●行ってきました、国立競技場へ。中村俊輔ラストマッチ、Fマリノスvsヴェルディ。開始2時間前に信濃町に到着したのだが、すでにスタジアムを囲んで延々と行列が伸びていた。国立がこんなふうになったのを見たのは、5年前のワールドカップ予選以来かも。で、もう5万2千人を超える超満員で、もちろんマリノスにそれだけの集客力があるはずもなく、皆の目当ては俊輔。これくらい入ると、バックスタンド側自由席の最後方には席を見つけられない難民状態の立ち見が出てしまう(数字上はもっと入るのだが、こんな広い場所でどこかに空いているはずの席を探すことなんてできない)。
●とまあ俊輔人気の凄まじさを知ったわけだが、特に若い女性と子供たちに大人気らしくて、スタジアムの雰囲気までいつもと違う。「キャー、シュンスケー、カッコいい~~」みたいな黄色い声がホントに飛ぶんすよ。実はマリノスもそんなにサポーターの多いクラブではないので、国立が満員なのにゴール裏が孤立気味だったりする。
●結果的に俊輔が2ゴールに絡んで2-1の逆転勝利となったのだが、内容的にはまだまだ。確かにボールはよく保持しているし、サイドチェンジも巧く使っていたが、ゴールを脅かす前へ進むプレイが少なすぎる。これ、俊輔のプレイスタイルそのものでもあるんだけど、近年のマリノスが抱える病でもあり。
●セレモニーでは俊輔がぎこちなく短い挨拶を述べ、なぜかうつむき加減のままで不器用に場内を一周した。ああ、じれったい。小野とか稲本と違って、スターになり切れないヤツだ(笑)。毎度おなじみの「内向きな」俊輔、日本にいてさえこうなのにイタリアでやっていけるんだろうか。一にコミュニケーション能力、二にゴールへ向かうプレイが課題になると思うんだが、正直言ってレンタルが終了する一年後にレッジーナが俊輔を買ってくれる可能性はすごく低いと思うし、そうなればマリノスは移籍金を得ることができない。場内祝福ムード一色なのにワタシは思いっきり悲観してしまった。まあ、これはファン心理の裏返しで、ホントは猛烈に応援してるんだけど。(2002/07/22)
July 22, 2002