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2006年10月アーカイブ

October 31, 2006

急に上手くなるベト7

●む、新国立劇場の「イドメネオ」、終わってしまったのか。スルーしてしまったときに限って、巷の評判が良いことに気づく。小さな声でオマイガッ!
●今週も見る、「のだめカンタービレ」第3話。冒頭の演出が見事。竹中シュトレーゼマンのベートーヴェン/交響曲第7番の指揮シーンから、そのままオープニング・テーマにつながったのが鮮やかで、ワタシは思わず「ウォーー!」とTVに向かって叫んでしまったんだが、それってナイーブすぎる?
●選曲的には原作になかったプロコフィエフ「ロメオとジュリエット」の「モンダギュー家とキャピュレット家」(騎士の踊り)が今回も出てきてくれたのが吉。予想外だ。シュトレーゼマンのテーマみたいに使われることになるんだろうか。
●コントラバスのさくらのエピソードってあんなオチだったっけ。すっかり忘れてた。竹中シュトレーゼマンの指揮姿も良かった。今回も竹中芸炸裂だが、前回の「チュー」迫りシーンは伝説だったなと改めて思う。HDDに録画を残してあるから、こんど勇気を与えて欲しくなったときにもう一度鑑賞してみよう。
●千秋指揮のリハーサル・シーンもよくできてて可笑しかった。ありえないヘタさで弾くところとか。このドラマに難点があるとすれば、ドラマとしてはあまりによくできているがゆえに、だんだんそれ以上のものを求めたくなってくるってことか。たとえば、シュトレーゼマンが指揮台に立ったときは、本当にカラヤンかクライバーが指揮台に立ったかのような音が出てこないかなあとか期待してみたり。ガキか、ワタシは。

October 30, 2006

そんなノートを拾っちゃっても困る

DEATH NOTEなのデス●最近、深夜のアニメでDEATH NOTEやってるじゃないっすか。たまたま見たら予想外におもしろい。先の筋を割られるのがイヤで、映画になってるほうは見る気をなくしたくらい。第2回から見てるのでよくわかんないところもあるんだが、どうやら死神が落としたDEATH NOTEを高校生の主人公が拾った、で、このノートには氏名を書かれた者が死ぬという機能が付いている。主人公はそこに凶悪犯の名前を次々と書いて、正義のための大量殺人鬼となる……というお話。ダークな話だからヤなところもあるんだけど、よくできてて感心する。
●とはいえな、やっぱり人が死ぬ話ってのは基本的にはヤなもんだ。じゃ、DEATH NOTEの逆のパターンってどうだろう。天使が落としたREBIRTH NOTEを主人公が拾う。これに死んだ人の氏名を書くと、復活する。次々と死んだはずの人があの世から甦ってきて、この地は彼らで埋め尽くされる……ってそれ「ゾンビ」だよっ!
●録画しておいたジョージ・A・ロメロの「ゾンビ」(古いヤツ)、途中で見てられなくなって消去。怖すぎるって。絶対ムリ。
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●日曜夕方、一時的にメールボックスが満杯になっていた模様。この間にワタシに送られたメールはfailure notice として発信元に返送されてしまったはず。覚えのある方はご確認を。申し訳ない。

October 27, 2006

NHK問題を考えない

●NHKの不祥事について軽く検索してみると、何年にどんな事件があったかということはすぐわかるのであり、あんなこともあったこんなこともあったと記憶がよみがえってくるのであるが、ワタシのNHKに対するスタンスは一貫している。受信料は躊躇レスに払う。NHKのTV4局、いずれも自分にとってはどの民放局よりおもしろい番組を提供してくれているのであって、サッカーの放映権などはことごとくNHKかWOWOWが取得してくれればいいのにと身勝手なことを考え、もしBS2のクラシック音楽番組がなかったらと恐怖する。極端な話、職員は視聴料を着服し放題で日々酒池肉林の乱痴気騒ぎを繰り広げつつも見たい番組をたくさん提供する公共放送と、一円のムダ使いもなく公明正大でオープンな経営方針を有するが見るに値する番組がまるでない公共放送なら、前者で構わないとすら思っていた、さっきまでは。
●久しぶりに「今日の料理」をつけた。後藤繁榮アナ。

先生:ここはショウガを使うと味が引き立ちますよー。
アナ:あー、ショウカぁ~。
先生:コーンをスープにたっぷりと入れます。
アナ:コーンなに入れるんですか。

 こ、これは許されない不祥事では?

October 26, 2006

ニッポンU21vs中国U21@親善試合

中国代表●これって日中韓の交流戦っていうシリーズなんすね。しばらく前のアウェイ戦に続いて、ホーム国立競技場での対中国U21戦。前回、ニッポンは 2-0 で勝ってるんだけど、そのときはあまりにも中国代表の印象が鮮烈で、内容的にはほとんど負けていた。中国は北京五輪のために強化してるんだもんなー、個人能力高いし、タレントの宝庫っていう感じでこの世代じゃニッポンは苦戦必至、と思っていたら。
●今度は立場が逆になったのだ。ニッポンが圧倒的にゲームを支配して 2-0 で完勝。一柳、伊野波、青山直の3バックが見事。安心度高し。両サイドの中村北斗と本田は攻守ともによくて、Jリーグで活躍してる選手はさすがに鍛えられている。特に本田はフィジカルもテクニックもあって、しかもファイトできる。ごく近い将来フル代表定着の予感。トップの平山はいつもの平山。高い、に尽きる。ゴールは梶山と平山。

October 24, 2006

TV「のだめカンタービレ」第2回、峰のベトベン「春」

●ドラマ「のだめカンタービレ」第2回、やっぱり見てしまう。いいなー、頭からおしまいまでクラシックが次々と流れてくるドラマは。ていうか、もはや「原作を知らないし、特別にクラシック・ファンでもない人がこのドラマをどう見るか」っていうのが想像つかない。ひょっとして寒いギャグ連発って風に見えてるのか。いや、事実ギャグは寒い。でも許せる。
●今回は峰クンのベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第5番「春」の巻。先週のモーツァルトの2台ピアノのソナタもそうだったけど、役者に音を当てている中の人がすばらしい。「あー、これ絶対峰のヴァイオリンだよなー」っていうようなロックな(笑)「春」を弾いてくれるし、のだめが伴奏するところはちゃんとのだめっぽいベトベンになってる。峰が弾いてた過激なベートーヴェンなんてのは実はお手軽だし、伝統的なベートーヴェンをしっかり聴かせることのほうがずっと難しいっていうことを、「月9」で視聴者が知るという画期的なニッポンのお茶の間展開が今ここに。
●千秋の伴奏で峰が脳内「お花畑」で弾いているっていう演出も笑ったなー。峰の弾きマネも合格なのでは。TVドラマであれだけできたら十分。ヨーロッパの映画だってもっとムチャクチャなのあるし。むしろ(先週も言ったけど)千秋役がピアノ、ヴァイオリン、指揮すべてにおいて心配かも。
●シュトレーゼマンは20年くらい前の竹中直人の芸風そのまんまじゃないだろか。のだめに「チュー」を迫るところは爆笑。今後モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の地獄落ちを聴くたびに、竹中シュトレーゼマンの顔を思い浮かべてしまう恐れ大あり。
●この手の選曲って作ってるほうはつい過度にマニアックになりがちだと思うんだけど、そこをぐっと堪えてポピュラリティを優先しているところが偉大。
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●明日こそ、たぶん当欄の更新お休み。

October 23, 2006

勝者に屈辱、敗者に栄光

●最近すっかり野球を見なくなってしまった。離れてしまうとよくわかるんだけど、野球ってサッカーと違って歴史的に新しいスポーツだから、いろんな面でモダンって気がする。個人的に野球がスゴいなと思う三大特徴。
●その1。「選手の能力差は統計的にしかわからない(フツーは)」。たとえば打率.320なら超一流の打者だろうし、打率.295なら「まあまあ」くらいなんだろうけど、それってヒットの確率がわずか2.5%しか違わんわけでしょ。そんな差、非野球ファンから見れば「肉眼で認識不可能」だと思う。でも筋金入りの野球ファンはわかるっぽい。打率を見るんじゃなくて、バットの振り方とか、打球の質、ボールの見送り方で、その打者が超一流かどうかを判定できるのかも。それって超人だな。サッカーはわかりやすいっすよ。ロナウジーニョとスペインリーグの平均的選手の技術の差は一目瞭然。子どもでもわかる。
●その2。「ファンといえども試合をほとんど観戦しない(できない)」。なぜなら試合数が多すぎるから。ホームゲームだけでも年間70試合以上あるみたいなんだが、毎試合4時間もかかるものを70試合観戦できる人はめったにいない。フツーの社会生活を送ってたら、半分だって難しい。それでもファンがチーム状態をきちんと把握できるのは、スコア以外に試合内容を伝える方法が発達しているからなのかも。
●その3。「勝者といえども、やたらと負ける」。だいたい全試合の60%程度を勝つと優勝できるようだが、ということは40%は負けているんである! 優勝するほど強いチームのファンでも40%もの確率で屈辱を味わうことになるっていうのは、ずいぶん辛辣なスポーツなんじゃないだろか。逆に言えば弱小チームでも40%の確率で甘美な思いをすることができるんだから、気前がいいとも言える。
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●明日は80%くらいの確率で当欄の更新を休みます。

October 20, 2006

DVD ヴィヴァルディ「四季」 イル・ジャルディーノ・アルモニコ

四季ヴィヴァルディ「四季」のDVDが近日発売。演奏はあのイル・ジャルディーノ・アルモニコである。といってもイル・ジャルディーノ・アルモニコの演奏シーンを延々と映しただけのDVDではない(それはそれでおもしろかったろうけど)。春夏秋冬のそれぞれの冒頭にチラッとだけ演奏者たちが顔を出すのであって、メインの映像はヴェネツィアの四季の風景。ヴィヴァルディといえばヴェネツィア。もちろんこれは現代のヴェネツィアであって、作曲者がソネットに描いたような四季の風物詩はどこにもなく、むしろ視点はツーリストのそれ。つまりパッと見たところ名曲アルバムなんかとそう違わないのだが、唯一決定的な違いは、演奏がイル・ジャルディーノ・アルモニコってこと。映像よりはるかに雄弁でアグレッシヴな音楽が背景で鳴っているんである。わかる人にはわかるこのアンバランスさにウケていただきたい。あ、解説原稿はワタシが書いています。営業してスマソ。
●ところでイル・ジャルディーノ・アルモニコといえば、ソロ・ヴァイオリンはエンリコ・オノフリ氏である。今年のラ・フォル・ジュルネ・ジャポンでディヴィノ・ソスピロを率いて強烈な演奏を聴かせてくれた(→公式ブログ写真)。ワタシはこのDVDの演奏場面でオノフリ氏の姿を探したのであるが、最初見つけられなかったのである。えっ、なにをいうか、そんなのいちばん左でヴァイオリンを弾いている男に決まっているだろうが、とあなたは思うかもしれない。だがなー。演奏は1994年。その男性がこういうお顔であったわけで、ワタシはにわかに同一人物とは認識できなかった。ふと頭に浮かんだ言葉。使用前、使用後。でも使用ってなにを?

October 19, 2006

男が靴先を電柱にぶつけてうずくまる理由

●フジテレビで本日深夜にチェルシーvsバルセロナ@チャンピオンズリーグ。ダメだ、この時間まで結果を知らずに生き延びれるとは思えない。
●今月の草サッカーのお知らせを受け取る。が、今回は都合が付かず欠席してしまうのだ。チーム発足以来、初の欠場。ドキドキ。チームにはがんばって欲しい。が、連敗続きのチームが、ワタシが欠場した途端に快勝してくれた場合、アンビバレントな気分を味わうこと確実。がんばれ、いやそこそこがんばってくれ、ていうかほどほどにせよ、いやでもゴールは決めてくれ、とか。ああ、メッシーナのベンチに座る小笠原満男もこんな気持ちを味わったりしてるのかなあ(←全然違うよ)。踏みしめる芝の感触を思い出しながら、いやウソ、土の感触を思い出しながら、軽くジダン的あるいはロナウジーニョ的な妄想に浸って慰めとする。心の清い人にしか見えないボールを使って、電柱相手に華麗にエラシコ!

October 18, 2006

モーツァルト:2台ピアノのためのソナタ

モーツァルト:2台ピアノのためのソナタ●昨日テレビドラマの中でモーツァルトの2台ピアノのためのソナタ ニ長調をチラッと聴いたわけだが、やっぱりこの曲はすばらしいっすね。この曲だっけ、一頃「聴くと頭が良くなる」とかなんとか言われてたのは。あ、違ったっけ? 畑のマンドラゴラに聴かせるとよく叫ぶようになるんだっけか。ニョロニョロに聴かせると増殖する? いや、ハブに聴かせるとマングースに勝てるようになるんだったかな。ま、それくらい効用があるとされている名曲であるわけだが、効用なんて一つもなくたって名曲は名曲である。故郷ザルツブルクからウィーンに出てきたモーツァルトが、ピアノのお弟子さんアウエルンハンマー嬢と共演するために作曲。ヴォルフガング、なにも言わなくたってキミの想いはわかるから、これ聴けば。写真はプレヴィンとラローチャの共演による一枚。「のだめ」関連で迷い込んだ方は、amazonの該当ページでトラック4を試聴すると千秋とのだめが共演してた曲が聴けます、しかもいちばん盛り上がる部分を。
●この第1楽章くらいハッピーな気分に満ちあふれた曲はほかに思いつかない(あ、もう1曲あるか。ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲も自分脳内でこの曲と同ポジションに置かれている気がする)。躍動感、高揚感、許されるギリギリの陶酔感。こんな曲を作れるのは神に愛された天才だけ。無心になってこの曲を聴くと、ハッピーな気分になれる。そう、たとえるならマングースに完勝したハブの気分に。

October 17, 2006

TVドラマ版「のだめカンタービレ」スタート!

●いやー、笑った>TVドラマ版「のだめカンタービレ」。ひょっとしたら寒いギャグの連発になるんじゃないかと心配していたのだが、大健闘だったのでは。ていうか、実際に見てみるともう一視聴者としてなんて見てられない(いや確実に一視聴者なんだけど)。さすが「月9」というか、全般に予想以上の周到さ。楽器の扱いもTVドラマであれだけできたら十分。特にのだめ役の上野樹里はキャラもぴったりだし、ピアノ弾いてる姿もちゃんとできてて(むしろ千秋が心配)、よくこんな人がいたなーと感心(←注:TV事情に疎いから竹中直人以外の役者を一人も知らずに書いてます)。モーツァルトの2台ピアノの場面は秀逸。のだめ役は上野樹里だけじゃなくて中の人もがんばってた。
ズデニェク・マカル●まず冒頭、ヴィエラ先生役の指揮者、これってズデニェク・マカル本人っていうことであってる? いきなり画質が変わってチェコ・フィル振ってる映像ソフトかなんかが挿入されてウケる。が、なんということであろうか、この曲名がわからないじゃないっすか。ドヴォルザークの曲だろうけど、この曲は知らんぞ。おいおい。
●しかしその後は有名曲オンパレード。なにしろ画期的なのはドラマのテーマがベートーヴェンの交響曲第7番そのものってこと。中身はクラシック音楽ラブコメなのに、テーマ曲はJPOPの人が歌いますっていうんじゃなくて、本当によかった。ほら、最近の例だと映画「バルトの楽園」、ベートーヴェンの第九を主題にした話だっていうんだけど、キャンペーン・ソングは「マツケンのAWA踊り」、それってありかよ阿鼻叫喚地獄絵図ありえねーっていうパターン。
●エンディング・テーマはガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」。それどころかドラマ中でガンガンとクラシックが流れているのであって、リストアップしようかと思ったけど、長すぎるから止めておくっていうくらいのものであるが、少しだけ挙げておこう、やっぱり備忘録として。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ「悲愴」および「月光」、モーツァルト:2台ピアノのためのソナタ、ヴェルディ「レクイエム」、プロコフィエフ「ロメオとジュリエット」、ベートーヴェン「第九」の頭、モーツァルト「魔笛」から「夜の女王のアリア」、リムスキー・コルサコフ:「小蝿熊蜂の飛行」etc.
●クラヲタ的には大満足デス♪ ……とも限らないか。ヲタ心は複雑だから微妙な疎外感を味わってたりして(ドキッ)。でも、フツーのファンが増えてくれるっていうのは絶対的に歓迎すべきことっすよ。ヲタもマニアもプロも、大多数のフツーの愛好家が市場を作ってくれてはじめて成立するんだから。あ、クラシック音楽の話ね。ていうか、たいていのものはそうか。

October 16, 2006

「のだめ」の新刊読んだりとか

のだめカンタービレ「のだめカンタービレ」第16巻を読む。今回もおもしろかった、っていうか最近の刊では出色の出来かも。「のだめ」はクラシック音楽関係の描写がきちんとしていて、音楽系のリアリズムが作品を支えているのはまちがいないんだけど、でもなにがおもしろいかっていえばそりゃラブコメだからおもしろい。知りたいのはファゴットとバソンの関係以上に、黒木クンとターニャの関係だなと。
●WOWOWで録画しておいたスティーヴン・キング原作の「デスペレーション」(海外ドラマ)を見る。が、こちらはややお手軽すぎて期待はずれ。キング自身の脚本って本当なんだろか。原作では同じ舞台設定と同じ登場人物で「デスペレーション」と「レギュレイターズ」という2つの小説を異なるスタイルで書き分けていた。どうせならB級テイストが楽しい「レギュレイターズ」のほうをテレビ・ドラマ化すればよかったのに。
●マリノスはガンバ相手に耐えに耐えるサッカーを展開。無残。山瀬のジダンみたいなゴールのおかげで1-1だったけど、精神的には4点差くらいで負けた気がする。サッカーの質の差を見せつけられたみたいな感じで、屈辱の90分間(山瀬のゴールの一瞬以外)。久保は最後まで起動せず。何年か前まであんなに勝ってたチームが、どーしてこんなに酷いことになってるんだろか。暗澹とした気分になる。でもこの気分がファンの特権なのだとワタシは知っている。特権っていうか、悦びって言い換えてもいい。

October 13, 2006

新・作曲家占い for ケータイ

●ご好評いただいた「ラヴリー作曲家占い」に続いて、ケータイ版の「作曲家占い」を作ったのだ! 「ラヴリー作曲家占い」では設問1つに対して自由回答する形だったけど、今回はYes/No式で質問に答えてゆくタイプ。アクセスするには、以下のQRコードをケータイで読み取るか、各キャリアのトップメニュー→着メロ→音友クラシックコンサートとメニューをたどってGO! ケータイサイトだから100円/月かかっちゃうけど(スマソ)、月末までに退会しちゃえば最初の100円だけでオッケだから許せ。ちなみにワタシは「ベートーヴェン」であった。

作曲家占い

●占いの鑑定はおなじみ(?)、須栗屋敏先生である。ますます活動のフィールドを広げる須栗屋敏先生、これからも目が離せないぞっ!

October 12, 2006

走れ、走れ、犬も走れ。インドvsニッポン@アジア・カップ予選

また停電かと思った●結局消化試合となったアジア・カップ予選、インドvsニッポン。ガーナ戦と同じ代表メンバー、先発に播戸、中村憲剛が起用されたもののサプライズはなし。しかしピッチはデコボコらしく、ボールは不思議な転がり方、弾み方、パスも妙に短くなったり長くなったりで、試合内容は低調。こちらがミスをしても、相手もそれ以上にミスをしてしまうので、結果は3-0で勝利。播戸が2ゴール、中村憲剛が美しすぎるミドルで1ゴール。
●以前ジーコ・ジャパンのときに停電があったけど、今回も途中で照明が何基か消えてしまう。インド、大らかすぎ。と思っていたら、ついに犬まで乱入、ピッチ上を縦横無尽に駆け巡る。選手は冷静だった。誰も犬と競走しなかったし。いきなりムツゴロウさん風に抱きついて愛撫したりもしなかったし。ワタシがあそこに選手として立っていたら、きっと放っておけないだろうなあ>犬コロ(←なんの話だよ)。なわけで、次はインド象が乱入しても驚かんよ。
●中村憲剛のミドルシュートがやたら見事だったんだが、ガイジンから見ると中村俊輔と区別がつかない気がする。顔も似たタイプだし、姿勢というかフォームも似てるし、ポジションもプレイスタイルもかぶってるし、NAKAMURAの下の名前なんか気にしないだろうし。違うのは右足か左足かで。
●終盤になって大熊コーチ軽く活躍。控えめだった。次に期待。

October 11, 2006

Jの悲劇(ロジャー・ミッチェル監督)

Jの悲劇●知らないうちに映画館で上映されて、知らないうちに終わっていた「Jの悲劇」、ようやくDVDで鑑賞。映画の題が「Jの悲劇」ってなってるから、上映時に見過ごしてたのかもしれない。原作の邦題は「愛の続き」、あの「アムステルダム」のイアン・マキューアンの作品。もともと内面的な描写におもしろさがある小説だし、主題となる「愛ってのはこっちがノーマルで、こっちがアブノーマルなんだろ、でもどっちが継続する強固な愛なのさ、そいつは幻想とはどう違うのか」的なものを映画にするのはムリなんじゃないかなー。
●と危惧しつつも見たのだが、違った方向でおもしろかった。もっと直接的にストーカーの恐怖を描いている。ごくありふれた日常から、ささいなことからわずかに逸脱しただけで、ほらこんなに世界が違って見える、みたいな。冒頭の気球のシーンは秀逸。ここは小説で受けた印象ともピタリと一致。主役の大学教授のジョーをダニエル・クレイグ(ジェイムズ・ボンドだって言うんだけど、全然そう見えない)、パートナー役にサマンサ・モートン、ストーカーのキモキャラはリス・エヴァンスが怪演。オススメ。

October 10, 2006

自然と親しむビバ秋晴れ

ホントはカモやアヒルやネコがいる。バリケンとシナガチョウもいる。小鳥多数。河童に見えたのは近所のガキだった●秋は快適な気候が一瞬だけだから苦手。でも三連休、予想外に快晴が続いてくれたので、近くの公園に出かけ動物や植物たちと戯れた。水辺に立つと人影を察知して巨大鯉や人面魚が即座に寄ってきて口を開いて人間めがけて大ジャンプ、草むらには野良スライムが寝そべっててエサやりオバサンがドライフードあげてるし、繁みのマンドラゴラが奇怪な叫び声をあげたり、河童がキュウリを食ってたり、朱雀やガルーダが飛んでたり、ツチノコが低空飛行してたりで大いに自然と親しめる楽園なのだが、どこの公園かはヒミツだ。ヒント。駅から遠い。銅像がたってるので正面で光のオーブをかざすとイベント・フラグが立つ。
●いや、池の鯉ね、これに日々食パンを振舞うオジイサンがいるんすけど、スゴいんすよ、鯉によるパンの奪い合いが。大量の鯉が口をパクつかせて水面から飛び出そうとしてる。で、勝つヤツは常に勝つから、食パンをガンガン摂取して、どんどん巨大化している。もう鯉っていうより、池の主みたいな。見るたびに大きくなってて、ある日、気がついた、鯉の口の直径がオジイサンの腕より大きくなっている。Xデイ、それは食パンを持ったオジイサンの腕ごと、鯉がパクリと口に収めてしまう日。老人と鯉、愛と生存競争の行方。

October 9, 2006

タイトルからしてすばらしすぎる

●史上最強の名盤、それは昨日レコード屋で悩んだ末に買わなかった一枚である。いつだって。
●数日前の夕刊で見かけた、「文芸誌3誌の10月号、そろって好調」。「新潮」「文学界」「群像」のことなんだけど、発行部数が約1万部というのも意外に少ないなと思ったが、実売率80%~50%で「いつもの2~3倍のペース」ってのはホントなんだろか。
●で、その先月の「群像」は創刊60周年記念号ということで50人近くの作家が短篇を寄せている。普段は買わないんだけど、日頃読まない人を知るためのガイド本みたいなつもりで購入、8割方読むなり読まないなりして目を通してきたところなんだけど、やっぱり日頃読んでる人がおもしろくて、特に町田康の「ホワイトハッピー・ご覧のスポン」が傑作。若者たちのポジティブ馴れ合いを辛辣に描いてる。笑う側に立って読ませてもらうんだけど、身に覚えがないこともない光景でもあるから、なおさら笑える。必読。ってもう次号が発売されてしまった雑誌の話をしてどうする。

October 6, 2006

11/27(月)夜、六本木に来れっ!

●えー……。えーっと。11/27(月)の夜なんすけど、よかったら六本木まで来てくれない?
CLASSICA●っていうか、どうも気恥ずかしくてしょうがないなー、これは。でもがんばって営業しなきゃ。11/27(月)18:30~20:00、カルチャー・セミナーというものの講師(?)をします。お題は「知識ゼロからのクラシック」@DHC 秋のカルチャー・セミナー。ワタシがしゃべるわけです(ええっ!)。タイトルは間口を広げようと思って「知識ゼロからのクラシック」って言ってるんだけど、実際にしゃべることはまだ決めてないし、クラシック音楽入門者向けという看板を掲げつつも、相応に「おもしろい話題」で構成しなければとこれから思案することになるのであるが、しかし。
●ワタシは人前でしゃべる経験がほとんどないし、本来寡黙な人間なのだなあ。大丈夫なんだろか(悪魔)。でも頼まれたことはできることのはず、できることしか依頼されないよ(天使)。だけどお客さんが一人とかだったら、どうしよう(悪魔)。いやいや、そんなに少なかったらセミナー自体中止になるから(天使)。もしクラヲタに敵意を持つお客さんにイジワルな質問を連発されたら?(悪魔)。頭が痛くなるようなうるさい騒音みたいなCD聴かせて反撃すればオッケ(天使)。でももし突発性対人恐怖症になったら(悪魔)……って、なに書いてんだ、ワタシは。
●そんなわけで、11/27(月)18:30~20:00、「知識ゼロからのクラシック」@DHC 秋のカルチャー・セミナーをご聴講いただける方、こちらからお申し込みください。あー、ドキドキ。

October 5, 2006

ニッポンvsガーナ、ジョン・健・ヌッツォが君が代

ニッポン!●日産スタジアムまで行ってきた。近年の代表の試合って、君が代斉唱でいろんな芸能人とか歌手が出てきて、スタジアムが「ワッ」とか「キャーーー!」ってなるんすよ。場内騒然としてるけど、自分的には全然知らないタレントさんが君が代歌ってるっていうシチュエーションもありがち。でも今日は違った。「ジョン・健・ヌッツォ」の名前がアナウンスされ、意表を突かれてワタシは「オオーー」と叫んでしまったが、周囲の反応はゼロであった。知られてないことはないだろうけど、ファン層が違うのか。
●で、試合。「強豪ガーナに圧倒的な力の差を見せ付けられて完敗」というのがワタシの印象。が、大混雑のなかをヘロヘロになって2時間かけて帰宅したら、オシムが試合後に「内容的には日本が上回っていた」ってコメントしてたと知って仰天。いやたしかにニッポンはこんなにも差のある相手に対して、よくがんばっていたし、可能性を感じた。でも相手のレベルはいくら手を伸ばしても届かないくらいほど高かった。戦略的な発言なんだろか。
●ガーナは本当にすばらしかった。ニッポンは前線からのプレスをかけようとしてたけど、それよりもさらに強烈なプレスをガーナがかけてきた。バックラインでボールをまわすのもままならんっていうほどの恐ろしげなプレス。で、しかも個人能力は猛烈に高い。Jリーグならイーブンのボールとか、タッチを割るボールとか、そういうボールをことごとくマイボールにしちゃう、しかも軽々と。戦術も身体能力も高いんだから、ヤになるですよ。アフリカ最先端。ユニを見なかったら、フランスやオランダと区別がつかない。
●でもニッポンもすばらしかった。これだけ強い相手にも、なんどか非常に質の高いチャンスを作っていた。3人、4人と人数をかけてワンタッチでパスをまわし(しかもピッチを広く使って)、スピーディーな攻撃を見せてくれた。守備も大健闘したのでは。水本、今野が人に強いところを見せてくれた。
●ニッポンの先発メンバーと布陣にも驚き。場内発表で、GK:川口、DF:水本、アレックス、駒野、MF:阿部、今野、遠藤ヤス、鈴木啓太、山岸智、FW:巻、佐藤寿人 と聞いたとき、ワタシは4-4-2だと思った。センターバックが水本一人しかいないってことは、阿部もセンターバックをやるんだろう、だから左はアレックス、右は駒野。中盤は今野と鈴木のダブル・ボランチかと。でも違ったのだ。笛が鳴ったらなんと今野がセンターバックをやっている。水本、今野、阿部の3バック、しかもマンマーク。代表でマンマークのディフェンスなんて久しく見てない気がする。特に今野は90分間アゴゴにぴったりマンツーマンでついていた。最初、わからなかったもん、どういう布陣か。
●さらに左サイドが変則的。後ろにアレックスがいて、前に山岸がいる。3-5-2なんだけど、左だけウィンガー2人みたいな。でも開始直後この二人のポジションが結構かぶってて、徐々にアレックスは中でもプレイするようになった。キックオフ時のアレックスのポジションはほとんど左サイドバック。中村憲剛、播戸竜二は途中出場で代表デビュー。
●結果はガーナの見事なゴールで0-1で負け(ちなみに韓国人主審はニッポンにとても優しかった)。ニッポンはいくつか決定機をムダにしたから、試合終了時にはウルトラス側ゴール裏のブーイングに同調したい気分だったんだけど、落ち着いて思い出してみるといい試合だったなあと思えるのであった。テレビだったらきっと喜んでたと思う。

October 4, 2006

レッツゴー!クラヲくん あるいはクラヲタ0.2

●連続ドラマ「レッツゴー!クラヲくん」第8回

上司: 海山商事まで出かけてくる。外苑前だから渋谷乗換えで20分もありゃ着くよな?
クラヲ: つYahoo

October 3, 2006

映画「トリスタンとイゾルデ」。楽劇にあらず

●10月21日より公開される映画「 トリスタンとイゾルデ」(ケヴィン・レイノルズ監督/リドリー・スコット製作)を試写で。
●クラヲタ的には「トリスタンとイゾルデ」といえばワーグナーである。ワーグナーは中世の悲恋物語であるトリスタン伝説にもとづいて、自ら台本を書いて楽劇とした。で、官能的で陶酔的な音楽は物語中に登場する愛の薬のごとく強烈なものであるが、ところでそもそのもこの物語、みなさんはとりあえずでも筋を承知してオペラを聴いていらっしゃるだろうか。ワタシは全然理解していなかった(トリスタン伝説についてまるで無知。岩波の「トリスタン・イズー物語」も未読)。「トリスタンとイゾルデが毒薬じゃなくて愛の薬を飲んじゃって、大変なことになるのであるよなあ」などと漠然とした筋だけ頭の片隅に入れてはいるが、実際には雄弁な音楽だけで頭グルグル状態、物語への関心はひたすら薄い。あー、そういやこの二人って、どうして困ったことになったんだっけ? みたいな。
クライバー指揮の「トリスタンとイゾルデ」●でも、これってしょうがないんじゃないだろか。だってワーグナーの楽劇では、幕が開けたらいきなりもうトリスタンとイゾルデはいっしょに舟に乗っている。イゾルデがマルケ王と結婚するためにコーンウォールへと向かう場面からスタートする。かつてトリスタンがイゾルデの許婚を殺したことや、二人の出会いなどといった、物語の前史が描かれていない(あるいはセリフでしか語られていない)。
●で、この映画「トリスタンとイゾルデ」をみて、ワタシはやっとわかったんですよ、この二人やマルケ王の関係性や、どういう因果があってワーグナーの楽劇の冒頭につながっているのかを。なんかすっごくすっきりした気がする。
●とはいえ、映画「トリスタンとイゾルデ」とワーグナーの楽劇は直接的には無関係。同じ伝説を素材にしているだけ。たとえば映画では愛の薬なんて出てこない。登場人物は同じなんだけど、途中で微妙に違う道を辿って同じ場所にたどり着いて、また別の場所に向かっていくみたいな関係で、まるでパラレル・ワールドの出来事みたいに感じられる。映画で「マーク」って呼ばれてるオジサンがマルケ王だったりするのも含めて。
●ところでワーグナーのほうだけど、最後にイゾルデが死ぬのはどうしてなんだっけ(←結局わかってないっぽい)。

October 2, 2006

リアル・フットボール、ファンタジー・フットボール

●テレビ観戦したマリノス戦、ジュビロ相手に内容的にダメージ大きすぎる敗北を喫しテンション低下、気温も低下、ワタシはブルブルと震えながらブツブツと呟く、なぜ松田がPK、なぜ松田がPK、なぜ松田がPK、しかしTBSも気の毒である、どうして優勝とも降格とも無関係なジュビロvsマリノス戦を中継しなきゃならんのか、と世界に向けて嘆きの言葉を発しながら、新たに発表されたオシム・ジャパンを知る、またも追加召集があって、山口(G大阪)、青山(清水)、今野(FC東京)加わる日曜日。
●これまでになんども言及している史上最強サッカー・マネージメント・ゲーであるFootball Manager (旧称Championship Manager)であるが、日本語版のFootball Manager 2006 が価格改定版で再発売されている。つまり、2007年版が新発売されるまでのつなぎとして、2006年版の価格を半額以下に値下げしてくれるのであって、新規に始めたい方はこれでもいいのかも。ちなみに英語版で構わなければ、2007年版のデモがダウンロードできる→Sports Interactive (Strawberryをダウンロードすべき)。どんなものか試してみたい方はどうぞ。
●ただし、このゲームの問題点を先に挙げておく。あまりに中毒性が強いので、サッカー・ファンはゲームのなかのわがクラブがうまくいっていれば、現実のサッカーが気にならなくなる。ひどい場合は現実そのものが気にならなくなる。だがサカヲタ以外にはまるで意味不明ゲー。

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