●ニッポン代表vsホンジュラス代表をテレビ観戦。もうこれはなんといったらいいのか、90分の大ドタバタ劇。結果は3-3、お互いあわせて6点も入ったにもかかわらず、尋常なゴールは一つとしてなかった。
●3失点を喫した前半は、宮本の逆ワンマンショー。ことごとくマークを見失い、相手に一対一をかわされ、3失点すべてに宮本が絡んでしまった(と見えた)。失点シーン以外にもフラットスリーをいとも簡単に破られて決定機を与えてしまう。気の毒なくらいだったが、しかしあれを見るといくら組織的ディフェンスがどうのこうのいっても、やっぱりディフェンダーには一対一の強さを求めたくなるよな。
●もっと気の毒だったのはホンジュラスのゴール・キーパー、エスコベル。日本の3得点もあまり喜べないもので、1点目、俊輔のフリーキックにキーパーが万歳をしながらボールを見送ってしまうという、国際試合ではあまりお目にかかれない居心地の悪いもの。2点目は俊輔のコーナーキックが直接ゴールに入ってしまう。確かによく曲がり、よく落ちる驚異的なキックではあったんだが、でもやっぱり、コーナーキックがそのままゴールに入るシーンなんて見たくない。エスコベルは前半で退いてしまったが、中継の解説をしていた武田修宏がそれに気づかず、後半に入っても「今日のキーパーの調子は悪いですからね」などと話してしまい、観ているこちらも落ち着かない。3点目、アレックスのPKは、この日最後まで不安定だった審判からのプレゼント。1点として喜べるゴールがなかった。
●この不思議な試合をさらに盛り上げていたのが日テレのアナウンサー。次から次へと謎めいた言葉を発し、視聴者を混乱に陥れようとしてくれた(同調するなよ、武田)。ほぼすべてが意味不明だったが、ひとつ例を挙げる。武田「いま明神君が楢崎君にバックパスするときに、右足で蹴れる位置にパスを出しましたよね。こういう細かい気づかいが大事なんです」。アナ「そうです。こういった心配りが、チームの一体感を増していくわけですねえ、選手たちの結束が……」。いや、キーパーがキックをミスをしたら大ピンチになるから、利き足のほうにパスを出しているんだってば(笑)。
●両者大量失点で痛み分け。さすがにトルシエも頭をかかえているんでは。(05/03)
May 3, 2002