●テレマンの「無伴奏オーボエのための12の幻想曲」がCDプレーヤーの上に居座ったままで、片付けられない。ホリガーが吹いている79年の録音。夜中に小さな音量でまるまる一枚聴いても、ちょい聴きしても、どっちでもオッケー、疲れたときにボッとしながらでもいいし、少しマジメに耳を澄ましてみてもいい、あるいはBGMとしても活躍できるといったぐあいに、ほとんど万能。なので、防御率1点未満の中継ぎ投手並みに頻繁にCDプレーヤーに登板する。
これで1000円は安すぎる。
●幻想曲、ファンタジーといっても別に幻想的なわけじゃなくて、特定の形式に寄らない自由で即興的な曲くらいの意らしいのだが(実際、各曲はヴィヴァーチェとかアレグロだのとそっけなく指示されただけで題がない)、ワタシの耳には半数くらいは舞曲風に聞こえる。
●あ、ホリガーのディスクを挙げたので「無伴奏オーボエの~」としているけど、本来はフルート(トラヴェルソ)のための曲っすよ。「無伴奏フルートのための12の幻想曲」と認識するのが普通。ワタシは最初にバルトルド・クイケンのディスクで知った。もちろんそれも悪くないんだけど、やっぱり笛一本でトラヴェルソだとちょっと寒々しいというか、冬向きではないというか、禁欲的すぎるというか。リード楽器のほうが暖まれそうな気がする。(12/10)
December 10, 2003
無伴奏オーボエのための12の幻想曲
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