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October 4, 2010

ベルリン・フィルDCH昨シーズンのメモ~その2

フィルハーモニー●(承前)引き続き、ベルリン・フィルのデジタル・コンサート・ホール(DCH)メモその2。昨シーズンを2010年2月から遡って。
●2月。ラトル指揮、内田光子独奏のシリーズ。リゲティ「サンフランシスコ・ポリフォニー」、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番、シベリウスの交響曲第2番。ラトル&内田コンビは鉄板。このベートーヴェン協奏曲シリーズは、リゲティorクルタークとベートーヴェンとシベリウスがセットになって演奏される。甘いもの食べたら辛いもの食べたくなって、辛いもの食べたら甘いもの食べたくなる理論(なんだそりゃ)。
●2月。ラトル&内田光子シリーズ。クルタークの「シュテファンの墓」、シベリウスの4番、ベートーヴェンの「皇帝」。強力。クルタークもこのシーズンよく取り上げられた作曲家。
●2月。同しシリーズでリゲティ「アトモスフェール」、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番、リゲティ「ミステリーズ・オブ・ザ・マカブル」、シベリウスの交響曲第1番。こうして通すと、ごった煮みたいなわけわからんプログラムではあるが、楽しいからいいか。
●1月。トン・コープマン指揮。いろんな人が指揮台に立つ、ベルリン・フィルは(その前のシーズンはトレヴァー・ピノックも来てた)。バッハとハイドン。コープマンは大好きなのだが、もどかしさも。
●1月。ハイティンク指揮。クルターク「石碑」、F.P.ツィンマーマンとブラームスのヴァイオリン協奏曲、バルトークの「管弦楽のための協奏曲」。あれれ、バルトークの「オケコン」は前のシーズンにもやってなかったっけ? えーと、ジンマンが振っていた。その辺は気にしないのか。
●1月。注目株トゥガン・ソキエフがベルリン・フィル・デビュー。77年生まれ、若いけどオーラが出まくってる。カリスマ指揮者(とかいうと急に安っぽくなっていかんか)。グリモーとラヴェルのピアノ協奏曲、ラフマニノフの交響曲第2番他。グリモー、もう40歳だっけ? 相変わらず若くて美しい。今度、お肌のお手入れをどうしてるか教えてくださいっ!(ウソ)
●2009年12月。ドナルド・ラニクルズ指揮でSebastian Currierの新作世界初演とブラームスの「ドイツ・レクイエム」。ラニクルズって初めて映像を見たけど、こんな暑苦しそうなタイプだったとは。そして意外と巨匠系。立派。この曲大好き。
●12月。ティーレマン指揮でブラームスの合唱曲とシェーンベルクの「ペレアスとメリザンド」。ティーレマンってベルリン・フィル・アカデミーでヴィオラ奏者やってたんすね。
●12月。メータ指揮でシューベルトの3番、バルトークの「中国の不思議な役人」の後、メインにカヴァコス独奏でベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。うーむ、どこかで記憶が混乱してしまったみたいで、カヴァコスはてっきりシベリウスだったと思ったらベートーヴェンだったか……。「カヴァコスの集中度の高さ、テクニックの見事さ、この端整かつ詩的なシベリウスは史上最強!」と記憶してたのに、違うじゃないの(笑)。あーあ、全部捏造された記憶でこれ書いてるのかも。でもとにかくワタシのなかでカヴァコスへの敬意は圧倒的に深まった。
●10月。イヴァン・フィッシャー指揮。コダーイのガランタ舞曲、リストのハンガリー狂詩曲第1番、ハイドンの88番他。CDでは聴いたことがかろうじてあったけど、映像で見て「こんな人だったのか」と軽い驚き。今時あまり見かけないような、長い指揮棒を振り回すコワモテ系のようでいて、その姿には気品が感じられ、ショウマンシップもうっすらとにじむ。
●10月。ダニエル・ハーディング指揮。ジャニーヌ・ヤンセンが独奏でブリテンのヴァイオリン協奏曲。圧巻。ハーディングとヤンセンのコンビはこのシーズンにいったい何度この曲を弾いたんだろうか。ネットラジオでもいろんなオケで何度も見かけた気がする。メインはR・シュトラウスの「死と変容」。
●9月。ドゥダメル指揮でグバイドゥーリナの「グロリアス・パーカッション」とショスタコーヴィチの交響曲第12番「1917年」。動くグバイドゥーリナを久々に見た。ドゥダメルはこのシーズンが「1917年」で、前のシーズンがたしかプロコフィエフの5番。ドゥダメルはいつでも「マンボ!」みたいな陽気な曲を振っているわけではない(笑)。
●9月。ラトル指揮。ベルクの「ルル」組曲~アダージョ、パウル・デッサウ「声」、ショスタコーヴィチの交響曲第4番。ショスタコは巨大な曲、編成も長さも。強烈すぎる。DCHでDSCH。
●9月。ラトル指揮のハイドン「四季」。これは聴きたいけど聴き逃してしまったのでメモ。2時間半もあるのにトラックで分かれていないから、まとめて聴かなきゃいけない、でもそれは大変だなあ……と困っていたのだが、今シーズンからトラックの切れ目ができたっぽい。
●8月。ラトル指揮でシーズン・オープニング。ブリテンの「青少年のための管弦楽入門」。昔、はじめてラトルを生で聴いたときもこの曲だった。懐かしい。サーリアホの「ラテルナ・マギカ」初演。メインのベルリオーズ「幻想交響曲」はたしか未見。CDも出たし、そうそう何度も同じ曲を聴きたくない、もったいないから。
●コンサートマスターは基本的にブラウンシュタイン、樫本大進、スタブラヴァの「第一コンサートマスター」3人体制。まれに「コンサートマスター」のゾンネ。樫本大進は試用期間中ということだが、出番は非常に多く、公式サイトのメンバー表でもブラウンシュタインの次に名前が載っている。あと、この表はオーボエのマイヤーとケリーにPrincipalの表示がなくて「あれ?」と思うのだが、ないのは英語版だけでドイツ語版で確認するとちゃんとSoloと書いてある。ホルンはバボラークが退団して、Principalはドール一人になってしまった。ときどきいろんな人が招かれているようだが、映像で顔を見てもワタシにはどこの誰とはわからず。首席クラリネットもずっとフックス一人で、どうなるのかなあと思っていたら、アンドレアス・オッテンザマー(エルンストの息子、ダニエルの弟)が入団するというニュースが(11年2月より。「フォルカーの部屋」参照)。フックスもオーストリア人、ウィーンで学んだ人なので、局所的にウィーン濃度が高まることに。
●現在の空きポジション

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