●なんだろうか、この急激な気温の低下は。つい昨日までは夏の太陽が強烈に照り付けていたというのに。今日はすでに秋の気配が感じられた。
●ワタシは夏が好きなのだ。秋の薄ら寒さは嫌いである。だから夏の終わりには物悲しい気分になる。しかし、例年東京は9月に入ってもまだまだ厳しい残暑が続いていなかっただろうか。まだ8月を一週間残してこの肌寒さはどうだろう。スーパーに買い物に行くと寒い。気温が低いのに冷房が効いているからだ。ブルブルと震えながら、ふと心配になった。この調子で年々気温が下がってしまっては困る。もしや地球は寒冷化しているのではないだろうか。
●地球科学における知見によれば、私たちが住むこの惑星には過去数度にわたって氷河期が訪れている。少なくとも4度の大きな氷河期があり、原生代末期の氷河期においては、氷が赤道までを覆いつくしたという。最近で言えばわずか1万年前まで北米とヨーロッパ大陸に氷床が拡大する氷期が続いていた。ウィキペディアの定義に従っていえば、氷河期には特に寒い時期の「氷期」、比較的暖かい時期の「間氷期」がある。そして、なんと、現在私たちが生きている時代は「氷期」と「氷期」の間にある「間氷期」だというではないか。現在は「間氷期」が1万2000年ほど続いているにすぎず、その温暖な時代に私たち人類はかろうじて文明を発達させた。
●ウィキペディアにあるこのPhanerozoic Climate Changeのグラフが目に留まる。これは顕生代の気候変動、つまり先カンブリア時代の終わりから現代までの気温の変化を描いたものだ。左が現代で、右へ行くと5億年強ほど遡る。青い線は短期の平均値、黒い線は長期の平均値をグラフ化している。いずれを見てもわかるように、約8000万年前から現代まで地球の気温は下がり続けている。
●私たちは来るべき次の「氷期」に、文明を維持することができるのだろうか。この不気味に涼しすぎる晩夏に思う、地球寒冷化問題に対して何かワタシ個人として一つでもできることはないだろうか。
●そう地球環境に思いを馳せながら買い物を済ませ、レジに進んだ。レジの女性が元気よく尋ねた。「レジ袋はご利用になりますか?」。ワタシはこう答えた。「く、ください。2枚くださいっ!」
August 23, 2008
肌寒い夏の終わりに
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