●昨日の深夜、WOWOWが無料放送していたフェイエノールト(オランダ)vsフェネルバチェ(トルコ)@チャンピオンズリーグ予選を観た。フェイエノールト、つまり小野のチームっすね。小野がファン・ホーイドンクとのワンツーから、左足で非常に技巧的な決勝ゴールを決めて1-0で勝利。で、フェイエノールトのサッカーってのは異次元のおもしろさで驚愕。
●なにしろ、ボール保持率至上主義。ゴールよりもシュートよりもパスをつなぐほうが大切だ、みたいなアンチ・リアリズム、アンチ・ダイレクト・フットボール。美しくて楽しければ負けてもいいのか(勝ったけど)。パスをつなぎ続けるために、やたらとキーパーへのバックパスが多く、しかもゴール前でもかなりアドベンチャーなつなぎ。気がつくと小野とボスフェルトの二人のボランチが同時に前線まで上がっている破天荒攻撃サッカー。奇跡的に失点がなかったけど、もはやこんなサッカーはオランダにしか生き残っていないんじゃないかというような美意識で貫かれたサッカーだったのだ。
●美よりも勝利(または負けないこと)を優先するイタリアのクラブがヨーロッパじゃ全然勝てなくて、美しさと楽しさしか考えていないようなフェイエノールトが昨年UEFAカップで優勝してるんだから、案外サッカーの常識ってのも怪しいもんだよな。(2002/08/15)
August 15, 2002