●クローネンバーグ監督の映画「ヒストリー・オブ・バイオレンス」、見逃していたのだが、新文芸坐が拾ってくれたので「もうすぐDVD出るんだろな」と思いつつも映画館へ。これは完璧。史上最凶の後味の悪さも見事だけど、頭からおしまいまでまったくムダなく気分を悪くしてくれる傑作。
●田舎町で小さなダイナーを営むトム(ヴィゴ・モーテンセンっすよ、「ロード・オブ・ザ・リング」の)がある日、強盗に襲われる。トムは相手の一瞬の隙をついて強盗を射殺。町のヒーローとなるが、以来マフィアがトムにつきまとう。トムの妻と子供たちに疑念が生まれる。この人、ホントは何者? どうしてこんなに上手に人を殺せるのかしら。
●タイトルからしてヤでしょ。暴力履歴。もうこの世に暴力くらいイヤなものはない。みんなそう。暴力反対。で、ほら、暴力なんてものはこんな負の結果しか生み出さない、暴力には再生産性がある、暴力がいかに重い十字架を背負わせるか、あんたたちにもわかったでしょ。そこまではだれでも描く。でもクローネンバーグは同時に暴力がいかに快楽と相性が良いかまではっきりと見せ、しかもこれで観客を喜ばせてしまう。フィナーレはあの沈黙の最凶シーン。「スキャナーズ」の頃から気分悪くなったけど、これも本気で気分が悪くなる映画。クローネンバーグって天才。
July 21, 2006
ヒストリー・オブ・バイオレンス(デイヴィッド・クローネンバーグ)
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