●数年前の引越しの際、棚のCDの並びが少し狂ってしまった。梱包から開梱まで全部業者にお任せして、で、その際に彼らはCD棚の中身をきちんと復元しようとしてくれたのだが、棚の位置までは正確だったものの惜しいことに順序をまちがえた。つまり、棚Aの1段目にあるディスクは、引越し先でも正しく棚Aの1段目に落ち着いたが、その1段の中での順番までは再現できなかったんである。無理もない。
●でも前々回の引越しの際は(同じ業者なのに)まちがえなかった。担当者次第なのか。まあ、これを正しくやれというほうが気の毒だ。特に彼らが混乱する原因となったのは、CDのどちらが背中でどちらが腹(?)か区別が付かなかったからで、かなりの量のCDが逆向きに収まってしまった。帯のない輸入盤が圧倒的に多いのでしょうがない。そもそも普段CDを聴かない人なら、背と腹のどちらが外を向いてようが気にならないだろう。だんだん「CDなんて聴かない」という人が増えてきているようだから、今後ますますそうなるかも。
●ということを言いわけにして、以来、CDを一定の秩序に従って並べる努力をほとんど放棄してしまった。今日、ビゼーの交響曲を探し出す必要があったが、見つけ出せない。ビゼーのあるべき場所にはなかった。その付近にあるのか。ウチのCDなんて大した量じゃないのにこうなる。みんなどうしてるんだろう。棚を探すのはストレスがたまるので、あっさりあきらめてネットで探すことにした。演奏を選ばなければ、試聴できるところはいくらでもあるし、まるごと聴く方法もなくはないからそちらが早い。事実、この曲は先日オランダのRadio4が無料配布していたじゃないか。問題解決。
●もし気のいい小人たちが現れて、夜ワタシが眠っている間に働こうと言ってくれたら、ぜひ彼らには靴を作るのではなく、CDの順番を直してもらおう。いや、違うな。ウチのCD全部をPCのハードディスクにコピーしてもらうのがいいだろう。mp3でもワタシは気にならないが、一応念のために劣化のないロスレス圧縮でリッピングしてもらう。ディスクとプラケースは捨てて(棚も要らなくなって部屋がすっきりする)、ジャケットとブックレットは別途大切に保管する。ハードディスクはバックアップが複数必要だ。音源をデータにしてしまえば検索性も高いので、もうCD棚の前で首を横にしながら背中の小さな欧文を追いかける必要がなくなる。すばらしい。
●まず最初に小人たちにWindows Vistaの使い方を教えておかなくては。OSの仕様が気に食わないといってヘソを曲げたりしないだろうか、少し心配だ。気を悪くして代わりに靴を作ってくれるのなら、それはそれで結構なことでもあるが。
April 1, 2009
CD棚メランコリー
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