●うたた寝していた状態から、よーいドンで全力ダッシュするようなものっすね、年始ってヤツぁ。
●今ヘンリー・ジェイムズの「鳩の翼」(講談社文芸文庫)を読んでて、19世紀後半のロンドンの社交界が舞台になってるんだが、これに「夏のロンドンになど居られませんから」みたいな台詞が何度か出てくる。紳士と淑女からなる英国社会が舞台なので、登場人物が日常務めることといったら「社交」である(労働者階級の人間は基本的に人間として描写されない。昔の英国文学だからしょうがない)。が、この「社交」も夏になるとお開き、暑くてもうロンドンなんかにはいられないから、みんなスイスでもイタリアにでも出かけてしまう。
●なるほど、これが「シーズン・オフ」ってことなんだなと思った。人がいなくなって「社交」が終わるから、コンサートもなくなる。音楽界もシーズン・オフ。スポーツ界もシーズン・オフ。
●日本は違った歴史を持つから、サッカーは真夏でも試合をするし、正月にシーズン・オフが来る。選手は大変だけどこれは合理的っすね。夏は興行的に重要な時期だし、正月過ぎると寒すぎて野外のスタジアムで試合なんか観てられない。おまけに日本海側は雨か雪の日ばかり続くもんな。(01/09)
January 9, 2004