●正月になってほっと一息ついたらあっという間に4日。大晦日も元旦も秒速1秒の速度で彼方へと遠ざかっている(そりゃそうだ)。
●元旦のウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサート、今年はマリス・ヤンソンスが初登場。だらだらとテレビを眺めながら満喫。昔はニューイヤー・コンサートなんてマンネリでつまらんと思っていたのだが、最近は違う。マンネリなほどいい。細々としたアイディア(携帯電話のネタなんてギクッとさせられた)だとか多少の選曲の違いだとか指揮者の個性の違いといったものはいいとして、あとはなにも変わらなくて吉。元旦にテレビをつけたら、去年と同様お約束だらけの演奏会がある。同じような音楽を聴く。変わらない正月があるってのはほとんど僥倖っていってもいいくらいのものだろう。逆にいえば、正月を重ねていけば、そのうち誰にだって必ずあんなことやこんなことがあって、変わりないとも無事だともばかり言ってられない(そんな必要はなかったと思うけど、実際昨年はスマトラ沖地震・大津波の影響でラデツキー行進曲が自粛され、「変わらぬ正月」は約束されたものじゃないことが示された)。だから変わらない今年の正月というものがあるならば、その喜びを分かち合おうってのが様式化されたニューイヤー・コンサートの趣旨であり、そのような新年を謹んで祝うに値するものとしてワタシらは毎年この言葉を繰り返している。あけまして、おめでとうございます。
●ケータイもそうなんだけど、「山賊のギャロップ」もドキドキ度が高い。あの鉄砲、本物だったらどうしよう、とか(笑)。日頃、鬼指揮者のことを腹にすえかねている団員が、この曲で指揮者を撃つ。が、指揮者も同じことを企んでいて本物の銃を持ち込んでおり、血の流れる銃創を手で押さえながら反撃する。山賊のギャロップ殺人事件、結果は引き分け。
January 4, 2006