●うまく時間をとれず、ようやく録画を見ることができたチャンピオンズ・リーグ決勝。ポルトは名門クラブであってもビッグ・クラブではない。モナコは金持ちクラブだがビッグ・クラブとは呼ばれない。こんなフレッシュな対決であるから、失うものなどない、互いに攻撃的でオープンな試合になるのではないかと期待した。
●が、そうはならないんだな、これが。互いにこんな機会がめったにないからこそ、慎重になる。ともにリスクを冒さない、決勝戦らしい試合になってしまった。モナコはジュリが早々に負傷退場したのも痛かった。で、積極性のかけらもない展開の中から、相手ディフェンダーの小さな不幸なミスをついてモナコが先制。その後は得点のアドヴァンテージを活かし、追加点を奪ったとはいえ手順を踏んで逃げ切ったという印象。
●もっともこれはどちらも好感持てるチームだけに、「どっちもがんばれ」的な視点で観てしまったせいかもしれない。他人事として見ればサッカーはつまらない(そうじゃないという方もいるが)。一方への愛、そしてもう一方への(擬似的な)憎悪が、ワタシに欠けていた。
May 28, 2004