ドミノ・ピザ
April 9, 2010

立ち上がりの5分と、最後の5分

作戦盤●よく「サッカーでは立ち上がりの5分と、最後の5分に注意しろ」って言われるじゃないっすか。先週のマリノスの対清水戦がまさにそれだったんすよ。キックオフ直後と試合終了直前。集中力を失いやすいからそう言われるのかなあ、「サッカーでは立ち上がりの5分と、最後の5分に注意しろ」って……。
●はあっ!? それ、おかしいじゃん! だってサッカーでは、だれかの失点はだれかの得点だよ。「立ち上がりの5分と最後の5分」に失点してるチームがあるなら、その相手は「立ち上がりの5分と最後の5分」に得点してなければならない。つまり、これらの時間帯はピンチであるのと同時に得点チャンスでもなきゃヘンだ。なのに、なぜ中継の解説者は「立ち上がりの5分と最後の5分はゴール・チャンスですからね、ぜひ得点を期待しましょう」って言わないのか。
●そもそも、その最初の5分と最後の5分について、得点(=失点)が多いという統計はどこにあるんだろう。少し探したが見つからなかった。なぜなら、フツーは時間帯別ゴール数というのは15分刻みで統計を取るから。
●15分刻みのデータならJリーグのサイトにもある。せめてこれを集計してみようか。昨季のJ1のチーム別時間帯別ゴール数があるので、Excelにコピペして自分で集計してみた。するとこうなった。

2009 J1 0-14m 15-29m 30-44m 45-59m 60-74m 75-89m 総得点
山形 2 6 4 3 5 12 32
鹿島 8 12 6 8 7 10 51
浦和 7 3 9 5 6 13 43
大宮 4 8 7 7 5 9 40
千葉 4 3 7 8 3 7 32
0 6 7 7 7 14 41
東京 7 6 7 8 8 11 47
川崎 2 10 11 7 17 17 64
横浜 8 7 9 7 6 6 43
新潟 6 8 10 4 5 9 42
清水 7 8 5 8 5 11 44
磐田 5 8 12 7 9 9 50
名古屋 5 8 4 3 7 19 46
京都 4 3 5 9 8 6 35
G大阪 5 9 8 15 16 9 62
神戸 5 5 5 9 10 6 40
広島 7 9 13 10 6 8 53
大分 5 4 3 3 6 5 26
合計 91 123 132 128 136 181 791

●いちばん下の行が集計行。予想通り、最後の15分の得点(=失点)がもっとも多い。これは当然だ。なぜなら15分刻みといいつつも、最後の15分には数分のロスタイムがプラスされるから。ただ、その時間が延びる分を考慮しても、さらにこの時間帯のゴール数は多い。弱いほうの足が止まる、集中力が落ちる、強いほうの選手交代の効果が出るなど、いろいろな理由がありそうだ。
●ではいちばん得点の少ない時間帯はどこかといえば、これは立ち上がりの15分なんである。あれれ、立ち上がりの5分は失点(得点)しやすいんじゃないの? まあ、これは15分であって5分ではないので、これをもって通説を否定することはできない。でもとにかく最初の15分はいちばん点が入らないのだ。立ち上がりはどちらも集中しているし、どちらも過度のリスクを取らない、ということなのか?

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