●夢を見た。大きな集会所でウィーン・フィルのメンバーを大勢のジャーナリストが囲んでいる。ワタシもそのジャーナリストの一人らしい。ウィーン・フィルにはボスがいる。これが業界で知らぬものはいないというくらいの恐ろしい人物で、いったいこれまでに何人葬ってきたか分からない殺人鬼でもある(あ、これ夢の話っすよ。事実じゃありません。 ワタシゃ、ウィーン・フィル、大好きですよ!)。
●恐怖の帝王は、ときどきジャーナリストを気まぐれに指名する。指名された者は 黒ずくめの男に両脇から抱えられ、その場で舌を抜かれる。拷問である。建物のそばにはお堀があって、ここには多数の死体が埋められている。しかし警察も黙っちゃいない。捜査官たちが土を掘り起こしている。危うし、恐怖の帝王。
●ウィーン・フィルのボスは捜査官に反論した。白々しくも、だれも殺していないという。ボスの指示によって、急遽ジャーナリストたちの障害物競走が開催されることになった。ワタシも参加しなければいけないようだ。「ヨーイ、ドン!」でいっせいにスタート。ワタシは必死になって走り、柵を越え、塀を登る。すると、横から銃撃が始まった。到底、避けきれない。右の脇腹を撃たれた。しかし痛みはない。これは本物の銃弾ではないな。
●競走が終わると、ボスは警察に向かってこう言った。「こうして銃を乱射したが、見ろ、一人あたりせいぜい一発しか当たらないではないか。これでは致命傷に至らないから、まず人は死なない。だから私はだれも殺していない」。見事なまでのマフィアの論理である。(01/09)
January 9, 2003