January 12, 2010

映画「オーケストラ!」

●ゴールデンウィーク公開の映画なので気が早いのだが、なんとなく「これはひょっとすると傑作かも」という匂いがプンプン漂ってくるのが、「オーケストラ!」(ラデュ・ミヘイレアニュ監督。原題 Le concert )という作品。オーケストラをテーマにしてて、しかも「パリ・シャトレ座の全面協力を得た圧倒的迫力のコンサート撮影」なんて惹句を目にすると、なんだか「のだめカンタービレ」を連想してしまうわけだが(あちらはウィーン楽友協会か)、「のだめ」が若者たちの物語であるのに対して、「オーケストラ!」は挫折した大人たちの物語だ。
●設定はこう。主人公はロシア・ボリショイ劇場の清掃員として働くアンドレ。実は彼はかつてボリショイ・オーケストラで活躍した才能あふれる指揮者だったんだが、共産主義時代に政治的問題をきっかけに失脚してしまい、今は冴えない中年男になってしまっている。アンドレはある日、劇場事務所に届いたFAXを見つける。内容は「サンフランシスコ交響楽団がキャンセルしたので、代わりにパリ公演に出演するオーケストラを2週間以内に見つけてほしい」というもの。
●で、アンドレはクレージーなことを思いつく。自分と同じく、落ちぶれたかつての仲間たちを集め、ニセのオーケストラを結成し、これをボリショイのオケとしてパリに引き連れていこうじゃないか、と。そして、タクシー運転手やらポルノ映画の効果音担当やらの元楽団員たちに声を掛けるのだが……というあらすじ。どうっすか? なんかそそる。これって「逆ライジング・スター・オーケストラ」だし。
●Bunkamuraル・シネマ、シネスイッチ銀座他、全国順次ロードショー予定。刮目して待つ。以下はオリジナルの予告編。


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