのあとに」は80年にイギリスのウエストエンドで上演され、その年のロンドン批評家賞最優秀戯曲賞を得た作品。これが今回、地人会にて主宰の木村光一の訳・演出で上演される。三田和代と磯部勉の出演で二人芝居。ってことで音楽ファンにも注目度高めな英国祭UK98参加作品っす。[問合せは地人会tel:03-3354-1279](98/06/08)

LDソフト全タイトル検索システム稼働!、なんだけど……。

 レーザーディスク協会(LDPA)ホームページにて、音楽ソフトはもちろん映画からアニメから、とにかくカラオケ以外のLD全タイトルについて検索可能なページが公開された。1000を超えるクラシックのタイトルも作品名・演奏者名などのキーワードで検索できる。おお、これって便利じゃん。どうして今までこういうのがなかったのかと思うくらい。ある歌手の映像が今までどれだけあったか、何に出ていたか、あるオペラの映像ソフトがあるのかないのか、すぐに分かる。すばらしいっ!
 で、とってもありがたいんだが、一方で悲しい難点も。まず、この検索ページなんだが、上記のレーザーディスク協会ホームページ内にあるんだが、実に目立たずひっそり立ち上がったという感が強い。なにしろ、トップページから「ソフトウェア情報」というコーナーに入って、そこからメニューの一番下の「LDソフト全タイトル検索システム」って項目をクリックしてはじめてたどり着ける。うーん、そう来るかねえ。ワタシ的には、レーザーディスク協会の活動やら構成組織やらの説明なんてことより、LDのサーチができるってことのほうがユーザーさん(つまりウェブ視聴者)から見て256倍は重要度高い情報なので、トップページにこの検索ページが来てほしいもんだ。つうか、そもそも独自ドメイン取るべき。協会のホームページのurlはlda-p.comというドメインになっているんだが、それよりかldsearch.comでもlddatabase.comでも何でもいいから名前で中身が分かるようなドメインを取って、そこに検索エンジンを割り当ててほしかった。あと、検索エンジンに名前も必要だと思うがなあ←現在のタイトルは「Data Base」というシンプルさ!
 そんなわけで、せっかく作られた便利な検索エンジンが、十分に活用されずに埋もれてしまうんではないかとちょっと心配中。はっきり言ってクラシック音楽ソフトはこの数年間LDの発売タイトル自体がぐっと減少してしまった上に、ごく最近の傾向で言えばLDよりもVHSでリリースされるという、なんだか逆行してしまってるような現象が顕著。DVDも先行きは不透明。これまでに発売された優れた映像作品が山盛りあるわけで、まだまだLDにはがんばってほしいもんである。(98/04/28)

ワルターのリハーサル映像登場

 なんと、指揮者ブルーノ・ワルターのリハーサル風景&インタヴューを収めたLDが登場する(東芝EMI、5月20日予定)。リハーサルの曲目はブラームスの交響曲第2番から第1楽章(約22分)と第4楽章(約14分)。1958年、つまり巨匠82歳の年、ヴァンクーヴァー国際音楽祭で、同フェスティヴァル・オーケストラを振った際のもので、カナダ放送協会制作。ワルターのリハーサル風景というと、昔、LP時代にCBSからベートーヴェンの交響曲などを収めたものがあったと思うんだけど(個人的には最初に聞いた大指揮者のリハーサル風景なのでインパクトすごく強かった)、今になってこんな映像が出てくるとは。いやー、どんなことを言ってるのか、楽しみ。(98/03/26)

CD-EXTRA関係。ポリーニの「ワルトシュタイン」、アラーニャ&ゲオルギウのグノー/ロメジュリ

 クラシック関係のCD-EXTRAをいくつか(CD-EXTRA=音楽CDなんだけどパソコンに突っ込むとオマケが見れるやつ)。すでにもう時間が経っちゃってるけど、輸入盤のポリーニのベートーヴェン/「ワルトシュタイン」ソナタ他(ドイツ・グラモフォン)がそう。これはショットがピアノ譜を提供しているCD-Pluscoreとかいう規格で、パソコンで聴けばポリーニの演奏と同期して画面上の楽譜が流れてくっていうタイプ。ピアノ学習者向けの配慮がなされてて、楽譜をプリントアウトすれば完全に演奏用として使えるものが出てくるほか、画面上で楽譜にいろんな注意書やら記号やらを書き込めるようになっている。でも、基本的な感動としては、やっぱりCDに楽譜が入ってて、勝手に機械が楽譜を追いかけてくれるってことっすね。今のところ、ワタシらはパソコンをクラシック音楽を聴くためのプレイヤーだって風にまだ位置付けてないから、こういうのを見ても「へぇー、そうなの」的レベルで落ち付かせがちなんだけど、音楽と楽譜がデジタルでセットになってる媒体ってのは大昔から漠然と持ってた夢だったんではないかと。
 それと新しいものを一つ。EMIからリリースされるグノー「ロメオとジュリエット」(アラーニャ、ゲオルギウ、プラッソン)もCD-EXTRA仕様で出るって話(輸入盤っすよ、念のため)。以前に出たパッパーノの「ボエーム」もCD-EXTRAだったので、そっちのスタイルと同じとすると、これは楽譜じゃなくて台本がシンクロして流れていくっていうタイプと推定(もっとも日本語がないのが癪なんだが)。たぶん他に写真やらアーティスト・プロフィールやら動画も少しは入っているはず。まだ実物は見てないんだけど、とりあえずこういうのも出るよってことで。(98/03/26)



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