●圧倒的な体験であった。序盤の天王山ともいうべきジュビロvsマリノス戦の中継があったにもかかわらず、ワタシゃこれを無視して「本物のサッカー」を観にいったのだ。どこへなにを観に行ったか?
●なんと、はるばる大宮公園サッカー場へ出向き、大宮アルディージャvsセレッソ大阪を観戦したのだ。すなわちJ2。J2慣れしている方にとっては「なにを今さら」だろうが、ワタシにとっては生まれてはじめての2部リーグ。現在、東京には2部のチームがないので、近郊で、しかもどうせみるなら日韓代表3人が揃うセレッソ戦を、というわけ。
●スタジアムが近づいてもユニ姿がほとんど見られなかったが、しかし競技場は8000人超、満員に近い。熱い応援が繰り広げられているというわけでもなくて、むしろ地元の人たちのピクニック場のような雰囲気。そして、驚くほど客席からピッチが近い。もうホントに目の前で西澤やら森島がボールを蹴っている。ボールを蹴る音、選手同士でかけあう声、全部聞こえる。ボールが客席に飛んでくることもある。視線の高さもピッチ上とそう変わらない。気分としてはプロサッカーを観に来たというより、友達が出ている試合の応援に来たといったところ。
●アルディージャはなかなかしっかりとしたマネージメントがされているようで、来場者全員にチームカラーのサポート・シートを配ってくれる。これを頭の上に掲げればスタンドが大宮色で染まるわけだ。しかし! ピクニック客たちはもっと正しい用途にこれを使う。みなさん、ことごとくこの紙を尻の下に敷いているわけっす(笑)。ベンチシートだから、そうなるよな。
●ハーフタイムにピッチ上のゴミを拾うオバチャン登場、しかしスタンドに顔見知りを見つけ、ピッチからいきなり世間話開始! うーん、牧歌的。いい雰囲気じゃないっすか。
●大宮はホントいい競技場っす。もうこれがホンモノのサッカー、地域のクラブ。横浜国際とかでやってるのは紛い物とまでは言わないにしても、スタジアムで聴くオペラ・アリアみたいなものだよな。伝わる情報量が数倍違う。
●試合は大宮が守って0-0のドロー。一つわかったこと。西澤のポストプレイは、相手がフランス代表でも大宮アルディージャでもほぼ同じ成功率だな(笑)。つうか、フランス代表からゴールを奪った男がこんなところにいていいのか。
●サッカー的知見をこれほど新たにしてくれた体験は最近なかった。こうなったら次は3部リーグを観るしか。横河電機か佐川急便東京あたりがねらい目。(04/21)
April 21, 2002