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January 7, 2008

ギリギリ・ニューイヤー・コンサート2008

ニューイヤー2008●しまった、プレートル指揮の「ウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサート2008」、今年は生中継で見ておけばよかったかも、って今頃思ってもダメなのだ、なにしろだいたい今日あたりが一年でいちばんお正月から遠い日なんだから。録画で見る「ニューイヤー・コンサート」の気の抜けたビール感といったらないが、でもこれがしばらくしてCDになって出てくると、案外気が抜けてない感じになるのが謎。CDのレーベルがDECCAってのに意表をつかれてるし。
●ていうか「ニューイヤー」の賞味期限って話題的にいつまでなんだろう、松の内ギリギリOKなのか、三が日限定か、いやそんなことに悩む必要ないだろうと思いつつも言えば、今年は選曲も演奏もよかった、それオッフェンバックそのまんまだろうっていう「オルフェウス・カドリール」とかフランスをテーマにした曲もいいし、それ以上に演出が「ユーロ2008」、つまり「ヨーロッパ選手権2008オーストリア・スイス」を意識してて、「トリッチ・トラッチ・ポルカ」のバレエがサッカーを題材にしてたり、プレートルが袖からサッカー・ボールを持って登場したりするんすよ! で、ウィーン・フィルのメンバーたちがオーストリア代表のマフラーをどこからともなく取り出して、首に巻く。あー、カッコいいなー、これは。
●しかも83歳っすよ、プレートルは。そのプレートルがボールを持って、指揮台に立って、左足、右足、膝、肩、頭と小野伸二ばりの華麗なリフティングを披露し、最後はロナウジーニョも真っ青の切れ味鋭いエラシコを決めて、ウィーン・フィル団員たちをドリブルで抜き去っていく……わけはない、断じて。プレートルはボールを一蹴りもしなかった。でも十分。欧州選手権を自国開催するっていう高揚感は、2002年のニッポンと似た感じなのかもしれない。強豪国にほど遠いっていう意味では立場的にも近い(昨年のオーストリアvsニッポンを思い出す……ちなみにオシム前監督はオーストリア国籍を持っている)。
●来年の指揮はバレンボイム。ワーグナーのように重厚で劇的な「美しく青きドナウ」や、マーラーみたいな軍楽調の「ラデツキー行進曲」が鳴り響いてくれることを期待。ウソ。

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