●つい最近ドイツグラモフォンのサイトで 7-day Stream っていうサービスが始まったんだけど、これは画期的かも。今までドイツグラモフォンはDG WebShopとして、自社音源を320kbps mp3という好条件でダウンロード販売してて、それだけでも立派だと思ってたら、こんどは7-day Stream。つまり7日間限定でストリームで聴ける。料金は1アルバムで0.99ユーロ(国によっては0.99ドル。ユーロであれドルであれ99セント)。で、99セント払って聴いて、「じゃあこれはダウンロードしたい」と思ったら、普通にダウンロード購入すればいいわけなんだけど、このときに99セント返金してくれるんすよ。
●つまり、どうせ最終的に買うんだったら、試聴料金として99セント払っても損はしないわけだし、買わないんだったら1週間聴く料金として99セント払ったと思えばOK。「期待して聴いてみたけどなんか違ってた」とか「1回聴けば十分」っていうことも多々あるわけで、そういう意味では恐ろしく親切なサービス。逆に「1回聴けばいいだろ」と思って99セント払ったんだけど、聴き出したら予想を超えてすばらしくて、手元に置きたくなってダウンロード購入しちゃうケースも多くなりそう。ダウンロード購入しても1枚10.99ユーロ程度なんだから、円高の現在ではかなり割安に感じる(一時の信じられないユーロ高の頃とは大違い)。ダウンロード購入するとPDFでブックレットが付いてくる(けど付いてないのもある)。
●ただし7-day Streamなら何でも聴けるかっていうとそうでもなくて、一部アルバムは7-day Streamに対応していない。あと、7-day Streamだと一部のトラックは聴けませんっていうのもある。でもまあ、だいたい聴ける。
●なんていうかな、これって何かを根こそぎ変える感があるんだけど、どうなんすかね。極端な話、1枚99セントなら新譜は全部一回聴いてみるっていうのができるわけだ。ストリームだから音源を外に持ち出すことはできないけど、家のスピーカーで聴くことを前提にすると、いろんな広がりが見えてくるなあ。これ、DG以外のレーベルもやってくれないだろか。ステキでもあり、一方で危険でもあり。レーベル側からすると、本当にリスナーに「これ欲しい!」と思わせないと、なんでもかんでも99セントで済ませられちゃうわけだし。自社音源に自信がなきゃできない。いろんなものが問われている気がする。
-----------
●各所で話題の「YouTubeシンフォニーオーケストラ」。オケの方はニューヨークのカーネギーホールで演奏できるチャンス。渡航費滞在費はGoogle社持ち。どなたでも応募可能。曲はタン・ドゥンのオリジナル曲、指揮はマイケル・ティルソン・トーマス。連載「クラシック・ジャンキー」でもご紹介中。
December 17, 2008
ドイツグラモフォンの 7-day Stream/YouTubeシンフォニーオーケストラ
トラックバック(0)
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.classicajapan.com/mtmt/m--toraba.cgi/1060