●映画館で「ヴァン・ヘルシング」。なんの予備知識もなく見たのだが、これは楽しかった。モンスター・ハンターであるヴァン・ヘルシングが、ドラキュラをはじめとする化物と対決する荒唐無稽なアクション・アドヴェンチャー。「なにも起きていない場面」が15秒間と続かず、次から次へと畳みかけるようにイヴェントが起きる。「CGを使えばなんでも描けるようになった」と言われて久しいが、こうも唖然とするほど凄い映像というのはめったにない。しかもカッコいい。「インディ・ジョーンズ」の楽しさに、センスのいい強烈なCGが加わったらこんな感じなんじゃないだろうか。
●基本的には化物退治に過ぎない話なのだが、これは「過剰さ」から来る眩暈感がすばらしい。ゴジラ対キングギドラでも十分おもしろいけど、そこにモスラが加わったらもっとおもしろい。さらにメカゴジラも加わって怪獣大決戦ならなおいい。シリーズが違うけど、ガメラも加わって、ええと、ついでにバルタン星人やらカネゴンとかも加わって、戦隊ヒーローなんとかレンジャーとか全部ありありだったら、スゴいことになるんじゃないか。
●みたいな発想が「ヴァン・ヘルシング」にもあって、なにしろ大ボスはドラキュラだが、フランケンシュタインやらウルフマン(←狼男って呼べよ)も出てくる、冒頭のヴァン・ヘルシング紹介のためのチョイ出のヤラレ役としてハイド氏(「ジキル博士とハイド氏」の)が出てくるといった調子でお腹いっぱい。ハイド氏だけでももう腹八分目になるくらい満腹度高い。一作目でこれだけやってしまったら、続編はどうするのか。あとは……透明人間とかミイラ男と戦えばいいのか? 日本に来れば妖怪は山ほどいるのでネタに困らないと一瞬思ったが、化物にも国際的知名度が必要だから、そうもいかないか(ていうか、原作あるんだっけ?)。
●でも、よく考えたらドラキュラ、フランケンシュタイン、狼男を相手にするモンスター・ハンターって、要するに「怪物くん」(藤子不二雄A)だよな。フランケンシュタインが「フンガー」って言ってくれたら完璧だったのに。
September 29, 2004
「ヴァン・ヘルシング」(スティーヴン・ソマーズ監督)
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久々にね。映画などね。 「ヴァン・ヘルシング」などをね。 なんの予備知識もないままに 「吸血鬼の映画を見に行くぞ」と誘われて。 そんな大ざっぱな説明がありますか!と ツッコミながら観てみると。。。? ...... 続きを読む