●あっ、今日で実質東京は梅雨明けだな。と晴れた空とカレンダーを眺めて確信したのだが、週間予報を見るとこの先一週間ひとつもお日様マークが付いていない。雲め。
●ドイツ大会でドイツががんばっている。で、ドイツが負けないうちにと慌てて「栄光のドイツサッカー物語」(明石真和著/大修館書店)を読む。ワタシの知ってるドイツ、好きだったドイツ代表っていうのは、現監督のクリンスマンと前監督のルディ・フェラーが2トップを組んでいたあたりである。マテウスとかヘスラーとか、少し後のメラーまで。遡ってもリトバルスキ、かろじてルンメニゲ。不屈の魂みたいなところに伝説性を嗅ぎ取って応援してたんである。ドイツ音楽好きのクラヲタでもあるわけだし。
●が、ドイツの黄金時代はもっと前だろう。ベッケンバウアー? それもそうなんだけど、もっともっと前はどうだったか。っていうのが、本書を読むとわかる。母国イングランドと並んで、ドイツ・サッカーの歴史すなわち欧州サッカーの歴史でもあった伝説の時代。たとえば54年ワールドカップ・スイス大会。
●決勝で西ドイツは優勝候補の本命ハンガリーと戦う。一次リーグでドイツはハンガリーに大敗を喫している。ヘルベルガー監督はメディアに優勝の可能性を訊かれて「決勝が晴れならハンガリーが優勝、しかし雨なら勝ち目はある」と答えたという。理由のひとつは、ドイツの靴職人アドルフ・ダスラーが「ポイントねじこみ式スパイク」という新兵器を考案していたから。これならピッチの状態にあわせて即座にポイントを交換できる。で、決勝当日は雨。これがドイツのワールドカップ初優勝になった。
●靴職人アドルフ(アディ)・ダスラーって、つまり「アディダス」になるんすよ。伝説のはじまりっすね。あー、やっぱりスゴい、代表の歴史がサッカーそのものの歴史と重なってる国は。
June 30, 2006