January 10, 2003

「飛蝗の農場」

「飛蝗(バッタ)の農場」(ジェレミー・ドロンフィールド / 創元推理文庫)を読む。一応ジャンル的にはサイコ・スリラーってことになるらしいんだが、感触はちょっと違ってて「ヘンな話」。農場で一人暮らししてる女性のところに、記憶喪失の男が転がり込んでくるというストーリーで、これ以上はなにを書いてもネタバレになる恐れあり。各章が時系列的に分断されているあたり、映画「メメント」を思い起こすんだけど、内容は全然似ていない。仕掛けのおもしろさ以上に、個々のエピソード、人物像が印象的。ヒロイン(?)をはじめとするダメな人の描き方が巧いんだよなあ。「このミス 2003」海外部門1位。すごーくおもしろかったんだけど、あのラストがピンと来ないのはワタシがミステリ慣れしてないからなの? (01/10)

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