●明哲なる愛玩的動物助手との対話
(02/27)
2003年2月アーカイブ
明哲なる愛玩的動物助手との対話
自転車男
●朝、駅のホームで男が大きな段ボール箱を開きはじめた。なにが出てくるかと思えば、なんと自転車。おもむろにタイヤを取り付けにとりかかっている。なぜここで組み立てるのか。階段をどうやって降りるのか。ひょっとして電車のなかを走ろうなどと酔狂なことを企てているのか。かなり謎だが、顛末を見届ける前に電車が来てしまった。
●痛ましい誤植というか誤報を見つけてしまった。自分のじゃないんだけど、誰でも勘違いはするって点で他人事じゃないので、世界が寛容であってくれと祈る。(02/26)
スカーレット・ディーバ
●オノマトペー! 「スカーレット・ディーバ」なるタイトルから勝手に音楽系映画を期待して観てみたら(←自分についた軽いウソ)、これって監督がアーシア・アルジェントなんだって。アーシア・アルジェントって、あの「サスペリア」や「フェノミナ」で知られるイタリアン・ホラーの巨匠ダリオ・アルジェントの娘なんすね。初監督作品にして主演女優のアーシア。イタリアって血縁・地縁がモノを言うラテンな社会らしいんだけど、まさに無残なまでに炸裂する、親の七光りパワー。
●「華やかな世界とは裏腹に孤独を募らせ、ドラッグとセックスに溺れるトップ女優のアンナ(→ってアーシア自身ね)が、ミュージシャンのカークと出逢い、経験したことのない愛の感情が生まれる」、だとぉ? 最後に「(笑)」って入れるの忘れてないか。はいはい、がんばったよ学生映画。いやいや親が著名じゃなくてもこういう人、東京にもいっぱいいると思うんだ。作品より自作解説が256倍雄弁になっちゃう、「なんちゃってクリエーター」たちが。ああ、見えます、見えます、現場の叩き上げのオッサンが陰でささやいてます、「なぁーにが監督だ、このクソガキゃあ」。でもアルジェント・ファミリーはきっとハッピー、巨匠自慢の娘に目を細める。ああ、アーシア、あたし怖いわ、自分の才能が。
●なんて心の中で文句垂れてたら、吃驚。女優としてはやっぱりアーシア・アルジェントってスゴいんだ。ハリウッド大作「トリプルX」でヒロイン役じゃないっすか、わが目猛烈疑った事実。容赦なくメジャー。かー、やっぱり映画のことはワタシゃわからんよ。(02/25)
A3 マツダ チャンピオンズカップ2003
●すごかった、マイク・タイソンの復帰戦。4時間放送枠がとってあって、試合は49秒で終わったもんな(笑)。カウンターの右フック一発で相手を倒してしまった。試合後のリング上でのインタヴューのほうが試合より長かったんでは。
●サッカー「A3 マツダ チャンピオンズカップ2003」はテレビ観戦のみ。しかし、おもしろかった。日中韓3カ国のみの参加で第1回を開催しただけだが、すでにメジャータイトル化の予感。ずっと前からやってる正規の大会であるアジア・チャンピオンズ・カップが一向に盛り上がらないのとなんという違いか。やっぱり運営は大切っすね。ちゃんと賞金があって、冠スポンサーをつけて、放映権も売って、媒体へのプロモーションもして、各国リーグとの日程調整もする、と。ほとんど罰ゲームと化しているアジア・チャンピオンズ・カップを廃止して、マツダ チャンピオンズカップをアジア全域に広げるってわけにはいかないのかなあ。(02/24)
城南一和vs大連実徳
●リカルデントのCMに中村俊輔が出ていた。異様に表情が硬くて、見ているこちら側まで緊張するというスリリングすぎるCM。
●平日開催の「A3 マツダ チャンピオンズカップ」第2戦、せっかくの国立開催なのにスタジアムにも行けず、それどころかテレビでもスポーツニュースでも見ずに結果だけ知った。ウソッ!だな、こりゃ。城南一和(韓国)2-3 大連実徳(中国)だって。チーム名が覚えられないので以下国名で呼んじゃうけど(大雑把すぎ)、韓国が中国に負けますか。あのJリーグ王者磐田をズタズタにしたヤバすぎるほどパワフルなチームが負けて、鹿島に軽くあしらわれた中国が勝つ。ありえないよなあ。この試合、平日の昼間っからナマで観戦できた人が羨ましい。
●で、中国の3点が全部ハオ・ハイドンのゴールっすよ。ハオ・ハイドン。ゴールだけじゃなくて交響曲も量産してそうな名前だ。コイツはいずれ日本代表にとっての脅威となると見た……って言いたいんだけど、試合見てないんじゃ何も言えんよな。(02/20)
罰金条例
●ニューヨーク市、舞台公演での携帯電話使用を禁止する条例を成立。ブルームバーグ市長の拒否権は投票により無効になったと。うーん、なんすかね、これは。そりゃコンサートでの携帯電話の着信音は迷惑以外のなにものでもないけど、「着信一回50ドルの罰金」ってなんだかなあ。これはマナーの問題なのか、法の問題なのか。それとも法制化しないと収まらないくらいニューヨークじゃガンガン着信音が鳴ってるのか。
●東京もやるか。コンサートで演奏中に:
咳1回 → 罰金1000円
携帯着信1回 → 罰金5000円
余韻を味わってる最中にブラボー1回 → 罰金5000円
睡魔に襲われてチラシの束をドサリと落とした → 罰金8000円
指揮マネ1回 → 罰金10000円
薀蓄を垂れた → 罰金10000円
座席でファーストフード1食 → 罰金バリュー価格580円
演奏の素晴らしさに深く感動し号泣した → プライスレス……お金で買えない価値がある
●スポーツでもやってしまおう。サッカーの試合中に:
ペットボトルのフタをピッチに投げ込んだ → 罰金500円
ゴールでもないのに立ち上がった → 罰金1000円
ホーム側のサポーターがアウェイ側の見事なゴールに「おおっ」と叫んだ → 罰金2000円
「ツネさま~」とプレイと無関係な選手に嬌声を上げた → 罰金3000円
審判を買収して相手チームのゴールを次々と取り消した → プライスレス……お金で買える勝ちがある
(02/19)
A3 マツダ チャンピオンズカップ2003
●今年から始まった「A3 マツダ チャンピオンズカップ2003」がおもしろい。日本、中国、韓国の東アジアのチャンピオン・クラブが集まって戦うっていう大会で、先日のジュビロ磐田vs城南一和(韓国)の試合なんて、日本代表vs韓国代表並に燃えた。なにに燃えたか。
●そりゃもう、城南一和に押されまくって完敗したジュビロを応援したっすよ。日頃Jリーグじゃ憎たらしいほど強いあのチームが、韓国のクラブにタジタジになってしまっているという恐るべき現実。ウソだろう。でも城南一和はパワーとスピードとシーズン前とは思えない異様なハイテンションでジュビロを打ち負かした。この悔しさ。 開幕前ゆえのコンディションの差? だとしても納得いかん! あれじゃあ城南一和がもしJリーグにいたら優勝しちゃうっすよ。マズすぎるって。
●とまあ、理不尽なくらい悔しいから燃えるわけだ。
●実はこの大会よりずっと前から、中東も含めたアジア各国のチャンピオンチームが戦う大会はあった(っていうか今もある)。ホントだったらイラクやサウジのクラブが出てくるそっちのほうがおもしろそうなのだが、実際にはスタジアムは閑古鳥、Jリーグのクラブの本気度もやや低い。これは運営の悪さゆえに尽きると思うが(日程とかメディア対応、スポンサーシップ等)、アジア・サッカー協会の主導権が中東に握られてしまっている以上、しょうがないんだろう。きちんと運営すればアジアの戦いはおもしろくなるっていうのをA3は証明してくれた。(02/18)
憑依せよ、ジダン
●久々にサッカーをした。リアル草サッカー。本年最初の試合で、ヨソ様の出版社さんチームへの助っ人(つうか逆助っ人か)なのだ。ここはワタシから見ると巧い人(と若い人)が多くて、しかも朝の試合という時差(笑)もあるおかげで、気分はすっかり欧州移籍した日本人選手(おいおい)。ちゃんと審判もつく。
●海外でプレイするときは自信が大切である。なので、冷静に考えればチームのなかでワタシが一番ヘタクソで一番スタミナがないと思うんだが、そういうことは一切気にせずにプレイさせてもらう。レベルの高い海外に移籍してきた日本人選手になりきって、20分ハーフの妄想プレイ全開だっ!
●まず目標はゴール(あ、ここからは例によって妄想だからテキトーに聞き流して。妄想しないと生きていけないくらいヘタだから)。ゴール至上主義者なので、普段は蛮勇をふるって「自分のポジションはフォワードである」と妄言を撒き散らしているのだが、前回初参加のときにワタシはキーパーとの1対1の決定機を外してしまった。ソンクとタガノがいるのに移籍してしまった鈴木隆行みたいなもので、もう前線は無理だろうと覚悟していたのだが、前半20分だけはツートップの一角に入らせてもらった。
●が、これが機能しないんだ、ワタシのフォワードは。とにかくボールに触れない。たとえばキーパー(この日の助っ人はオリヴァー・カーンだった)からのゴール・キックとか、バックからのフィードがあれば、とりあえずボールを追いかけて触りたいわけだが、もうスタミナを異常消費してしまって、あっという間に動けなくなるんである。時差ボケの影響もあるとはいえ、これは悲惨。そもそもボールを持ってもなにかできるわけではないので、狙うはシュートである。サイドにボールが出たときにクロスボールを期待して必死で中央に詰める。これだけはサボれない。前々回の国内での試合では、ロナウドが憑依してくれたので、この形からボレーでゴールを決めたんだよな。ああ、ロナウド来ないかなー。でも今日はのび太かスネ夫くらいしか憑依してくれないらしく、無為のまま前半20分が終了してしまう。
●「飯尾さん、後半はボランチをお願いします」。来ました、フォワード失格の烙印が(笑)。これまでフォワードと右アウトサイドしかやったことがなく、ボランチの経験など皆無だが、しかしこれ以上前線に立っていてもなにもできない。2ボランチの左側に立つ。ついに守備をしなければいけなくなったか。さあ、がんばれ、のび太。2ボランチの相方は安定感ナンバーワン、頼りになるヴェーロンである。しかし負けていたこともあって、ヴェーロン、上がる上がる。両サイドも同時に上がる。うおおお、ワタシを一人にしないでくれー……あれ、あれれ? 相手のパスをカットできたじゃん。ルーズボールを拾えたぞ。パニックになって適当に前に出したら前の味方につながっちゃったよ。ひょっとして、マケレレ憑依してくれた? なんだ、フォワードにいるより、ずっとボールに触れるじゃないっすか。おお、サッカーってこんなにボールに触れるスポーツだったんだ(笑)。
●しかし甘美な空想もここまで。現実は厳しい。3バックが堅牢でキーパーがカーン@スーパーセーブ連発だったにもかかわらず、終わってみれば0-5だったか、数えるのもメンドなくらいゴールを奪われてしまった。なんか自分、「効いている」つもりになってたけど、ダメじゃん、ワタシのボランチ。ガセネタ・ゲロ・スポルト紙の採点は飯尾:5.0。ふっ、やっぱりのび太だったか、ワタシゃ。
●帰りに車に乗り込んだだけで足が攣ってしまう(笑)。もうボロボロ。同乗した審判は78年のアルゼンチン大会から現地でW杯を観戦しているという、サッカーの聖人みたいな方だったのだが、一言いってくれた。「飯尾さんはトップ下がいいんじゃないかなあ」。うおおおおお、社交辞令と知ってても再度妄想開始! 憑依せよ、ジダン。よーし、マルセイユ・ターンの練習開始だ!(リフティング3回しかできないけど)。(02/17)
ロダウドでヘッポコ
●とっくにゲーセンじゃシリーズ新作「バーチャストライカー2002」が置いてあるっていうのに、しかも絵的に前作よりさらに強まっているっていうのに、さらにダメを押すと個別の選手に味わい深いヘッポコな名前が表示されているっていうのに(例:ロナウド→ロダウド)、ワタシゃちっともこいつをプレイしていなかったではないか。
●人間相手の対戦はいろいろとうんざりさせられるので、対面も空いている筐体を見つけて久々にワンプレイ。美しくないサイドドリブル→センタリング→ヘディング・ゴールを封印してブラジル代表を操るが、いきなりどこかの弱小国に一回戦負けのランクE。うう、何かが違う、パスがつながらん。そんなところでパスミスするかあ、ロダウドが!(いやミスしてるのはワタシだけど)。
●当然のごとくエンディングまで見れると思っていたのだが、とりあえずワンコインで予想外の敗北感を味わい動揺のあまり即退散。対人戦デビューは戸田のトットナム・デビューより遠そうな予感。(02/13)
高原デビュゴ~!@ハンブルク
●出遅れてしまったが、高原のドイツ・デビューとなる同点ゴール、見たっすか? もう深夜だっていうのにニッポン中から雄叫びが聞こえてくるほどのロスタイム劇的同点ゴール、しかも相手は王者バイエルンで、キーパーはオリヴァー・カーン@無失点記録更新中、あまりのできすぎた展開に唖然呆然、ワタシが驚きのあまり「ウォオオオオー!」と叫ぶと同時に、左隣の家からは「タカハラーーーーー!」、右隣からは「ゴルゴルゴルゴーーーール!」、お向かいさんは「スシボンバーッ!」と近所中絶叫大会になっていた(←かなりウソ)。
●とはいえ、あのゴールシーンまではホント、沈黙してたんだよな→高原。いつもの採点(平均点6.0)で言えば7.0っすね。ポストプレイだけが巧みなシュートレスなストライカーに終わってしまうところだった。ともあれ祝、初ゴール。
●ショスタコーヴィチの交響曲第11番のオススメ盤を教えてくれると吉→@ヲレサマレコメンド。(02/12)
太陽王のオーケストラ
●今ウチで溶けそうなほどレーザービームを照射されているCDが、ジョルディ・サヴァール(←この表記に文句つけるの厳禁)のリュリ。スペイン産自主レーベルALIAVOXの一枚で、タイトルはL'Orchestre du Roi Soleil、すなわち「太陽王のオーケストラ」。もうセンスよすぎ、頭っからお尻まで悶絶しそうなくらいにおサレ。収録曲は「町人貴族」「王のディヴェルティスマン」「アルチェステ」の組曲。うう、泣ける、「トルコ人の儀式のための行進曲」みたいなバカ度高い曲までおサレすぎてウルっと来てしまう瞬間的至福の連続。眩暈なり。海亀の産卵並に力みつつ、ロベルト・カルロスの左足並の強さでオススメしたい。→ L'orchestre Du Roi Soleil
(02/06)
「少林サッカー」、ほぼアストロ球団
●もう期待にたがわぬバカっぷり→やっと観た「少林サッカー」。すごいっすよ、これは。少林寺拳法の達人たちが集まってサッカー・チームを結成、全国大会(って香港の?)に出場して、悪のサッカー軍団と戦うっていう話なんだけど、さすが少林寺。どこから打っても入っちゃう火の玉シュートとか、一対一の至近距離からどんなシュートを打たれても止めちゃう超人キーパーとか、突き抜けちゃってる。古すぎるたとえでいえば「アストロ球団」サッカー版。史上最バカ映画がサッカー映画であったことに感謝したい。
●前半の展開がかったるいのが惜しいけど、超人サッカーとかくだらないギャグやメロドラマに笑える人なら必見。サッカーだけじゃなくて、ヒロイン役が太極拳で饅頭作ってるシーンとか、もう死にそうに可笑しい場面満載のヘタウマ映画なのだ。(02/05)
高原のブンデスリーガ第2戦
●高原のブンデスリーガ第2戦、ホームデビューとなるハンブルクvsブレーメン、いい試合だったんだけど高原のデキはやっぱりイマイチ。まちがいなく前の試合よりは良かったんだけど、やっぱり前半にシュート0本っすからね。試合を通じてもシュートは可能性の感じられない2本だけだったので、ガゼッタ式に採点すれば(平均点、及第点=6.0)、5.5か贔屓目に見て6.0か(ドイツの新聞の採点は全然違う方式でよく分からん。数字が低いほどいいっていう数え方)。ポストプレイとパスは巧かった。
●ペナルティエリア45度あたりで前を向いてボールを持つ得意の形に2回ほど持ち込めたんだけど、ドリブル→シュートの形には至らず。1-0で試合に勝てたのは救いなんだけど、このままだとポジションを失ってしまいそう。本当の高原はまだまだこんなもんじゃないので、頼むからもうしばらくチャンスを与えてやってくれー>ハンブルクの人々。(02/04)