April 25, 2011

山田和樹指揮日フィル第629回定期演奏会

●22日(金)、サントリーホールで新ヤマカズこと山田和樹指揮日フィル。もともとインキネンが来日するはずだったのがキャンセルとなってしまい(ああ……)、代役でなんと山田和樹。曲目も変更。
●マーラー「花の章」、モーツァルトのクラリネット協奏曲(伊藤寛隆独奏)、マーラー交響曲第4番。最初の「花の章」から「えっ!?」という驚きがあったんだけど、特にマーラーの4番は出色の出来。こんなに整理整頓された洗練された響きがこのオーケストラから聞こえてくるなんて。というのも、前にインキネンで同じくマーラーの「巨人」を聴いたときは、大音量の力演で客席もわいていたんだけど、制御外の荒々しさにマーラーのおもしろさをうまく見つけられず困惑していたのが、代役で指揮者が変わったことで(まだ関係も浅いはずなのに)こんなに響きが違ってくるとは。細部まで彫琢されてて、これこそ今のマーラー。断然楽しい。たとえるなら一週間ぶりにシャンプーしてすっきりした爽快さ(←なにそれ)。美しくなきゃマーラーじゃない。この人が指揮台に立ったらどんどんオケがよくなるんじゃないか、もっと振ってほしい、とみんなが思った結果が欧州と日本で「行列ができる指揮者」状態。疑いようのない才能っていいなあ。
-------
●「東京・春・音楽祭」から演奏会の動画が公開中。ズービン・メータ指揮NHK交響楽団のベートーヴェン「第九」、尾高忠明指揮読売日響のマーラー交響曲第5番他。

トラックバック(0)

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.classicajapan.com/mtmt/m--toraba.cgi/1690

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「LFJの新しい公演プログラムが発表!」です。

次の記事は「カンブルラン指揮読響でヤナーチェク」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ