●あと3節を残して優勝を決めてしまった名古屋グランパス。ウチ(マリノス)は箸にも棒にもかからない有様なので、「ああ、うらやましいなー」とすっかり他人事モードで彼らの優勝決定の試合を眺めていた、片方のチャンネルで名古屋、もう片方で鹿島の苦戦ぶりをチラチラと見つつ。最近Jリーグはいつも最終節までもつれていたが、あっさり名古屋初優勝、18年越しの悲願?
●今名古屋サポは銀河一寛大な気分になっていると思われるので、ここで金鯱並みの盛大さで負け惜しんでおきたい(嗤ってくれ、そして許せ)。あんまり名古屋には負けた気がしない、負けてるのに。いくつか理由がある。まずJ1の順位表だ。本日これからの試合結果によって話は少し違ってくる可能性もあるが、得失点差のところだ。リーグ戦の勝ち負けには時の運が左右する、ラッキーなゴールもアンラッキーなゴールもあれば審判が味方することも敵になることもある、でも通してみれば大体は得失点差がそのチームの実力、ってのがワタシの対フットボール基本認識なのだ。その理屈でいえば優勝決定時のリーグ最強は得失点差+20の鹿島であり、続いてガンバ大阪、セレッソ大阪と来て、4位が名古屋なのだ。これは相手にしたときの体感的な手強さにほぼ一致する(逆に下を見れば-4でしかないFC東京が15位に沈んでいるのはとても実力相応には思えない)。だから何なのか? いや。それだけだけど、別に。ふーん(←敗者の自己完結)。
●もうひとつ。名古屋のメインスポンサーは天下のTOYOTA。予算も大きいはず。そしてずっと前からいい選手をたくさんそろえている。ストイコヴィッチ監督が前はバリバリ現役で選手やってて監督がヴェンゲルだったんすよ? どんだけ恵まれてるんすか。それなのに以前瑞穂陸上競技場に遠征したら、スタジアムにはなんともいえない場末感が漂っていた。え、胸にTOYOTAなのに席がベンチシート? なんか選手の豪華さと場所がつりあってなさすぎでは。豊田スタジアムは最高なのかもしれないが。とっくに優勝していてしかるべきクラブが、なにか妙にちぐはぐしていて中位に甘んじてしまっているかのように感じていた。
●でも今はきっともう違うんだろう。個人的には一頃住んだ名古屋には愛着があって、もしJリーグが開幕した時点でまだ名古屋にいたらワタシはきっとグランパスサポになっていたはずなんである。そういう意味では名古屋はどうしても100%ヨソのチームという気になれない。今名古屋サポだったらどんなに誇らしいか。オーストラリア代表のケネディを獲得したという判断の正しさをきっと全力で祝うだろう。そしてオーストラリアといえばコアラだ。東山動物園のコアラは元気にしているだろうか。優勝が決まった時点で仮想名古屋サポであるワタシはあのコアラをケネディと名づけるだろう。そしてサポたちとともに東山動物園に向かい、オレたちのケネディを胴上げするのだ。バンザイ、コアラのケネディ、コアラ界一のゴールマシン。オレたちのケネディを担ぎ、街を練り歩く。栄の大通りから伏見へ、地下街も通る、名駅はもちろん、金山の懐かしの市民会館にも行く、さらに本山へ、八事へ、星が丘へ、藤が丘へ、オレたちのケネディと行進するのだ、名古屋の街を。これがコアラのマーチだ。奉祝だぎゃー、名古屋グランパス!
November 23, 2010
名古屋グランパス初優勝に寄せて
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