●最近聴いたCDのなかでいちばん気に入ってるのが、マゼール指揮ウィーン・フィルの「マンフレッド交響曲」。どちらかといえばチャイコフスキーの標題音楽は苦手なので敬遠してきた曲なんだけど、マゼールの古い録音が復活してくれるっていうんで欣喜してゲット、もう期待通りの強烈な演奏で自分的にはパーフェクト。
●「マンフレッド交響曲」と幻想序曲「ハムレット」が収録されてて、71年と65年の録音、つまりマゼールは41歳と35歳だったわけだ。こんな年齢でウィーン・フィルを相手にして自分の印をガキゴキと自在に刻印できる天才がどれほどいるのかと。ありえん。しかもどんな曲かよく知らないで聴いたから(十数年ぶりに聴いたのですっかり忘れてた)、終楽章のコーダでオルガンが登場するというあまりに意表をつかれた展開に動揺し、サービス精神旺盛すぎる趣向に滂沱、聴き終わった頃にはこの曲こそチャイコフスキーの最高傑作だと信じてしまうという魔術、というか詐術にはめられてしまう。もうマンフレッド交響曲はこれだけでいいや。
●それにしてもピッツバーグとかバイエルン(今はニューヨークか)で棒を振ってた人と同一人物とは到底思えない。歳月ってホントにスゴい、スゴすぎる。
November 11, 2004
チャイコフスキー:「マンフレッド交響曲」 マゼール指揮ウィーン・フィル
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