September 4, 2003

ビジャレアルvsレアル・マドリッド

●今年からNHKで観れなくなってしまったレアル・マドリッドのベッカム様のことなんすけど、いいっすか?
●ベッカム様はマドリッドで元気にしてます。もうリーグ戦2試合プレイして絶好調。ベッカムのポジションは、彼本来の右アウトサイド。最大の武器クロスボールは相変わらずパワフルかつ正確。しかもフリーキックまで蹴らせてもらう特別待遇。ちょっと優遇されすぎかも。
●が、レアル・マドリッドは去年よりも弱くなったと見た。とにかくディフェンスが拙い。昨季まではジダンが自由奔放にプレイした後のスペースを、しもべのごとくマケレレが埋めて守備面でカバーするっていう約束があったわけだが、マケレレはあまりにスター選手ばかりが厚遇されるのにヘソを曲げてチームを去った。で、なんと、フィーゴやベッカムがプレイした後のお掃除をジダンがやっているではないか! そんなジダン、見たくないなあ。センターミッドフィルダーはジダンとカンビアッソ。その後ろはもう最終ラインだ。守備が去年よりも弱くなり、しかもジダンのファンタジーがベッカムのリアリズムに置換された分、つまらなくなった。それでも地球上のどのチームより巧いけど。
●あと、ビジャレアルvsレアル・マドリッドの試合がおもしろかった(ただしビジャレアル寄りで見た場合)。新戦力として復権した支配者リケルメを戴いて、ホームに王者レアル・マドリッドを迎えた。ビジャレアルはレアル・マドリッドを圧倒、ソニー・アンデルソンが奇跡みたいなゴールを決めて、リードする。リードした後も、ゲームを支配しつづけて、ほとんど勝利を手中に収めていた。ビジャレアルのお客は、甘美な夢を見ながら90分を過ごして、あとは夢が現実になるだけだと思っていたら、ロスタイムに失点して1-1に追いつかれてしまった。客席から虚ろな目をしたサポーターがヨロヨロと乱入してきて、警備員に取り押さえられてたけど、あの光景、わかるなあ。叶いそうもない夢が目の前で実現しそうだったのに、あと一歩で平凡な現実に着地しちゃって、なんにも残らなかったっていう雰囲気。悲しすぎる。でも、サッカーそのもの。(09/04)

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