●やっぱり。一試合に二度ほどそう呟いたのだ、テレビを見ながら。マリノスvs浦和。相手の浦和は首位だが、内心勝つべき相手と思っていた。向こうはアジア・チャンピオンズ・リーグの試合もウィークデイにあったし、代表組は週2試合ペースで疲労困憊してるはず。こちらは山瀬欠場が痛いものの、チームの調子は大変よろしい。先週もガンバ大阪に快勝したし。
●で、前半はほとんど一方的にマリノスが攻めまくった。大島と坂田の和製最強ツートップ、中盤にスピードのある清水、テクニックのあるマルケス。中盤で河合と那須が体を張って守る。質の高いサッカーを見せてくれた。が、いくつかあった決定機をことごとく外して前半を終える。もうこの時点でマリノス・サポは「嫌な予感」全開である。
●なんかクロスボールがよろしくない。オシムが一度合宿に呼んだ売出し中の若手左サイドバック小宮山、突破力はすばらしいがあのクロスはどうなのか。ベンチに置いている田中裕介の気分はどうなのか。とか考えていると、どんどん己の「嫌な予感」力みたいなものが高まって、左サイドを破られて失点してしまったのだ。浦和の永井に。65分。0-1。やっぱり。
●これで十分気分は凹むのだが、さらにその後、試合内容が低調になってくる。中盤はダラリと間延びして、お互い疲れてくる。ウチはマルケス(34歳)とか清水とか、そんなに走れないんすよ。90分持たないから、そうだなあ、70分になる前にはせめてどちらか交代できないものか。吉田孝行か山瀬弟とかどうっすか、早野監督。と思ってたら、疲れゆえに守備が粗くなった清水が救いもなく2枚目のイエローをもらって、退場。75分。やっぱり。
●サッカーにおいては「嫌な予感」はおおむね当たる。当たると嫌になる。これを何年も繰り返しているわけだ。どんどん人間がペシミスティックになる。ワタシは「自信にあふれたサッカー・ファン」を想像できない(除くブラジル人)。ダメなときはダメ。喜ぶときはたいてい「ダメかもダメかも」とビクビクし続けた後に喜ぶ。
●そして敗北以上にある意味自尊心をズタズタにされるのは、ホーム日産スタジアムに響き渡る赤い人々のWe are REDS! We are REDS!の大合唱なのだ。もうそれしか聞こえてこない。どこいったのさ、青い人は。全然マリノス・サポの声なんか聞こえてこない。We are REDS! We are REDS! はいはい、わかりましたよ、ホントに日産スタジアム悲惨、どっちのホームゲームなのさ。この不甲斐ないありさまはいったい誰のせいなのか! もちろん知ってる。そう、それはスタジアムに足を運ばずにテレビなんか見てるワタシのせいだっ!
September 23, 2007