June 19, 2007

最終節でついに決着。スペインリーグはレアル・マドリッドが優勝

もう降参する●もう参った。彼らこそ王者。今季のスペインリーグ、大混戦となって最終節の時点で、レアル・マドリッド、バルセロナ、セビリアの3チームに優勝の可能性があった。WOWOWデジタルでそれぞれの3試合を同時生中継したようだが、ウチはアナログだしそもそも深夜とも早朝とも決めがたい時間帯の中継なので、なんとか結果バレを避けて録画でレアル・マドリッドの試合を観戦。
●レアル・マドリッドはこの試合に勝てば優勝というほかよりも有利な条件。試合は開始直後からなんだかレアル・マドリッドがぎこちなくて、一方相手のマジョルカは消化試合同然なのに思い切りのよいサッカーを展開、いくつか決定機を作った後、前半17分にバレラがスルーパスに抜け出してマジョルカ先制ゴール。一方、裏番組のバルセロナのほうは着実にゴールを重ね、このまま進めばバルセロナ逆転優勝かと思えた。しかも前半でファン・ニステルローイが負傷退場しちゃうし。代わって入ったのはイグアイン。
●この試合、ベッカムのスペインでのラストゲームでもあった。ベッカムは先発。スタンドにはロサンジェルスでご近所というトム・クルーズ夫妻(たぶん)とヴィクトリア夫人がいて局所的にセレブ度極大(しかしトム・クルーズはサッカー見たことあるんだろか)。後半にベッカムが退いて、代わってレジェス。結果的にこのカペッロの采配が当たって、68分にイグアインのアシストでレジェスが同点ゴール、80分にディアラが逆転ゴール、さらに83分に再びレジェスがダメ押し。レアル優勝。バルセロナは大量ゴールを奪ってリードしていたが、マドリッドでディアラが逆転ゴールを決めたとき、いったい彼らの間でどれくらい空気が凍りついたか、想像するに忍びない。
●今季のレアル・マドリッドは終盤、毎試合奇跡のような展開で勝ち点を積み重ね、バルセロナはつまらないミスで勝ち点を失い続けた。それを考えれば、レアル・マドリッドが序盤に失点をした段階で、彼らの優勝が予感されたとすらいえる。試合後、驚くほど盛大なセレモニーが行われた。もし引き分けたり負けたりしたらこの準備がムダになっていたとは。やっぱりチャンピオン・チームなのだなあ、彼らは。
●それにしてもカペッロは恐ろしい監督だ。ナカタがASローマで優勝したときもそう思ったけど、勝つためだけならこれ以上優勝な監督はいない。デルボスケ監督の頃、ジダンを中心にレアル・マドリッドは毎試合のように夢のようなスペクタクルなサッカーを繰り広げていた。ジダン、ロナウド、フィーゴ、ロベルト・カルロス、ラウール、モリエンテス……。守備はマケレレ以降にお任せ、マケレレが移籍していなくなると後ろの誰かにお任せ、ジダンは毎試合マルセイユ・ルーレット、こんな華麗なサッカーがあるかと楽しみにしていた。今はもうそんな傲慢なスター軍団の面影まったくなし。中盤はエメルソンとディアラが激しく守備をするし、だれもが走る。
●結局、あの夢のようなレアル・マドリッドと、カペッロの勝つためのレアル・マドリッドのどちらがいいのか。そう尋ねられたら答えは決まっている。レアルのサポーターなら後者だ。昨朝、感動的な優勝のシーンを目にして涙したにちがいない。ワタシはサポーターではないから、何回でもジダンのルーレットを見たいし、ロナウドのゴールを見たいと思うだけだ。

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