●ビデオで録画しておいたディナモ・キエフvsフェイエノールト@欧州チャンピオンズリーグを観ようと思ったのだが、あまりに凡戦で途中から寝てしまった。小野伸二はちゃんと出場してそれなりに好プレイしてたんだけど。で、試合内容は置いておくとして、一つ気になったのは(前の試合でも思ったんだけど)、ディモナ・キエフの前線にいたシャツキフって、前にフランスW杯アジア予選で日本がウズベキスタンと戦ったときにいた、あのシャツキフだよね? 中継でもウズベキスタン代表だって言ってたし。
●サッカーではウズベキスタンはアジアに属する。だからウクライナで行なわれていたこの試合には、フェイエノールトの小野、ソン・ジョングとキエフのシャツキフと少なくとも3人のアジア人がいたわけだ。
●で、思い出せる人は思い出してくださいよ、フランスW杯アジア予選のあのとてつもなく殺伐とした空気を。日本中のサッカー・ファンが窒息してたよな(笑)。例の「ドーハの悲劇」から4年も待って、ワクワクしつつも緊張しまくった最終予選初戦の相手が東京でのウズベキスタン戦。ワタシもスタジアムで観たから鮮明に記憶に残っている。キックオフの時にカズと城が二人でボールに手を置いて、祈りを捧げたっけ(くせぇー。でも感動した)。最終的に「外れるのはカズ、三浦カズ」で干されたカズが、この日、4ゴールを挙げたのだ。もうカズがサッカー神になっていた。で、あのシャツキフも2ゴール。こんな試合になって6-3で日本勝利。なんかロシア人がアジアに入ってきてヤバそうだなと心配してたら、なんのことはない、ウズベキスタンなんて小さな国じゃん、オッケー。そういう勘違いモード全開だった。
●その後、日本は次々と取るべき勝点を落とし、新聞に「ニッポン絶望!」の文字が踊り出す。アウェイでのUAE戦に0-0で引き分け、ホームでの韓国戦に1-2で敗北、アウェイでのカザフスタン戦に1-1。気がついたら初戦のウズベキスタンにしか勝ってない。遠征先で加茂監督更迭。「もう終わった」みたいな論調ありあり。
●で、予選第5戦アウェイでのウズベキスタン戦っすよ。今度こそは勝てるだろうと思ったら、これまた大苦戦で1点リードされる。真っ暗な気分でジリジリしながら試合を観てたら終了直前に珍しいことが起こった。ナカタ(いやこの時点じゃ中田だ)のロングボールをロペスが頭でそらして、それをカズが走りこんでシュートしようとしたら、あれれ、カズはボールに追いつけなかったし、相手キーパーもカズに釣り出されて、ボールはそのままだれにも触れずにゴールへ。首の皮一枚でつながった1-1の引き分け。
●その後もホームのUAE戦に1-1で引き分けて、さすがにそのときはワタシもこりゃムリかと思った(この時点でもまだ1回しか勝ってない)。4年待ったと思ったらもう4年待てと言われてるようなものだったからなあ。あのUAE戦での国立競技場の雰囲気はたぶん日本サッカー史上最凶最悪の殺伐さだった(ってことは前にも書いた)。結局、この後、アウェイで韓国に0-2で勝利、ホームのカザフスタン戦で5-1大勝(ゴン中山と高木が復帰)、ジョホールバルでイランに3-2と3連勝してフランス行きの切符を手にしたわけだ。いやあ、あの焦燥感、絶対に忘れられません。
●てなことをシャツキフを見ながら、懐かしんだわけだ。でもこんな長々と書いて、別人だったら笑うな(笑)。(10/25)
October 25, 2002