●さわやかな秋晴れの一日。こんな日にふと思い出してしまうのは……そう、ゾンビの脅威だ。
●ソニーピクチャーズさんからご案内をいただきました。
『斬撃-ZANGEKI-』のご案内
いつもお世話になっております。
強すぎて戦う相手がいなくなってしまったスティーヴン・セガールが、ついにゾンビと戦うサバイバル・アクション映画『斬撃-ZANGEKI-』が10/3(土)公開されます。
●おいおい!(笑)。「強すぎて戦う相手がいなくなってしまった」って。いや、ありがたいっすよ。これまでに考察してきた対ゾンビ・サバイバル術のいずれもが決め手に欠けるものであったという現状、よもやひとりの男が人類をゾンビから救ってくれるなどという解決策があったとは! 最強の人類vsゾンビ。
●「斬撃」というタイトルからして、武器は刃物なんだろう。これは前回ご紹介したThe Zombie Survival Guide: Complete Protection from the Living Deadの教えにも合致している。「ゾンビの攻撃から生き残るための10のレッスン」にもあるように「刃物は弾切れを起こさない」から。
●ちなみにこの The Zombie Survival Guide、やっぱり読めてないんである、英語だし。一刻も早い邦訳が待たれるところである。ただ、放置しておくのもなんなので、おそらく結論部分と思われる個所を拾い読んでみた。すなわち、地上がゾンビにあふれかえった場合、仮にそこまで生き延びることができたとして、私たちはどこで暮らすべきか。その挙げられた候補は、ワタシのこれまでの考察とそうは変わらない。基本は人間の非居住域だ。
1. 砂漠
2. 山
3. ジャングル
4. 森
5. ツンドラ
6. 極地
7. 島
8. 海で生きる
それぞれの地域において、生存に有利な点、不利な点を、The Zombie Survival Guideは冷静に検討してくれている。たとえば山はゾンビにとって登攀不能である反面、食糧や水、物資の補給のために地上と往復する際に危険であること、ジャングルは食糧に困らないが、伝染病や昆虫の脅威があること、島は次々と遭難者が押し寄せてくるため意外と安全性が低いこと。基本的に、人間が容易に定住可能な地域は、ゾンビ以外に生き残った人間の暴徒や海賊に襲われる可能性も高いことが指摘されている。食糧が枯渇する冬の森では、カニバリズムさえ起こりうる、と。ゾンビ化された世界にあっても、人間にとって人間は脅威であり続ける。一方、人間は共同体を作ることでしか生存できないという二律背反がある。憤怒、不寛容が現代型ゾンビの危機を作り出したと考えられる以上、ゾンビ以後の世界においてもわたしたちがいかに他者と共存するかという問いはさらなる切実さをもって有効であり続けるだろう。
●で、結局どこが安全なのよ? このガイドは安易な解答を用意してはくれない。ひとまずはスティーヴン・セガールの方策に頼るしかないのか。人類最強の男が、いかにこの危機を乗り越えるのか、注視したい。
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不定期連載「ゾンビと私」