March 5, 2009

J、移籍金撤廃へ

Jリーグ、選手の移籍金が10年シーズンから撤廃の見通し。今までは年齢別係数を年俸に掛け算してたので、若い選手を獲得するためには高額の移籍金が必要になったけど、これからは違う。契約が切れた選手に移籍金を払う必要はない。
●国際的にはずっと前からこのルールが標準化されているので、やっとJリーグもフツーになった。朗報。選手はこれまでよりずっと移籍しやすくなる。被雇用者(選手)側から見れば、「雇用契約が満了してヨソに移るのに、どうして先方が元の所属先にお金を払わなきゃいけないのか」という疑問があったわけで、もともとこの問題を欧州で提訴したのは、ベルギーリーグ2部の無名の選手ジャン=マルク・ボスマン。欧州司法裁判所に訴えを起こして勝訴したことがきっかけで、このルールがいわゆる「ボスマン・ルール」として広く採用されることになった。ボスマンくらい名前はよく知られるけど顔は知られていない選手はいないだろう。
●ただ移籍金がかからないのは契約満了しているからであって、契約途中なら違約金という形で実質的な移籍金が発生している。クラブはスター選手の契約期間が残り少なくなると、再度新たに長期の契約を結びなおすこともできる。一方選手は「もうここはヤだ」と思えば、契約を更新しないこともできる。契約が切れるとクラブは選手をただで持っていかれることになるので、だったら契約期間の内に選手を希望通り移籍させたほうが得という判断も働く。
●これまで若手の移籍金で経営を成り立たせていた中小クラブにとっては大問題じゃないかっていう指摘もあるけど、クラブ側にもメリットはあるはず。「一度契約すると簡単には抜けられない」状況がなくなったので、有望新人選手と契約を結びやすくなる。売るのは難しくなったけど、取るのは楽になる。たぶん。

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