January 25, 2006

新国立劇場で「魔笛」~ビミョーにモーツァルトイヤーその1

オレは自然児だから、寝て食って飲んで、あとはかわいい女のコでもいればそれでいんだよね。(パパゲーノ)

今年はモーツァルト聴くぞ●新国立劇場でモーツァルト「魔笛」を観てきた。有名なオペラの中で「魔笛」くらいヘンな作品はない。このオペラには物語がない。あるけど、ない。「魔笛」のあらすじはどこにでも転がってるけどどれを読んでも意味不明で、実際書きようがないんだと思う。フリーメイソン云々って話は作品内には説明されてないわけだから脇に置いとくとして、もし予備知識レスにこのオペラに接したとしたら、どんなふうに受け取るんだろ。
●まずパパゲーノっていう、ごく常識的な欲望を持った、正気の人物がいる。世界では新興宗教の勢力が増してて、教団は小うるさい独り善がりなモラルを振りかざしながら、人を拉致して洗脳してて、娘を拉致された母親が助けようとするんだけど救出に失敗しちゃう。いいとこの見目のよい坊ちゃんはサティアンに監禁されてあっさり洗脳される。最後まで抵抗していたパパゲーノも色仕掛けで籠絡されちゃう。教団は完全勝利してバッドエンド。こんな感じかなあ。
●98年の演出に猛烈遅レスだけど、ミヒャエル・ハンペの月とか地球とか銀河が見える舞台ってのもスゴくない? ここから地球や月が空に見えてるってことは、これは火星が舞台ってことなのか(笑)。
●あと、これは昔はじめて「魔笛」を見たときからの疑問なんだけど、パパゲーノって「鳥刺し」っていうじゃないっすか。鳥刺しってのは竹竿の先にトリモチつけて鳥を獲る人って解してるんだけど、だったらどうして鳥っぽい格好をしてるんだろ。鳥を獲るから鳥人間になるってのは、鹿を撃つ猟師が鹿人間の格好をしたり、マグロ漁船の漁師がマグロ人間の格好をするのと同じくらいの意外性があると思うのだが、もしかしてワタシは根本的になにかをわかっていないのかもしれん。っていうかマグロ人間ってなんだよ。
●やっぱりオペラってすばらしいなあ。(←どうしてその結論なのか)

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