●レオンハルトのバッハっていうと、ワタシの頭の中ではドイツ・ハルモニア・ムンディの60年代の録音なんである(たとえば写真の「平均律」)。SEONも含めていい。でも、Virginの80年代ってのはこれまで縁がなかった。次々と若いタレント出てるから、まあ大巨匠を重ねて聴くよりはそっち優先だろうと。でも廉価盤になっていたVirginのイギリス組曲を聴いて軽くショック。えっ、これ、レオンハルト? 自信を持って断言するが、ワタシゃブラインドでこれ聴かされても絶対レオンハルトだってわからない。あの、もったいぶり王なドイツ・ハルモニア・ムンディと別人じゃん。
●昔、音楽誌(←すごく控えめな言い方だ)のインタヴューで、レオンハルトが「20世紀はロクな時代じゃなくて最悪、18世紀のほうがずっとマシ」みたいなことを言ってて(口調はずっと重々しいわけだが)、あまりに現代批判が烈しいので「もうだったらオマエは18世紀に帰れっ!」みたいに思ったことがある(神を恐れぬ言いっぷりだな)。そんなレオンハルトでも演奏スタイルは変わっていくんすね。今年も6月に来日してくれるようだけど、これからも意気軒昂と20世紀および21世紀を憎悪しつづけて欲しいと切に祈る。ほぼ神。
February 18, 2004
レオンハルトの時代
トラックバック(0)
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.classicajapan.com/mtmt/m--toraba.cgi/75