September 16, 2003

阪神東京

●だらだらとマスネのオペラ「サンドリヨン」(=シンデレラ)をながら聴き。前に紹介したドイツ・ソニーのオペラ廉価盤シリーズの一組。最近、だらだら聴くときはもっぱらなじみのないオペラ。娯楽度高げだが、だらだらなので今度ちゃんと聴いておこう。
●あ、阪神、優勝したのだった。おめでとうございます→阪神ファンの皆様。関西のほうじゃピンと来ないだろうが、実は東京というのは阪神ファンの非常に多い土地なんである(もちろん巨人ファンが圧倒的に多いが、たぶんその次に阪神ファンが多い)。関西から東京に出てきた人がたくさんいるからっていうだけじゃなくて、関東で生まれ育ちながら阪神ファンっていう人をワタシは何人も知っている。もちろん今年だけじゃなくて、昔から阪神ファンっていう筋金入りの人たちである。これってどうしてなんでしょね。
●阪神タイガースに関西のアイデンティティを託すみたいな物語性の存在が一般に信じられていると思うんだけど、これが東京だと微妙に置換されているように見える。大胆すぎる言い方かもしれないが、東京ではひょっとすると東京ローカルが「阪神」なんじゃないかっていうフシすらある(日本=巨人、東京=阪神)。象徴的なのは、日本テレビは巨人サポートだが、東京メトロポリタンTVなるローカル局は阪神サポートだったこと。一見倒錯的だが、巨人が日本全国区のチームである以上、東京でそれに次ぐファン数を持つ阪神が東京ローカルと見なされることは、「日本vs東京」の対立軸を想定すれば不思議でもなんでもない(チームが東京に存在していないという問題を除いては)。
●とすると関西には「阪神タイガース」があって、一方で東京には物語としての「阪神タイガース東京」が存在しているんじゃないか。この両者の立ち位置は微妙に異なる。ひょっとすると相互に共存不可能かもしれない。(09/16)

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