●ニッポンvsレバノンの話をする前に確認させていただくと、やっぱりバーレーンは強かったんである。UAEに2-0で完勝。ニッポンのライバルはUAEではなくバーレーンだったのだ。本来公正を期するなら両試合は同時刻に開催されるべきで、先にバーレーンの結果を知ることができるニッポンは有利。最終戦どうなるかわからないが、ホームでの試合開催権を持たないバーレーンの健闘は立派というほかない。バーレーン・サッカーの未来は明るい。
●で、明白に力が落ちるのがレバノンである。少々ニッポンが雑なサッカーをしてしまっても、そこにつけこむだけの個人能力がない(ただ一度のシュート・チャンスに見事なゴールを奪った10番の勇者を除く)。阿部のフリーキックで先制、その後もたついて後半に追いつかれ、大久保のヘディングで逆転という劇的な展開で、アグレッシヴな内容もよかったが、勝点ではバーレーンに並んでいる。得失点差で有利とはいえ、最終戦の相手を考えるとニッポンはUAEに勝たなければ五輪出場は難しい。五輪のサッカーにニッポンが出場しなかったとしたら、ずいぶん寂しいよなあ(まあちょっと前までは出場できなくて当たり前だったんだけど)。あ、今日のMVPは今野。
●明るい材料は、うまく選手をローテーションしながら使えていること。平山は、ディフェンダーを押さえようと使う「手」に対してファウルを執拗にとられたり、いらだって故意に相手にエルボーを食らわせたり(平山クンもああいうことするのね)、散々だったと思うのだが、今日の役目はこれで十分。これで最終戦は高松を万全の状態で使える。結果オーライだが那須も休めた。
●それにしても相変わらず、この世代の選手たちは自陣ゴール前で大きくボールをクリアしないっすね。「傲慢世代」というか、「レアル・マドリッドの見すぎ世代」というか。おかげで余計なピンチを招いていて著しくリアリズムを欠くけど、「サッカーの楽しさ」的には一概に否定できないので、内心は微妙。
March 16, 2004
U23五輪最終予選ニッポンvsレバノン
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