November 26, 2009

ゾンビと私 その13 ゾンビ・アウトブレーク・シミュレーター

朝起きたら街がゾンビだらけになっていませんように……●昔の人はいいました。「備えあれば憂いなし」。ゾンビの脅威だって同じである。そこで朗報。「ゾンビ・アウトブレーク・シミュレーター」の登場である。Googleマップを利用したWeb2.0なサービスが、ワタシたちの未来を予測してくれるのだ。舞台はワシントンDC。ここにゾンビがやってきた場合、住民たちはどれだけ持ちこたえられるのか、どのように感染が進むのかを、シミュレートしてくれる。
●設定項目をチェックして、スタートした後は、BGMと効果音が醸し出す終末感を存分に味わいながら、ただ見ていればOK。昔からPCを使った「ライフゲーム」というのがあるが、これは「逆ライフゲーム」というか「デスゲーム」。設定項目はInfection Settings のところにある。ここで初期状態における市民の数、ゾンビの数、ゾンビがやってくる方角、ゾンビのスピード、感染に要する時間などが設定可能だ。
●特に注目すべきはArmed Civilians(武装市民)の率とNumber of Policeである。市民の多くは逃げるだけだが、なかには武装してゾンビと戦う者もおり、その割合の初期設定は10%である(ゾンビの襲来が予見できていないことを考えれば妥当なところだろう)。またPoliceはそれなりに頼もしい存在である。Civilian Accuracy、すなわち市民の攻撃の正確性がデフォルトで10%しかないのに対し、Police Accuracyは60%である。これまた妥当なところではないか。しょせん素人は武器を持ってもゾンビの頭部を撃ち抜けるのは10発に1発、しかし警官は訓練を受けている上に所持している武器の精度も違うので10発に6発が命中するというわけだ。
●実際にシミュレーターを標準設定で動かしてみると、思ったよりも偶然(特に初期状態の警官の配置)に左右されることがわかる。あっという間に全滅するパターンもある一方、警官が一人だけ生き残り延々と何時間もかけて2000体以上ものゾンビを倒したケースもあった(だがそれでも最後は敗れてしまったのだが……)。
●なかなか示唆的なシミュレーターである。ワタシたちが生き抜くためには、警官の数を増やせばいいのか、あるいは市民の命中率を高めることを考えたほうがいいのか。机上の空論となることのない、実効性のある研究成果を期待したい。

Zombie Outbreak Simulator

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不定期連載「ゾンビと私」

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