●そうかー、ナントの「ラ・フォル・ジュルネ」は生中継をやってたんすね。あるところに(笑)動画が置いてあった。ワタシが聴いた公演でカメラが入っていたのは2つ。1つはツァハリアスのピアノ&指揮によるローザンヌ室内管弦楽団。ウェーバーのコンツェルトシュトゥック(弾き振り)とシューベルトの交響曲第6番。もう一つは最終日のカスプシク/シンフォニア・ヴァルソヴィアで、ソロが庄司紗矢香さんとクラリネットのポール・メイエ(プログラムにはマーティン・フロストとなっていたのに、当日行ってみたらなぜかメイエが出てきた)。
●ともにすばらしいコンサートだったんだけど、カメラがずいぶん気合が入っていて、たとえばクレーンカメラ(っていうのかな?)が客席の頭上から舞台に向かってニョキっと大胆に伸びてる。あれはクレーン下のお客さんがずいぶん落ち着かないのでは。しかも手持ちカメラ2台が演奏中も舞台を割りと遠慮なく動き回ってて、もちろん音も立ててしまうし、あれではきっとカメラマン自身がテレビ映像に入ってしまっているんじゃないかと心配するんだが、そういうことはみんな気にしないことになってるんだろうか。いろいろなやり方があるものだなあと。
●yamaoさんが公式レポートで書かれていたように、「ラ・フォル・ジュルネ」ではプレス用の座席というものが用意されていない。プレスや(他の公演に出演する)アーティストがコンサートを聴きたいときは、開演前に入り口近くで待機して、すべてのお客さんが入場した後に入れてもらえる。席が空いていれば座れるけど空いてなければ立ち見方式。ていうか、どの公演もほぼ満席なので、都合よくそこに席が空いているはずもなく、基本的に全部立ち見。そして、どこのプレスの者かとかどういうアーティストかとかは斟酌されず、胸にぶら下げたIDの種類(プレス、アーティスト等)だけ見て判断される。これは気が楽。お客さん優先がはっきりしていてすっきりする。現地の年配のプレス関係者もフツーに立ち見してる。階段に腰掛けたり、後ろでベタ座りするってのも全然あり。ワタシも立ったり、床に座ったりしてた。
●ただし、唯一、前述のカスプシク/シンフォニア・ヴァルソヴィアだけはチケットを持って入ったんすよ。客席係の若い女の子が案内してくれたのは最前列の右端。で、彼女がすっごく可笑しそうにワタシに向かって話しかけた。「今日はテレビ中継が入ってて、この席はカメラに映っちゃうんだけど、カメラに向かってハロハロ~とか手を振ったりしないでね♪」。いや、ワタシはフランス語は一語たりとも解さないんだけど。でも彼女は確かにそう言ってた。
February 8, 2008