January 2, 2003

ベルリン・フィルの「ジルベスター・コンサート」生中継

●いやー、スゴかった。ベルリン・フィルの「ジルベスター・コンサート」生中継、観ましたか。ラトルが出てきてなにを振るのかと思ったら、バーンスタイン、ワイル、ガーシュウィン。で、メイン・プロはバーンスタインのミュージカル「ワンダフル・タウン」っすよ。まさかだよなあ、これは。で、これが大変な盛り上がりよう。ここはホントにベルリンのフィルハーモニーザールなのかっ!
●アンコールで「ワンダフル・タウン」のなかの「コンガ!」をリピートしたんだけど、これが歌手から楽団員から客席まで、立つわ座るわ踊るわの大騒ぎ。腰の重そうな年配の方々もみんな立って「コンガ!」と叫び、手を叩き、ひょっとしたら腰まで振っちゃう。若者を踊らせるのは簡単そうだが、老人を立たせるのは難しい。老紳士も絶対叫んでたね、「コンガはサイコー!」って(スマン)。
●ちなみにラトルはバーミンガムで「ワンダフル・タウン」を録音しているんすね。もっとも、ワタシはまるっきりクラシック音楽な人なので、ライヴでラトル指揮ベルリン・フィルを聴ける機会があったら、正直バーンスタインよりマーラーやベートーヴェンを聴きたいとは思う。でもこれはテレビだから。テレビじゃシリアスな音楽聴けないから、バーンスタインのミュージカルのほうがずっといいじゃないっすか。
●一方、意外性に満ちたベルリンとは正反対に、元旦のウィーンは究極の予定調和で満ちている。いくらアーノンクールが新趣向を凝らしたところでその本質は変わらないし、変わらないからいいって気もする。なにしろ、アンコールで「美しく青きドナウ」の冒頭のトレモロが聞こえたら一度は拍手して曲をストップさせるっていう、どこにも書かれていない筋書きをお客が承知しているんだからスゴいことである(もし客が拍手して止めてくれなかったらどうなるんだろう)。「舞踏への勧誘」で聴衆のみなさんが思いっきりワナに引っかかっていたけど(終わったと思って拍手しちゃうあそこです)、あれも日本の名曲コンサートだと「チッ、チッ、チッ」だが、ウィーンだと「これはこういう趣向の曲だからこれでいいんじゃないか」とか思ったりして(笑)。あ、でもCDではあのハプニングは起きないんだろうな。どうでしたか>もうCD聴いた人(おいおい)。(01/02)

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