●4月末から5月というのは、東京で唯一の「良い季節」だと思っている。うららかで、シャツ一枚で過ごせる。気持ちの良い風が吹く。
●そんな季節にも窓を締め切り密閉し、蒸した空気を冷房で無理やり冷やし、人を詰め込むコンクリート建築のオフィスって、なんなんすかね。酸素、欲しくね?
2004年4月アーカイブ
春うらら地獄
チェコvsニッポン
●いやー、驚いた。これは超大金星。ニッポン代表、1-0でチェコ代表に勝ってしまったではないですか。それも、プラハで、ベスト豪華メンバーの、シーズン中でコンディション万全の、欧州選手権直前で本気印のチェコ代表に、ナカタ抜きで。あり得ねー。シーズン・オフに東京でやるキリン・カップみたいな親善試合ならともかく、このチェコ代表に。最近サッカーをご覧になっていない方はなじみがないかもしれないが、今、チェコ代表は世界の超強豪国の一つなんである。
●メンバーを。GK:楢崎-DF:坪井、田中誠、茶野-MF:西(→加地)、稲本(→遠藤保)、小野伸二(→福西)、アレックス(→三浦アツ)、藤田(→本山)、FW:久保、玉田(→柳沢)。ボランチの小野、稲本以外は国内組の先発。ナカタは不在。それにしてもチェコ相手にあれだけボールをつなげるとは思わなかった。小野の巧さは際立っていたし、藤田も実にエレガント。みんなよくパスが通った。防戦一方の時間帯もそれなりにあったが、そんなの当たり前。玉田は今までで一番よかった。
●そして、久保のフェイントで相手をかわしてから左足を振りぬくドスン、あの強烈なゴールはなんすかね。プレイだけ見てるとアジア人離れしていて、海外のスカウトにも注目されやすいと思うが、一歩ピッチの外を出ると、「知らない人とはサッカーやりたくない」とか言うシャイな選手。インタヴューも「……嬉しかったです」「……勝ててよかったです」。お前は小学生かっ!
●チェコの先発メンバーも書いておかねば。アウェイで試合を組んだ甲斐があったというすばらしすぎるイレヴン。GK:チェヒ、DF:ヴォルフ、ウイファルシ、ヤンクロフスキー、MF:ポボルスキー、ガラセック、ロシツキー、スミチェル、ネドベド、FW:バロシュ、コラー。名前見て、ニッポンは5分もたないと思った。スマソ。
●ニッポンはあんな寄せ集めのメンバーでも、あれだけ組織的に集中したディフェンスを90分間続けることができるのか。本当に久しぶりに「ニッポンのサッカーって、強くなったんだ」と実感することができた。疑いようもなく、進化している。
「レッツゴー!クラヲくん」 第6回
●連続ドラマ「レッツゴー!クラヲくん」 第6回
「クラヲさー、お前の部屋って、なんか爺さんの写真多くねえ?」
Goooooooooooal!!!!!!!
●Goooooooooooal!!!!!!! GolGolGolGolGolGol Gooooooooooooooaaaal!!!!!
GOAL! GOAL! GOAL!
GOAL! GOAL! GOAL!
GOAL! GOAL! GOAL!
gol! gol! gol! gol! gol!
gol! gol! gol! gol! gol!
ゴーーーーーール!、ゴルゴルゴルゴルゴル、ゴーーーーーール!!!
ゴール、ゴール、ゴール!
ゴーーーーール、ゴル、ゴル、ゴル、ゴル、ゴル、
俺ゴーーーール!
●草サッカーで試合やったら、俺Gooooooal!!!
●0-1から同点に追いつく、俺Gooooooal!!!
●でも2-5で大敗した、俺Gooooooal!!!
●まぐれでも嬉しい、俺Gooooooal!!!
●ていうかまぐれでしかあり得ない、俺Gooooooal!!!
●なにも考えずにトラップしたら勝手にボールがゴールに向かってまっすぐ転がって、それを押し込んだだけの、俺Gooooooal!!!
●いまだにボールが足元に入ったら3秒くらい固まる万年初心者なベテランなのに俺Gooooooal!!!
●ミランのサブユニ着て、なんちゃってインザーギで妄想大爆発な、俺Gooooooal!!!
●チームで一番ヘタクソなのにFWに居座ってる、俺Gooooooal!!!
●10分×4本で、40分中20分は歩いていた、俺Gooooooal!!!
●しかも残りの20分は止まっていた、俺Gooooooal!!!
●決まってホントは嬉しいのに、動揺のあまり硬直して喜びの表情を浮かべる余裕すらなかった、俺Gooooooal!!!
●ていうか、このページ、ウザすぎ?俺Gooooooal!!!
●Goooooooooooal!!!!!!! GolGolGolGolGolGol Gooooooooooooooaaaal!!!!!
ハンガリー代表vsニッポン代表
●なんというか、お互いにB代表対戦だったんじゃないかという気がするアウェイのハンガリー戦。そう考えると、収穫は大きかったと思う。GK:楢崎正剛-DF:坪井慶介、田中誠、茶野隆行-MF:西紀寛(→加地亮)、遠藤保仁、福西崇史(→三浦淳宏)、アレックス、藤田俊哉(→本山雅志)-FW:久保竜彦、玉田圭司。フレッシュすぎる。両チームとも、名声では監督が選手を圧倒している(ハンガリーの監督はマテウスだよ!)。
●まず、国内組ばかりなのでディフェンスは久々に3バック。田中誠がこれで代表デビューとは驚き。とっくにデビューしていると思っていた。今後も呼ばれるのではないか。JEFの茶野もやや遅咲きのデビュー。しかし、できはもう一つか。玉田は代表デビュー・ゴール。スピードは通用していた。代表定着にはまだまだという気もするが、イケメン度では他をぶっちぎっているのでブレイクの予感。
●ピッチが凸凹でしかもぬかるんでいたということ、長距離の移動の後ということで、全般にコンディションはかなり低調、西はあんなものではないし、福西も珍しいほどミスが多かった。久保はいつもあんな感じ(つまり、どの試合でもスゴいプレイと凡プレイの振幅が大きい)。玉田が後半からスパイクを替えたと言っていたが、たぶん前半は固定式の選手が多かったんだろう。すべる、転ぶ。ハンガリーはパワーで戦う大男タイプなので、こういうピッチ状態だと非力なニッポンは辛い。それでも2点獲られてから同点に追いついたのは見事。最後に茶野がPKをとられて2-3で負けてしまったが、あれはホーム観客へのプレゼント。ジーコが本気で審判に怒りをぶつけていたが、ありがたいというか畏れ多いというか、主審も両側にジーコとマテウスがいたんじゃたまらんだろうという気もする。
●次はチェコ戦。こちらも欧州組が参加するが、向こうもベストメンバーで来ると思われる。日本でシーズン・オフのキリン・カップに戦うのならともかく、アウェイでシーズン中に戦うにはあまりにも強すぎる相手という気がする。大惨事も覚悟。
クラシック系ネットラジオ radioio Classical
●先日やむなくPCを買い換えて以来、マシンの処理速度に余裕が出たおかげで、ネットラジオをよく聴く、つうか流す(バンド幅よりCPUの処理速度がボトルネックになっていたとは、なんつう貧弱なPC環境だったのだ)。Windows Media Playerのラジオチューナーからジャンルで「その他>クラシック」と選択すると、ずらりと局が並んでいる。
●で、今のところ、ワタシのイチオシ局は radioio Classical 。選曲センスがすばらしく、知らない曲遭遇率が高い、しかし一方でおなじみ率もちょうどいい。20世紀率がやや高めなのもよさげな感じ。Windows Media Player 9 だとWindow内に now playingが表示されて、オート・リフレッシュされるのも便利。
●あと、ここってネット専門局なのかな?「時刻」と無関係に曲を流す。これは吉。WNYCだのWQXYだのWGBHといったアメリカのFM局だと、朝は朝っぽいさわやかさんな選曲になりがちで、日本で夜に聴いているとちょっと食い足りない気がする。
●みなさまのオススメは?
「暗号解読 - ロゼッタストーンから量子暗号まで」(サイモン・シン/新潮社)
●「暗号解読 ロゼッタストーンから量子暗号まで」。一昨年に発売され、評判がよかったので気になっていた一冊。で、ようやく読んで驚いた。こ、こりゃおもしろすぎる。なぜいままで読んでいなかったのかっ!
●古代から現代、さらには未来までの「暗号」の歴史、言い換えれば「絶対に解読されない暗号技術」と「それを解読するための技術」の開発の歴史をたどっているのだが、その技術面・数学面の見事さ美しさに加えて、登場する人物たちがいずれも魅力的で、興味深いストーリーが尽きない。業績が秘密になりやすいという特殊な分野なので(暗号は政治的軍事的技術そのものだから)、業績が優れているほど「成功して有名になる」ことは不可能であるというパラドックスが、この世界に微妙な陰影を与えているんだろう。
オリジナルな研究をやるということは、愚か者になることなのです。諦めずにやり続けるのは愚か者だけですからね。第一のアイディアが湧いて大喜びするが、そのアイディアはコケる。第二のアイディアが湧いて大喜びするが、そのアイディアもコケる。九十九番目のアイディアが湧いて大喜びするが、そのアイディアもコケる。百番目のアイディアが湧いて大喜びするのは愚か者だけです。しかし、実りを得るためには、百のアイディアが必要かもしれないでしょう?(中略) 神は愚か者に報いたまうのです。(マーティン・ヘルマン、p341)
●暗号が解読されたために首を切り落とされるに至った16世紀のスコットランド女王メアリーの話、アメリカで財宝の場所を示したという真贋がわからない謎の暗号とその虜になった男たちの話、有名な暗号機エニグマの開発とその解読などなど、どれもこれも実に読ませる。あと、古典的な暗号解読技術の周縁にあるものとして、古代文字「線文字B」の解読成功の物語を差しはさんでいるのもすばらしい。これはロマンティックでワクワクするようなエピソードで、20歳までにこれを読んでいれば、きっと考古学者か暗号技術者になりたくなったに違いない(なれないけど)。
●サイモン・シンは筆力が極めて高く、取材力も半端じゃない。存命中の人物へのインタヴュー量も膨大だったと思われるが、ネタを「捨て惜しみ」することがなかったようで、つまらない章が一章たりともない。記述が表面的ではなく、いくつかの暗号技術については実際に会得できたと思えるくらいに具体的である。この人には複雑で難解なことを平易に説明することにかけて特殊な才能がある。鼻息荒く、猛然とオススメ。
ヘルシー・チップス新発売!
●体においしいヘルシー・ポテトチップス新発売!
化学調味料・保存料・植物油脂・自然塩・じゃがいもは一切使用しておりません。
マラドーナ、薬物過剰摂取で重体。
●ワタシに言わせりゃ、アンリだろうがロナウドだろうがジダンだろうがプラティニだろうがペレだろうがジーコだろうが、この人の足元にも及ばない。テクニックだけではなく、伝説性、物語性を考えたとき、果たしてサッカー界でこれ以上の人物が存在しうるだろうか。史上最高のフットボーラーであり、史上最悪のダメ男。アメリカ大会を薬物使用で追放されたとき、「これは陰謀だ。私は愛する娘に誓って薬などやっていない!」と涙ながらに訴えていなかったか(陽性反応ガンガン出てたけど)。そのマラドーナが薬物過剰摂取で緊急入院。
●脇の写真は86年メキシコ大会、絶頂にあるマラドーナ。で、今回ロイター初のニュースに添えられた写真はこれ。ほかにも時々、写真や映像を見かけるが、肉体はどんどん老いていくのに、精神は82年大会でレッドカードをもらって泣きじゃくりながらピッチを後にしたときからなにも変わっていないように見える。
自作自演評
●おもしろい記事を見つけた。「アマゾンの奥のたたかい」@ロスト・オン・ザ・ネット(青山南氏)。カナダのamazonで起きた「事件」なのだが、日本のamazon.co.jp同様、このオンライン書店では一般読者の書評というのが載る。で、あるときその正体が偶然にばれた。一般読者書評だと思っていたら著者による「自作自演」書評がいくつもあったと(笑)。しかも自作自演の主たちはまったく悪びれていないというではないか。
●amazonであれどこであれ、こういう匿名自由参加無編集の評が玉石混淆になるのは必然。「いったいどこを読んだら、この本(またはCD、映画)からこんな感想を書けちゃうわけえ?」という謎レヴューの山を影響力のあるサイトで見てしまったら、著者は自分で「正しい書評」を書いて訂正したくなっても不思議はない。
●フェアーじゃないと怒る方もいらっしゃるかもしれないが、ワタシはこれは「あり」だと思った。匿名自作自演でも謎レヴューよりはサイト利用者としてはありがたい。それに、自作自演の書評ってのは決してどんな著者(あるいは担当編集者、版元)にとっても易しいとは思えないので、下手をすると馬脚をあらわす可能性もあって案外スリリングかもしれない。
JEF市原vs新潟
大事なことは、昨日どうだったか、明日どうかではなく、一日一日を大切にすることだ。(イヴィチャ・オシム)
●JEF市原vsアルビレックス新潟。国立競技場であるし、天気が良いのでふらりと観戦に出かけようかと直前まで迷いつつも、結局ゴロ寝しながらテレビ観戦。JEFの持ち味は走るサッカー、走って走りまくる。走れ、JEF! 走れ、新潟! ワタシゃ寝る。
●今年もJEFは強い。去年一年の強さが一時のものではなく、少なくともオシム監督がいる限りは上位にとどまることは確実。今日も決して内容が良かったとは思わないが、それでもダイナミックで、ボールも選手もよく動くサッカーをする。選手が入れ代わったり、けが人でキープレーヤーを欠いたりしても(阿部、マルキーニョスが不在)、質はそう変わらない。ちょっとうらやましい。公式サイトのオシム語録は相変わらず絶好調。
●後半の途中まではJEFが圧倒、2-0とリードしながら3点目がなかなか取れない。押し込まれていた新潟は、長身フォワードの森田を入れる。すると森田がミリノヴィチに競り勝って、ゴールを決める。2-1となったとたん、新潟の猛攻にひたすらJEFが耐えるという、それまでとはまったく逆の展開になってしまった。かろうじてそのまま2-1で逃げ切ったが、JEFはいつも終盤に弱く、新潟はいつも終盤に強い。
●新潟というチームで難しいのはキーパーの野沢。むらっ気と「スターな気分」はキーパーにとって災厄が約束されたようなもので、見ていてハラハラする。しかしセーブ力は異常に高く、代わりを見つけるのは難しい。サポーターから愛されても憎まれてもおかしくないし、将来代表に入っても今季移籍リストに載せられてもおかしくないという、極端な存在だと思う。
「蹴りたい背中」 綿矢りさ
●19歳で芥川賞受賞。爆発的なセールスを記録した「蹴りたい背中」(綿矢りさ/河出書房新社)をようやく読んだ(ワタシはついに「文藝春秋」の掲載号を入手しそこなった。100万部以上も刷られたはずなのに!)。そりゃもう猛烈に堪能。これは「青春小説」のさらに一歩前、「中高生小説」の傑作である(もちろん中高生向けの小説ということではない)。
●主人公ハツはこの年代ならではの不器用さで、生きにくい日々を送るフツーの高校一年生である。どんな風に不器用でフツーかというと、こんな感じ。
この前絹代がグループの子たちと一緒に弁当を食べたいとすまなそうに言い出し、ハツも一緒にどう、と言われた。けれど絹代の、心からすまなそうにしている顔なんて初めて見たから、なんだか違和感があって断ってしまい、一人で弁当を食べなければならなくなった。でも自分の席で一人で食べているとクラスのみんなの視線がつらい。だから、いかにも自分から孤独を選んだ、というふうに見えるように、こうやって窓際で食べるのが習慣になりつつある。運動靴を爪先にぶらつかせながら、私が一人で食べてるとは思っていないお母さんが作ってくれた色とりどりのおかずをつまむ。カーテンの外側の教室は騒がしいけれど、ここ、カーテンの内側では、私のプラスチックの箸が弁当箱に当たる、かちゃかちゃという幼稚な音だけが響く。
●彼女の前に「にな川」というクラスメートが現れる。彼はアイドル・モデル「オリチャン」のすべてをコレクションし、口を開けば「オリチャン」の話題だけという、男子高校生らしい、やはりフツーにコミュニケーション不全なキモヲタである。もう「オリチャン」の顔写真に裸の少女写真をアイコラしちゃうくらいキモヲタ(笑)。ええっ、女子高生がそんなキモヲタに恋するなんて、都合よすぎやしないかと思っちゃいけない。これはリアリズムだ。
●たぶんワタシだけじゃないと思うのだが、これを読んだ男性の多くは、主人公の女子高生に感情移入する。ただし「中学・高校時代は楽しかったなあ。昔はよかった」と思い出を語る人を除外して。ここに描かれた学校生活には確かなリアリティがある。学校が「生徒と生徒」「生徒と先生」の間に暗黙のうちに成立する欺瞞からなる地獄穴であり、学校の機能とは「世は不条理である」ことを正しく教わるための場であると承知している者にとって、主人公ハツの目から見た学校生活はワタシたちの学校生活以外のなにものでもない。中高生とはそんな息苦しい世界で、ただ生きるだけではなく、友情や恋といった高すぎるハードルを乗り越えなければいけない絶望的な存在である。
●だから物語のジャンルはまったく異なっていても、ワタシの中では「蹴りたい背中」は正しい学校小説の傑作として、スティーヴン・キングの初期ホラー「キャリー」と同じ項目に分類される。読後感はまったく完璧に爽やか。
JEF千葉
●こうして書いてみると、やっぱりイメージ違いすぎ。本来ならありえないんだけど、まだまだJリーグ自体が過渡期なのでしょうがないのか。理想論ばかりを掲げてはいられないことはわかる。
●でもこれが最後になってほしいもんだ。近い将来、Jの枠が広がり、J2とその下(J3?)との入れ替えが始まるとヘンなことになる。だって広域化して「JEF千葉」なんて名称にしたところで、チームが弱くなって2部、3部と降格したらどうするのさ(欧州ではフツーによくある)。逆に千葉県内で市原みたいに小さな自治体から、1部入りする強豪クラブが生まれたらどうするわけ? 本拠地およびチーム名を取り替えろとでもいうのか。
●それよりも、マリノスとかジュビロとか、みんなで一斉に愛称のほうを変更しない? FC東京以外、すっごく恥ずかしい名前ばっかだし。サンフレッチェとか毛利元就の「三本(サン)の矢(フレッチェ)」から付いた名前っすよ。これに完璧に慣れてる自分もどうかと思うが。
レアル・マドリッドvsオサスナ、英雄の失路
●見たくないもの。善人の出来心、悪人の慈悲乞い、そして英雄の拓落。
●チャンピオンズ・リーグでのショッキングな敗戦のため失意にくれるレアル・マドリッドが、果たしてどうやってチームを立て直してくるか。残されたタイトルはリーグ優勝のみである。ホームにオサスナを迎えた。
●が、開始30秒もしないうちにはっきりとわかったのだが、レアルの選手たちは完全に集中力を欠いていた。チームはモナコとの敗戦から立ち直るどころか、むしろ悪くなっている。オサスナが次々とゴールを決めた。0-3でレアル・マドリッドが完敗。
●実はレアル・マドリッドは不運にも見えた。審判も運も味方してくれなかったのだ。スペインでは、主審はいつもレアル・マドリッド贔屓である。これは自然なことで、真の英雄には目に見えない救いの手が差し伸べられて良い。が、この日の主審は無慈悲にも徹底的にオサスナに味方した。なぜか。それは落ちぶれた英雄など見たくないからである。オサスナの選手全員を合わせたってベッカム一人の移籍金にも及ばないだろう。栄光のレアル・マドリッドには、オサスナにゴールを割られたからといって俯く資格などない。だから主審はオサスナに味方した。
●神様だって同じで、堕ちた英雄を極端に嫌う。レアル・マドリッドのシュートがことごとく相手キーパーやディフェンダーさらには味方選手に跳ね返ってゴールを割れなかったのは必然にちがいない。一番気の毒なのはスタジアムのお客である。彼らにはいくらでもブーイングをする権利がある。しかしマドリッドのサポーターはブーイングだけで気を晴らせるほど素朴ではない。終盤にオサスナが余裕綽々とボールをまわし始めると、「オーーレッ!、オーーーーレッ!」と得意の掛け声によって、勝者たる敵を讃え、爪先を虚ろに見つめるヒーローたちを嘲笑った。
「サンクチュアリ」に鳴り響くベルリオーズ
●「サンクチュアリ」といっても吉本ばななではなくて、フォークナーの「サンクチュアリ」(新潮文庫)である。20世紀前半のアメリカ文学の古典。暴力と無慈悲が一つのテーマになっているが、現代のワタシたちから見て、過激なものはなにひとつない。際立つのは主人公ポパイの属性たる「悪」の純粋さである。酒を飲めない体でありながら密造酒を作る犯罪者であり、玉蜀黍の穂軸で女子学生を凌辱する不能者であり、他人の生命と等しく自分の生命の価値すら認めない神に背いた存在である。
●生と死の、善と悪の物語である「サンクチュアリ」だが、ラストシーンには詩的で印象的な場面がある。唐突に音楽が鳴り響く。
その音楽堂では青空色の制服を着た軍楽隊がマスネーやスクリアビンを演奏していた、そしてベルリオーズの曲ときては、まるで黴臭いパン切れに下手なチャイコフスキーというバターを薄く塗りつけたような演奏ぶりで、そうしている間も梢のあたりから湿った光となった夕闇がふりそそいで、音楽堂や茸のように並ぶくすんだ色の傘の群れを覆いはじめた。管楽器の響きが豊かにわきおこり、豊穣な悲しい余響の波となってうねりながら、濃緑の夕暮れのなかへ消えていった。
●それまでの章とのあまりの雰囲気の違いに愕然とする場面なのだが、一つ覚えておこう。「黴臭いパン切れに下手なチャイコフスキーというバターを薄く塗りつけたような」ベルリオーズ、という表現。がんばろうじゃないか(何が?)
POPFile、スパム大量捕獲中
●しばらく前に「スパムホイホイ! POPFile」でご紹介したPOPFileだが、その後、バージョンアップも一回あって、さらに使いやすくなっている。ワタシはこのPOPFileを「必要なメール」と「スパムやウィルス関係など不要なメール」に二分するためだけに使っているのだが、およそ99.2%前後の精度で正しくメールを分類してくれる。悪くない、というか、感動的である。
●必要なメールのほとんどは日本語で、たまに英語のメールがある。一方、不要なメールのほとんどは英語で、たまに日本語のメールがある。にもかかわらず、「会員様へ得々情報」とかいう怪しいメールが来るとちゃんとスパムに分類してくれるし、外国のオーケストラがプレス・リリースを英語で送ってくると正しく「必要なメール」と判定してくれる。前に説明したベイジアン・フィルタの原理が、いかに優れているかを体感できる。
●ちなみに数日前にウィルス・メールが大発生したことがあったが、ウィルス・メールそのものよりもプロバイダからの「ウィルス削除しましたメール」とか「届きませんでしたメール」の数が爆発的に増加して大変なことになっていた(これもスパムみたいなもんだ)。この日、ワタシは一日に400通以上の不要メールを受け取っており、イナゴだってこんなに大発生しないだろうってくらいの異常発生ぶりだったのだが、POPFileのおかげで特に不便は感じなかった。偉大なり。
サッカー批評、読むしか
●あり得ねー。レアル・マドリッドに続いて、ACミランまで大量失点、大逆転負けで消えてしまうなんて。チャンピオンズ・リーグ、勝ち残ったのはモナコ、チェルシー、デポルティボ・ラコルーニャ、ポルト。じ、地味すぎる……。
●ショックのあまり、サッカー小ネタに走る。今本屋に並んでいる(というかどこの本屋にもあまり並んじゃいないが)季刊「サッカー批評」22号はおもしろすぎて必読。特集は「日本サッカーの論点」。つうか、この雑誌は毎号必ず他のどんなスポーツ雑誌よりもはるかにおもしろく、はるかにデザインが美しく、はるかに本屋で見つけにくい。こんなに優れた記事をたくさん毎号載せてて、それでも売れないんだったら雑誌ってなんなのさ。みんな記事広告ばかりの商品カタログみたいな雑誌のほうが好きなわけ?
●と書いて気が付いたが、商品カタログみたいな雑誌もそれはそれで楽しいんだよな。
失意のチャンピオンズ・リーグ
●「人生とは失望の連続体である」。でもそんなの耐え難いなあ、だからサッカーだ、チャンピオンズ・リーグを観ようと期待して、こうしてASモナコのエンブレムまで用意してワクワクしてたら(つまりレアル・マドリッドがモナコを打ち破るのを楽しみにしていたら)、フジテレビは予定されていたモナコvsレアル・マドリッドの代わりに、アーセナルvsチェルシーを中継しやがる。一瞬、まあ、いいかなと思ったよ。これも名勝負だろうよ。
●だけど待てよ、それはレアル・マドリッドのベッカム様が本日出場停止で出れないだけという冒涜的な理由じゃないのか>フジテレビ。もしレアル・マドリッドが0-0の凡戦で勝ち抜けたというのなら話はわかるが、そう、今ワタシは悲痛な思いで知ってしまった。レアル・マドリッドは負けたのだ。熱狂的なサポーターが256人くらいしかいないモナコのアウェイ戦で、なぜか1-3で負けた。アーセナルvsチェルシーに文句はない。この事件を中継しなかったフジテレビのバカ編成を罵倒する気もない(確かにチェルシーも事件だから)。ただただ、レアル・マドリッドのチャンピオンズ・リーグがもう終わってしまったことに失望した。やっぱりこれも「失望の連続体」の一部じゃないか。そもそも、いつの間にこんなにワタシはレアル・マドリッドに魅了されてしまったのか。
●マドリッドでの第1戦、当ページ「レアル・マドリッドvsモナコ(チャンピオンズ・リーグ)」にて書いたように、モナコはレアル・マドリッドを追放されたモリエンテスの復讐劇によって、可能性を残した。でもさ、本気じゃなかったよ。あの日、マドリッドのサポーターもかつての英雄モリエンテスのゴールに対して、立ち上がって拍手していた。あいつらもモナコに可能性なんかないって思ってたから拍手したんだって。それが、終わってみればアウェイ・ゴール優先ルールのために、あのオマケのモリエンテスの一発で、レアル・マドリッドは敗退してしまったわけだ。どんな顔をして冷笑すればいいのか。あのとき拍手してたマドリッドの人々は、今日は藁人形にモリエンテスって名づけて五寸釘を打ち付けていると思うね、絶対。
●ホントにヤになっちゃうよね。サッカーの基本は「失望」だ。でもJEFのオシム監督が言ってたっけ。「サッカーは人生、人生からは逃げられない」って。アスリートたちが集って描き出す「アーセナルvsチェルシー」という流線型の未来図がちっとも魅力的ではないだけに、太っちょで走らないロナウドの神業ゴールが、無意味だが観客の悦びのためにマルセイユ・ルーレットを見せてくれるジダンの超絶技巧が、ひたすら恋しい。
「オトナ語の謎。」
●話題の「オトナ語の謎。」(糸井重里編/東京糸井重里事務所)を遅まきながら読む。ほぼ日刊イトイ新聞の人気企画が書籍化されたものだが、まさに企画の勝利というべきで、本を読んでいても編集会議で大盛り上がりでネタを出し合っている様子が目に浮かぶ。
●オトナ語っていうのは社会人にはすぐにピンと来る概念だと思う。「午後イチ」「勉強します」「アポ」あたりは学生さんにもわかるかもしれないが、「落しどころ」「バーター」「政治的」「~ベースで」「アンドをとる」あたりはどうなのか。いや、もっと鋭いと思ったのはオトナの動詞の使い方で、たとえば「発生する」。オトナ語でなにが発生するかと言えばそれは「料金」しかないっていうのはホント、その通りなんだよな。あと「投げる」とか「通す」とかも、なにを投げたり通したりするかはオトナ語住人には自明だが、普通の日本語ではまったく自明ではない。「きんきん」「とんとん」「バタバタ」「カツカツ」「コミコミ」あたりも笑える。
●で、まあ抱腹絶倒ではあるんだけど、一方でどうにもならんなと思うのは、このような「オトナ語」を、あくまで仕事の場面に限って言えば、ワタシ自身まさしくわが言語として使い倒しているという暗鬱な現実。こりゃマジでいかんと思ったっす。特にオトナ語のカタカナ語は「使えば使うほどバカに見える言葉」だと思うんだが、冷静に考えると周囲のだれよりも自分が一番使ってるじゃないのさ(死にそ)。心を入れ替えよう。この本を読んで、「こんなの言語じゃねーよ」と思った学生さんは全然正しい、圧倒的に正常、安心すれ。明日からワタシはオトナ語を忘れ、オレ語で生きる、生きるしかっ!
ボローニャvsレッジーナ@セリエA
●ビデオ録画したフジテレビの中継を見る。ナカタvs中村俊輔対決を一応期待しつつ。ナカタって、超人。シンガポールなどという気温差も時差もあるところで試合をしてきたとは思えない。90分フル出場して、ボランチの位置で(イタリア語だとレジスタつうの?)主に守備面で貢献。それもかなり貢献。レッジーナのモザルトあたりが、ナカタの激しいタックルにひるんじゃうくらいなんである。このプレイっぷりは堂々たるボランチっすね。逆にボールを持ってもなかなか相手をかわせないので、もはやアタッカンテではないという気もする。ガゼッタ風に採点すれば悪くとも6.5か。お見事。
●俊輔はベンチからスタート。解説の清水秀彦さんはテレビの論理に負けずにはっきり言うところが偉い。テレビが「ここで中村俊輔が出たら攻撃で活躍してくれるぞ」って言わせたがっていても、本当のことを言う。「レッジーナがこれで2点リードしましたから、ますます中村選手が出場する可能性は薄くなりましたね」。結局、ボローニャが2点を追いついて、レッジーナは俊輔投入。ただし試合終了前9分で出場、しかも出てすぐに「引き分けてお互いに勝点1ずつ手にしよう」という暗黙の了解が成立してしまったので、見せ場なし(ああいう無言の交渉が成立するシーンって、ホント、感心する。Jリーグにはあそこまで洗練/退廃?していない)。
●今のレッジーナを見ていると、かつて俊輔が移籍してきてコッツァが追い出されそうになったことなど、とても信じられない。コッツァ(俊輔以前、セリエB時代のレッジーナの10番)は、技術も闘志もあり、攻守両面で欠かせないキャプテンとしてチームを率いていた。
ブログリスト更新
●更新情報を。リンク集 Webzineに、また新たにいくつかクラシック音楽系ブログを追加した。オススメ。で、ついでにブログの項は、「更新が新しい順」に上から並ぶように仕掛けを施した。いやー、なんて便利なのだ、これは。ただし、この仕掛けをページに埋め込む際に、少々手荒な(笑)タグの使い方をしている。環境によって見え方が少々違うのはいいとしても、「全然使えません」とかいう報告がないことを祈る(つーか、古すぎるネスケとかだと、そもそもこのページ自体がグチャグチャになってるわけだが)。
●ちなみにこの更新順にブログが並ぶリストというのは、あちこちのブログでもよく見かける(本来ならワタシもこのページに置けばいいんだが、ブログ以外の巡回サイトも見たいのでリンク集に置いている)。このリストはMyblog japanのMyblogListというサービスを利用している。ブログを作ってらっしゃる方は、新しい記事の更新時にMyblog japanにpingすると、ベター吉な気がする。なお、ワタシのこのWhat's New!をあなたのブログ・リストに加えるときは以下をクリック>ブログ者のみなさま。
バーレーン・グランプリ
●うっかりF1なんかも見たりする>バーレーン・グランプリ。佐藤琢磨は5位で見事ポイント・ゲット。予選5位、スタートにも成功したので、ひょっとしたら表彰台もあり得るかと思ったくらいである。それにしても、たまにしか見ないF1だが、見るといつでもシューマッハが予選1位でスタートしてそのまま一人旅で1位フィニッシュしている気がする。
●レース後に表彰台でシャンペンをかけあうシーンがワタシは好きだ。しかしお国柄アルコールはご法度らしく、スパークリング・フルーツ・ジュースをかけあっていたようで、ちょっぴりラヴリーな男たちの饗宴。
●サッカー、スペイン・リーグのアルバセテvsレアル・マドリッドを見てたら、アナウンサーがソラリと別の選手を見まちがえた。すかさず解説の早野さんが「他人のソラリじゃないですか」。は、初めて早野ダジャレに笑ってしまった。微かに鬱。
サリエリ その3 - オペラ全曲盤、聴くしか
●さて、一昨日までサリエリ話の続きである(その1、その2)。ここまでに付されているトラックバック元の各記事も合わせて読んでいただけると幸い。
●評伝「サリエーリ モーツァルトに消された宮廷楽長」(水谷彰良著/音楽之友社)を堪能した後、次はもちろんサリエリの音楽そのものを聴きたくなる。録音は少なくない。特に最近の大きな話題としては、チェチーリア・バルトリのアリア集 The Salieri Album がある(リンク先のamazonでちょっぴり試聴可能)。フツーに演奏の質を考えれば、これをまず聴くのがよさそうなものだが、しかし待て、オペラ作曲家なのだから、やはりオペラ全曲盤を先に聴きたいではないか。グルックに理想像を見ていたというサリエリのオペラはどのようなものなのか。
●で、まず頭に浮かんだのは、先日ご紹介した若き日のベルリオーズ激賞の「ダナオスの娘たち」。EMIにジェルメッティの録音があるらしい……。が、ちょっと入手までに時間がかかりそうなのと、録音がこれしかないという点で、現代での評価はそれほど高くはないことがうかがえて、一番手ではないと判断。で、あれこれと悩んだ末に、写真のオペラ「ファルスタッフ」(Chandos)をamazonに発注した。指揮はアルベルト・ヴェロネージ。CDおよびDVDのサリエリ録音を品薄のものも含めて調べてみると、録音回数では「ファルスタッフ」がもっとも多いようである。別レーベルにマルゴワール指揮の録音もあってかなりそそられたのだが、入手までに時間がかかるのが難点。こういうのは自分の中で関心が高まっているときに聴けないと、楽しさが半減する。
●ちなみにトラックバックしてくださった擬藤岡屋日記のPrima la musica, poi le parole (dopo le parole) ~ その2 にて、まさしく上記の「ファルスタッフ」が薦められているではないか。CDの到着がますます楽しみになってきた。聴くしか。忘れ去られた名曲だろうが、思い出された駄曲であろうが、ワタシは大歓迎である。
バタンキュー(税込)
●おおっと、予告なんかするもんじゃない、今日はサリエリ話の第3回なんて言ってしまったが、不本意ながらもう今日は力尽きてダメダメ、全世界の全素粒子一つ一つを呪詛する、くっ、不覚、不覚なり、後は頼んだぞ、頼みましたぞ、助さん、格さん、やっておしまいなさい、昨日ウソをなにもついていないワタシはもうダメです、新聞と古新聞の境界線はどのあたりなのか悩みつつ、ピラミッド・パワーで回復しながら、明日に向かってバタンキュー(税込)。
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●「ヲレサマ レコメンド」にて「定番以外の名盤ベートーヴェン」スレッド進行中。
シンガポールvsニッポン、W杯ドイツ大会一次予選
●絶句。まさか一次予選のシンガポール戦でこんな試合を見なければならないとは。メンバーを先に書いておく。GK:楢崎-DF:加地、宮本、坪井、アレックス-MF:小野(久しぶり)、稲本、ナカタ、中村俊輔(→藤田)-柳沢(→ゾルダー鈴木)、高原(→玉田@代表デビュー)。
●試合前、ワタシはこう考えた。「アウェイとはいえシンガポールはアウェイともいえない。彼らは日本リーグ時代の全日本みたいなもので、W杯を本気で考えているわけではない。10-0はムリにしても、6-0くらいで勝つだろう」。
●それが2-1、辛勝である。しかも高原のラッキーなゴールで先制した後、相手に見事な同点ゴールを決められ、焦りまくった後でようやく藤田がチームを救ってくれた2-1。勝点1を覚悟した。
●キックオフ直後からシンガポール代表は「10点取られたらどうしよう」とビクビクしていた。今にもナカタにサインをねだりそうな雰囲気があった。タレントを前に緊張したファンが11人ピッチに立っていた。それが試合の後半にはいつの間にか、あたかもレアル・マドリッドをぎりぎりまで追い詰めたデポルティボ・ラコルーニャやレアル・ソシエダのような、勇敢な戦士たちに変貌していた。サッカーって、本当に恐ろしい。「この相手なら俊輔や柳沢がマラドーナ並に5人抜きを狙ってもゴールが決まる」と序盤は思っていたのに、途中からは二人とも子羊のごとく大人しくなった。
●一対一の勝負で簡単に勝てて、チャンスも作れていたのに、こんなに苦戦したとなると、もはや監督以前、戦術以前の問題という気がする。一応、現実的な対策といえば、一次予選は海外組を呼ばずに、しっかりと合宿もできてコンディションをそろえられる国内組だけで戦うという手はある……あることはある。でもなあ、今日のシンガポール、J2でもぶっちぎりで最下位って実力だと思うが、そんな相手に海外組がどうこうとか理屈つけなきゃ勝てないのかよっ!
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●PS:ゾルダー鈴木は、みんなが戦う気持ちを失くしていても、ちゃんと一人で闘ってくれるという点で立派である。立派であるが、あんなにフィジカルで劣る相手を汚いプレーで痛めつけようとする「プレイスタイル」はどうなのか。
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