●虹が空に架かっていた。雨が止んで、北東の空を眺めると、見たこともないほど鮮やかな一本の虹が、さらにその外側にはうっすらと二本目の虹が浮かんでいる。北の分厚い雲に橙色の太陽光が映える。人が集まり、カメラを取り出す者もいた。しかし虹はみるみるうちに鮮やかさを失ってゆく。子の虹はもはや見えず、かろうじて親の虹が残るのみ。虹の寿命がこんなに短いものだったとは。後日写真で見せてもらった空の残花は、平凡な水滴のプリズム効果にすぎなかった。
August 24, 2004
二本の虹
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