January 28, 2009

「東京のオペラの森」→「東京・春・音楽祭」へ

●昨年まで「東京のオペラの森」として、小澤征爾指揮による新制作のオペラを上演してきたこの音楽祭だが、今年から名前も内容もリニューアルされる。新しい名称は「東京・春・音楽祭」。3月12日(木)から4月16日(木)までの約1ヵ月間にわたって、東京文化会館を中心に上野の文化施設6会場を使って約30公演が開催される。すでにチケットも売り出されているようだが、1/23に東京文化会館で記者会見が行われた。写真左が音楽祭実行委員長鈴木幸一氏、中央が音楽祭アドバイザーでウィーン国立歌劇場総監督でもあるイオアン・ホレンダー氏。
「東京・春・音楽祭」
●公演詳細は公式サイト等をご覧いただくとして、ポイントをいくつか。2009年の目玉となるのは、今年没後200周年のハイドンのオラトリオ「天地創造」。レオポルト・ハーガー指揮NHK交響楽団、東京オペラシンガーズ、独唱にタチアナ・リスニック、セミール・ピルギュ、アイン・アンガー。ほかにディートリヒ・ヘンシェルのリサイタル、マックス・エマヌエル・ツェンチッチのリサイタルなど。
●で、少々わかりにくいんだけど、音楽祭の正式名称は「東京・春・音楽祭 -東京のオペラの森2009-」。「オペラの森」という文言が副題のように残っている。でも今回オペラは上演されないのでご注意を。「じゃあ、どうしてオペラなんだ?」と誰もが思うわけだが、2010年および2011年には演奏会形式でのオペラが予定されている。
●2010年はワーグナー「パルジファル」演奏会形式。ウルフ・シルマー指揮NHK交響楽団、ブルクハルト・フリッツ(パルジファル)、ミヒャエラ・シュスター(クンドリー)、フランツ・グルントへーバー(アムフォルタス)他、東京オペラシンガーズ(合唱)。それからリッカルド・ムーティが「カルミナ・ブラーナ」を振る。ただし、これはオーケストラがどうなるかは未定とのこと。
●2011年はワーグナー「ローエングリン」演奏会形式。アンドリス・ネルソンス指揮NHK交響楽団、ロバート・ディーン・スミス(ローエングリン)、エディス・ハーラー(エルザ)他、東京オペラシンガーズ(合唱)。
●こんな感じで、これまでの NOMORI とはがらりと雰囲気が変わる。今までのウィーン国立歌劇場やパリ・オペラ座との共同制作みたいな超ゴージャス路線に比べると、もう少し東京・上野という場所柄が意識される音楽祭になるかもしれない。今年の「天地創造」が一ヶ月違いでブリュッヘン指揮新日本フィルとかぶってしまったのがもったいないような気もするけど、でもまあハイドン・イヤーっていうんだったら「天地創造」になるのはしょうがないのか。

>>「東京・春・音楽祭」 公式サイト / チケットぴあ

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クラシックおっかけ日記 - Nomoriが変わったらしい (2009年1月29日 07:54)

iioさんのCLASSICAで知ったのだけど、「東京・春・音楽祭」として生まれ変わったらしい。今までは有名歌劇場との共同制作という形だったけれど、N響の演... 続きを読む

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