December 4, 2010

ロシア2018、カタール2022

カタール●その瞬間、見てたですよ、ライヴでFIFAのネット中継を、手に汗握って。2018年と2022年のワールドカップ開催国決定の瞬間を、2022年はなにかのまちがいでニッポンが選ばれる可能性もゼロとはいえない、そうなったらどうやってワタシは喜びを表現すればいいのか。代表パチユニ着て、渋谷行っちゃう?
●なーんて、そんなわけないじゃないっすかー。2018はイングランド、2022はアメリカに決まってるんだってば。ド本命。2010に南ア、2014にブラジルと来たからには、2018は久々にど真ん中のサッカー国に帰ってくるしかないし、2022に辺境国で市場開拓をやるなら圧倒的にセールスの見込める米国でビバ市場原理。これだけ結果が見えてるのに、なにをドキドキしてるんだか自分、Twitterのトレンド欄にも England2018 って言葉が見えてて、これ絶対だれか情報漏らして絶賛ネタバレ中。
●そんなことを思っていた自分が阿呆にしか見えなくなった、数分後にまさかの「ロシア2018」が決まり、まさかまさかまさかの「カタール2022」が決まった。後で知ったけど、イングランドって最初の投票で真っ先に落ちたってよ。ああ、「フェアプレー」をしちゃったってこと? 2022のほうは最初にオーストラリア、次に日本だって。なあ、もうロシアにカタールなんだから、理事にアピールするにはだなあ……いやここぐっと堪える、堪えるけど、うう。
●滂沱。カタールってサッカーの世界じゃアジアなんですよ(謎)。だから2022がアメリカじゃなくてカタールになった時点で、2026と2030はアジアじゃなくなった。アジアは早くて2034。しかもそれすら中国? まあ、もう何にせよ、ワタシがもう一度母国でワールドカップを体験する可能性はかなり低くなったようだ。もちろん、一度でも母国でワールドカップが開催された人は幸運だ、世界的には圧倒的少数派なんだから。もし2002年が胸を張れる大会だったら「よかったね」で済んだ。ホントは何年大会かなんて関係なくて、ワタシはただ2002年を(その一部を)やり直したいだけなのかも。でもやり直しなんてないのだ。そんなものはないからこの世に「失敗」がある。
●南ア2010、ブラジル2014、ロシア2018、カタール2022。これでよかったんすか、FIFAのみなさん。ワールドカップはもうワールドカップじゃないなにかになりつつあるのかも。
●じゃ、キューバ2026、バングラデシュ2030、ボツワナ2034、バヌアツ2038……。
●ロシア2018が決まったあの場にゲルギエフいたでしょ。えっ、いまロンドン交響楽団と来日中じゃなかったの?と思ったが、なんか公演後にダッシュして羽田の夜便に搭乗したとかいう話で、まさかチューリヒのFIFA本部に向かっていたとは。
●イングランド勢の落胆も大きかったようだ。BBC Music MagazineがTwitterで「ロシアはゲルギエフを連れてきたから勝った。どうしてわれわれはサー・マーク・エルダーを送り込まなかったのか」とかつぶやいてて大笑い。あと「2018年大会が終わるまでウチの雑誌ではロシア音楽は記事にしない」とか書いてて(笑)、だったら「レコード芸術」や「音楽の友」も2022年まではカタール音楽を特集しないのがいいと思うぞ。

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