●風呂マンガである。第1巻では「いくらなんでもそんなマンガは続かんだろ」と思ったのだが、第3巻も猛烈に楽しんでしまった「テルマエ・ロマエ」(ヤマザキマリ著/ビームコミックス)。
●主人公である古代ローマのお風呂設計技師が、もののはずみで現代日本にタイムスリップして、お風呂大好きなニッポン文化からなんらかのヒントを得る。で、古代ローマに帰って、そのアイディアを応用して大人気公衆浴場を作って名声を得る。そんなムリヤリ感満載のパターンを忠実に繰り返しながら、3巻まで来てさらに強まっているってどういうことすか。うっかりすると繰り返して読んでしまうほどのおもしろさ。
●題名の「テルマエ・ロマエ」は「ローマの浴場」の意味なんだとか。ここで知る古代ローマ文化が興味深いっていう以上に、主人公が日本にタイムスリップして体験する銭湯とか温泉街とかみたいな昭和っぽいお風呂文化が懐かしいっていうのが魅力かも。読者は古代ローマ人に共感しながら日本のお風呂を再発見するという、アクロバティックな楽しみ方をしていると思う。
●これを原作に実写映画を作るっていうんだが、主人公の古代ローマ人役が阿部寛って(笑)。日本語をしゃべるんだろか。上戸彩演じるヒロイン役とかいうのは原作にはない、たぶん。
April 30, 2011
「テルマエ・ロマエ」III(ヤマザキマリ著)
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