●観ましたか、チュニジアvsニッポン。つうか、聞きましたか、チュニジア人のお客さんたちのナカタ・コールを。ニッポン代表初のアフリカ遠征だったのが、後半途中からアウェイではなくホーム状態に変わっていたではないか。つまり、チュニジアの不甲斐なさに怒った観客が、途中から全面的にニッポンの応援をはじめたんである。
●チュニジアがボールを持つと一斉にピーピーと口笛を鳴らしてブーイング、そしてニッポンがボールを奪うと、「オーイッ!」「オーイッ!」の掛け声で応援。しまいにはチュニジア人たちが勝手に作ったナカタ・コールまで始まってしまった!「ナカター、ナカター、ナカタ~~」。ああ、なんという屈折した愛なんでしょうか(笑)。
●自分のチームがダメなので、敵を応援して叱咤するというスタイルは、確かにサッカーにはある。日本人もそれっぽいゼスチャーくらいなら見せる(稀に)。でもさ、いくらニッポン代表が不甲斐なくても、ゴールのチャンスになったらやっぱり「ワー」って応援したくなっちゃうじゃないっすか、フツーの日本人なら。チュニジア人は、自分たちがゴール前に攻め込んでいてもブーイングを続けるんすよ。徹底してる。真似できない(しなくていいけど)。
●で、欧州組+ナビスコ準決勝組以外の国内組による変則的な編成となったニッポン代表、先発はこう。GK:楢崎、DF:左に三浦アツ、右に加地亮@初代表、中央に中澤と茂庭@初代表。MF:左に中村俊輔、右にナカタ、中央は小野と稲本、FW:鈴木タカ、柳沢。フレッシュすぎるディフェンス・ラインだが、中澤がよかった。茂庭は不安定すぎてまだまだ、加地は後半から見事なプレイを見せたが、決定機をつぶしてしまったのが痛い。三浦アツはアレックスよりはディフェンス力があるけど、攻撃力はかつてほどではないので微妙。ナカタは相変わらずだがややミスが多かった。俊輔はいつものように巧くて消極的だった。小野は太った。稲本はもとから巨体だ。鈴木は相変わらずバイオレンスな働き者、柳沢は一体一のチャンスにハズすかと思ったらしっかりと決めた。楢崎は完璧。
●1-0でニッポン勝利。前半はずっと押されていたのだが、相手の決定力のなさに助けられた。敵地で勝ったんだから、ワタシゃ文句ないっす。(10/10)
October 10, 2003