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July 23, 2009

日蝕来たる

皆既日蝕●皆既日蝕とまではいかないが、東京でも75%まで太陽が欠ける部分日蝕。といっても空を見上げても曇り空、もともと暗かったので蝕のためにどれくらい暗くなっているのかはわからない。知らなきゃ気がつかない程度なんだから、25%の本気度で雲を突き抜けてこれだけ世界を明るくする太陽の力ってスゴい。
●屋久島とか上海とか、皆既日食になる地域は本当に真っ暗になったんすね。星が見えるくらいに暗い、と。ネット中継やテレビを見たが、これは画面からはあまりうまく伝わらないタイプの感動なんだろうなあ。昼に暗闇が訪れ、すぐにまた夜明けがやってくるなんてきっと鳥肌モノ。蝕のメカニズムを知らなければ、神の仕業としか思えない。ていうか天体の運動とか物理法則そのものが神の仕業とも言えるが。
●アシモフの短篇小説「夜来たる」を思い出す。舞台となる惑星には6つの太陽がある(連星自体は現実世界でも珍しくない)。6つの太陽のうちいくつかが常に空に見えるので、この星には夜が来ない。ところが2000年に一度だけ、この星にも夜が来る。うろ覚えだが、たしか空に太陽が一つしかないタイミングで蝕が起きて夜が来るという設定だったと思う。昼しか知らない文明が初めて夜というものに直面してなにが起きるか……という話。せっかくリアル日蝕が来たのに、ハヤカワ文庫は品切or絶版のもよう。もうアシモフなんて売れないのか。
●日蝕とともに人々がゾンビ化するという悪夢を恐れていたのだが、どうやら無事だったようだ、ワタシの知る限りでは。

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