●「情報弱者」っていう新しい言葉のニュアンスがイマイチつかめていない。IT用語辞典に載ってる原義はわかるんすよ、社会格差、経済格差みたいに情報格差ってのがあって、そこから生まれた新たな弱者の概念。でも実際にこの言葉が使われる場面は、もう少し複雑なニュアンスが込められていて、「弱者」に対して使われている感じがしない。むしろ逆。情報技術の活用もITリテラシーも必要としていない人のほうが豊かだったり快適そうにしてたりとか。
●たとえばコンサートのチケットを取るのに、あらゆる情報と手段を駆使して、先行発売日の発売時刻ジャストにPCにスタンバイして最高の良席を取れるスキルを持った情報強者(っていうの?)がいて、一方で「へー、そんなコンサートあるんだ。じゃあチケット取っておいてくれない?」と周囲のだれか世話焼きに頼む人とがいるとして、どっちになりたいのか。「なんだかインターネットの調子が悪いんだよね。パソコン見てくれない?」「あ、はい、じゃあ見ておきます(ブツブツ)」っていう場面も、頼む側が「弱者」ってことはないと思うんすよね(←これ昔からよくやった。もちろん頼まれるほう)。
●「情報弱者」と他人を呼ぶ(蔑む?)ときに、嫉妬とか羨望が裏側にあるのかないのかがよくわからない。少なくとも「情報弱者」の反対概念(情報強者?)は、軽い自虐のニュアンスと親和性が高そうに見えるんだけど。
September 28, 2010
強くて弱い
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