December 15, 2010

ヤクブ・フルシャ都響プリンシパル・ゲスト・コンダクター就任記念懇談会

ヤクブ・フルシャ
●チェコ出身で29歳という若さながら欧州でメキメキと頭角をあらわしつつあるヤクブ・フルシャ。彼が東京都交響楽団のプリンシパル・ゲスト・コンダクターに就任、そのお披露目演奏会の日に音楽ジャーナリスト懇談会が開かれた(12/14 ホテルオークラ)。(えっと、普通は「首席客演指揮者」と訳すところなんだけど、都響表記で「プリンシパル・ゲスト・コンダクター」)。この日のプログラムはヤナーチェクの「グラゴル・ミサ」がメイン、マルティヌー「リディツェへの追悼」、ドヴォルジャーク:序曲「フス教徒」 、スメタナ:交響詩「ブラニーク」という話題性十分の演目で、演奏会のチケットは完売していた。
●フルシャは言う。「2年前に都響を指揮したとき、最初のリハーサルからお互いの気持ちが通じ合った。もう一度共演したいと思っていたので、このような機会を得て嬉しい」。一方、都響の守屋新チーフ・プロデューサーは「練習の初日からオーケストラをリードして瞬く間に音楽ができあがってしまう。これはすごいと思った。プレーヤーからすぐに次の契約をしろという声が上がるほど衝撃的な共演だった」。相思相愛。フルシャの都響に対する印象は「フレキシビリティが高く、スキルがある。こちらのリクエストしたことが即座に実現してくれる。リズム感やバランス感覚がすばらしく、深い感情を持って演奏してくれる」と。
●会見の受け答えを見ても、フルシャは本当に落ち着いた雰囲気で29歳とは思えない。人間的な成熟や知性を感じさせる。懇談会の後、ゲネプロ見学へ。フルシャの棒はものすごく明快。ていねいな音楽作りだけど、躍動感も十分。これはきっと今晩の演奏会は盛り上がるだろうなと確信しつつ、惜しくもワタシは別の演奏会の予定を入れてしまっていた……。
●もう一公演、20日(月)なんてマルティヌーの交響曲第3番がメインっすよ。すげえ。
●フルシャは日本語名刺作って「振る者」って字を当てると吉、きっと。
●2011年12月には都響スペシャルでドヴォルザークの「スターバト・マーテル」を指揮。2012年12月にも登場、ただしプログラムは未定。

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