●欧州のシーズンは夏の終わりとともに始まる。で、スペイン・リーグ開幕、問題のレアル・マドリッドの初戦はどうだったか。書くぞ!
●まずレアル・マドリッドがどう「問題」かといえば、毎年巨額の資金を投入して最高のスター選手を買う。今年はなんとなんと、イングランド代表のワンダー・ボーイ、あのオーウェンを買ってしまった。しかもモナコにレンタルしていたモリエンテスも帰ってくる。強力なアタッカーが二人増えた。で、例年ならアタッカーばかり買って、守備は自前のユースから育てたようなフツーの選手で済ませるから、ポロポロと失点しちゃうんである(なぜか。だってユニのレプリカは攻撃のスター選手じゃないと売れないから! きっと)。でも今年は一味違うよ。
●まず監督が変わった。2002年の日韓W杯でスペインを率いていたカマーチョ登場。一部でシャツの汗染みが話題を呼んだあの人だ(そしてこの日も期待を裏切らず、汗染みを作っていた。ごめん、ばっちい話題で)。ディフェンス出身のカマーチョは現実主義者なので、守備の新戦力も獲得した。ローマからアルゼンチン代表のサムエル。これは超強力。さらにイングランドの俊英ウッドゲイト。これも手堅い(ベッカムとオーウェンとあわせて英国人が3人そろう。これならスペイン語が話せなくても孤独にならずに済む)。
●で、こんなに新戦力を獲得したのに、いざ開幕したら先発メンバー去年とまったく同じだよっ!。大爆笑。オーウェンとモリエンテスはベンチに座っている。どこにバロンドール受賞経験者と昨年のチャンピオンズリーグ得点王をベンチに置くチームがあるというのか。さらに守備の新戦力は二人ともそろってケガでベンチにもいない。GK:カシージャス、DF:ロベルト・カルロス、ラウール・ブラボ、パボン、サルガド、MF:ベッカム、エルゲラ、左MF:ジダン、右MF:フィーゴ、トップ下:ラウール、FW:ロナウド。
●でもレアル・マドリッドはちょっと変わったかもしれない。一試合だけではなんともいえないが、少し攻撃にかける枚数が減った。そして、ロナウドが明らかに痩せた。さらにロナウドが守備をした! ロナウドが相手からボールをインターセプトをするというシーンをワタシは初めて見た。幻っすか。ただ、ジダンのコンディションが悪く、昨年のような2点獲られても3点獲って勝つようなチームには程遠かった。その代わり、1-0で勝った。負傷退場したラウールに代わって登場したオーウェンの個人技から、ロナウドが胸で押し込む1点。
●これで守備の新戦力が戻ってくれば、さらにしっかりしたチームになるだろう。優勝もできる。でもなあ。正直言えば、去年の非常識なチームのほうが楽しかった。ジダンのコンディションがもどってくれば、また笑ってしまうほどの超絶技巧連発チームになってくれるのだろうか。そうであってほしいと切に願う。
August 31, 2004
夏が終わり、新シーズンが始まる。マジョルカvsレアル・マドリッド
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